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尿検査

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尿検査は、主に検尿蓄尿を行います。検尿は腎臓病の初期検査の中で最も重要なもので、「検尿の重要性」の項で詳しく説明しています。ここでは蓄尿について説明します。

1) 蓄尿検査はどうして必要ですか?

2) 蓄尿検査で何がわかりますか?

3) 蓄尿をごまかしてもダメですよ!

4) 蓄尿の方法は?

蓄尿検査はどうして必要ですか?

慢性糸球体腎炎において尿蛋白の量病気の活動性を見るのに非常に大事な検査です。尿蛋白が多いほど、活動性が高いと考えられます。

検尿で蛋白尿を指摘されても、その時の状況や尿の濃さによって、蛋白尿の程度は大きく影響されます。薄い尿の時は、尿蛋白は少ないという結果になります。そこで、一定時間に出る尿蛋白を正確に測る必要があります。通常1日・24時間の尿をため(蓄尿)、1日に出る尿蛋白を測定するのが最も正確です。

検尿検査で同じ尿蛋白(1+)でも、尿の濃さによって、あるいは激しい運動の前後で非常に違った意味を持ちます。このため、単に尿蛋白の濃度だけで判断するのは非常に危険で、誤った診断をすることにつながります。

IgA腎症という慢性糸球体腎炎では1日の尿蛋白が多い程、活動性が強いと予想され、腎生検による組織検査の結果とよく一致します。従って、IgA腎症と診断された患者さんを外来で診察する際、時々1日の尿蛋白を測定し、これが増加するような傾向が有れば、もう一度腎生検を行い、活動性を再評価する指標として用います。

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蓄尿検査で何がわかりますか

24時間蓄尿検査は単に1日の尿蛋白を調べるだけではありません。詳しい腎機能を調べるためにも必要な検査です。尿の成分を調べることで、1日に食べた蛋白の量や、塩分、カリウム、リンなどの量も知ることが出来るのです。

「腎臓の働き:体液の調節」の項でも述べたように、人の体を水槽にたとえると、"口"という入り口から入った食べ物は、固形物は便として、水に溶ける物の大部分は尿に混じって水槽から排泄され、水槽の中は常に一定に保たれています。従って尿に含まれる塩分カリウムリンなどはその日に食べた量を反映します。また食べた蛋白質は体の中で代謝され尿素となって尿に排泄されます。このため1日の尿に含まれる尿素の量から食べた蛋白質の量を逆算することが出来ます。

このように24時間尿を集めることは、正確な尿蛋白腎機能の測定の目的だけではなく、食事療法がうまく行われているかどうかの指標としても非常に大事な検査なのです。このように蓄尿検査は面倒な検査ですが、様々な情報が得られ、腎臓内科では非常に重要な検査です。

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蓄尿をごまかしてもダメですよ!

慣れた患者さんの中には、蛋白質や塩分の取り過ぎを叱られるのがいやで、2〜3回の尿を捨てて持ってきたりする人もいます。しかし、次に述べるようにクレアチニンという老廃物の1日の尿中排泄量は同じ人であればほぼ一定です。蛋白質や塩分と同時に測った1日の尿中クレアチニン排泄量が前回より非常に少なければ、蓄尿が正確に行われていないことはバレてしまいます。

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蓄尿の方法は?

まず、1日の尿が全部入る大きな容器を用意します。市販のメモリの付いた蓄尿瓶が有れば理想です。これが無ければ、通院している病院などでメモリの付いた尿コップ(1回の尿量から300ml前後入るコップが必要)を1個もらって下さい。尿コップを用いる場合には、1回毎の尿量を書く用紙をおいておきます。

例えば朝7時に起きてトイレに行くとします。たいてい朝から次の日の朝まで集めることが多いと思います(仕事の都合などによっては何時から始めても結構です)。この時の尿は、前の日の夜から貯まったものですから、これは捨てます(間違ってこの尿まで蓄尿する場合が多い)。

以後の尿はすべて蓄尿し、次の日の朝も前日と同じ7時に起きて最後の蓄尿を行います。蓄尿瓶の場合はメモリを見て、1日の尿量を忘れないようにメモしておきます。尿コップの場合は、1回毎の尿量を書いた用紙をそのまま尿と一緒に病院に持っていきます。1回の尿量や回数なども、思わぬ病気の発見につながるからです。

1日の尿を全部持っていく必要はありません。尿を貯めた容器をよくかき混ぜて、一部を病院などでもらった小さな容器に入れて持っていきます。尿量の記録も忘れないでください。ユリメートなどの蓄尿用の便利な器具も町の薬局などで市販されています。

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