小児のネフローゼ症候群
蛋白尿が持続して多量の蛋白が尿中に失われる結果、低蛋白血症、むくみ(浮腫)が出現する病態です。日本では年間約1,300人の小児が本症を発症しています(10万人に5人)。
「ネフローゼ症候群」の項で説明したように、正確にはネフローゼ症候群は病名ではなく、原因となる病気は多くの種類があります。しかし小児の場合、ネフローゼ症候群の原因の大半は微小変化型ネフローゼ症候群です。微小変化型ネフローゼ症候群は、血尿を軽度に認めるかあるいは血尿がみられず大量の蛋白尿を呈し、腎生検で腎組織を検討すると糸球体の病変は軽微で、将来的に腎機能が悪化する頻度の少ない疾患です。しかし、頻回に再発したり、ステロイド依存性になることがあります。
一方、ステロイドを4週間以上投与しても治療効果の得られないことがあり、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群といいます。重症のネフローゼが続く場合には、腎不全に進行する危険性が高くなります。ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の原因として頻度が高いのは、微小変化型、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症です。治療法は、ステロイド剤や免疫抑制剤など成人と同じ薬剤が用いられます。
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