検尿異常:蛋白尿とは
尿の濃さにもよりますが、尿蛋白が(+)と判定された場合には、1日に正常以上の蛋白が尿に下りていると考えられます。それでは蛋白尿を指摘された場合にはどうすれば良いのでしょうか?
蛋白尿はなぜ出るのか?
まずこれを良く考えていただきたいと思います。腎臓の構造と働きの項で説明しましたが、腎臓に流れ込む血液はまず糸球体というところでろ過されます。この際、蛋白質などの大きな物質はほとんどろ過されません。わずかにろ過された蛋白質も尿細管という細い管を通過している間に処理されるため、正常では尿に出る量はきわめてわずかです。
しかし、糸球体に病気が起こると、多量の蛋白質がこし出されることがあります。このような場合には、尿細管での処理が間に合わず尿に蛋白が下りる結果となります。従って、尿に蛋白が下りるという場合にはまず糸球体の病気、すなわち慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)などの可能性があります。
もちろん、激しい運動の直後や、高い熱を伴う風邪、重症の高血圧などでも糸球体からの蛋白質の漏れが多くなり、試験紙で陽性になることがあります。また、糸球体は正常でも、尿細管の病気があると、糸球体から漏れた蛋白質の処理がうまく行かず、蛋白尿が出現することがありますが、この場合にはそんなに多くの蛋白尿が見られることは少なく、通常は1日1g以下です。逆にこれ以上の量が出る場合には糸球体の病気を考える必要があります。
蛋白尿の程度とは?
1日にどれだけ尿の中に蛋白が出ているかが重要です。しかし、試験紙で、+、2+、などと言われても、これはあくまでもその尿の蛋白の濃度を示しているだけで、1日にどれ程の蛋白が出ているのかはわかりません。これは蛋白尿の原因を知る上でも重要です。1日の尿蛋白量を正確に測るための方法は検査の項で説明します。
蛋白尿と言われたら?
蛋白尿を指摘されたら、腎炎の可能性があるのか、問題の無い一過性のものか、あるいはその他の病気であるのか見定める必要があります。このためにも尿沈渣などの他の検尿所見が役立つことが多いのですが、早朝尿による再検査でも同じように蛋白尿を指摘されたり、1日の尿蛋白が0.5g以上であるような場合には専門医を受診することを勧めます。
いずれにせよ、蛋白尿を指摘されたことのある方は症状がなくてもよりくわしい検査を受ける必要があります。
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