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慢性腎炎の病像(IgA腎症を除く)

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1) 微小変化型ネフロ−ゼ症候群

2) 巣状糸球体硬化症

3) メサンギウム増殖性腎炎(IgA腎症以外)

4) 膜性腎症

5) 膜性増殖性糸球体腎炎

6) 半月体形成性腎炎(急速進行性腎炎)

微小変化型ネフロ−ゼ症候群

腎生検では糸球体にほとんど病変を認めませんが、ネフロ−ゼ症候群を呈するのが特徴です。小児のネフロ−ゼ症候群の80%以上、成人では30%以上がこの病気です。原因は不明ですが一種のアレルギー反応が関係していると考えられています。この病気によるネフロ−ゼ症候群は再発を繰り返すことがありますが、腎不全に進行するのは稀です。

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巣状糸球体硬化症

比較的稀な腎炎です。FGSあるいはFSGSと呼ばれます。そもそも微小変化型ネフロ−ゼ症候群として治療していたにもかかわらず、ステロイド剤を使用してもネフロ−ゼ症候群が軽快せず、再度腎生検を行うと一部の糸球体(巣状に)の硬化が見られることから注目されました。原因は不明ですが、微小変化型ネフロ−ゼ症候群と異なり、ステロイド剤が効かずネフロ−ゼ症候群が持続し、徐々に硬化した糸球体が増加して腎不全におちいると言う、予後の良くない腎炎です。

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メサンギウム増殖性腎炎(IgA腎症以外)

IgA腎症以外の色々な腎炎の総称です。血尿や蛋白尿の検査のために腎生検を行うと、糸球体のメサンギウム細胞の増加(増殖)を認めます。例えば、先に述べた急性腎炎や、後で述べる妊娠中毒の後遺症として見られる場合もあり、1つの病気ではありません。また、ネフローゼ症候群で腎生検を行うと、このような所見が見られることもあります。メサンギウム細胞の増殖の程度などにより予後が推定されます。

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膜性腎症

多くはネフロ−ゼ症候群の原因となります。特に成人のネフロ−ゼ症候群の約25%は膜性腎症です。腎生検では糸球体基底膜にIgGが沈着し、基底膜が厚く見えます。このため膜性腎症と呼んでいます。

この病気も抗体であるIgGの抗原が不明なことがほとんどで、原因不明と言わざるを得ません。一方、肝炎ウイルスやある種の癌が抗原となっている場合もあり、膜性腎症の場合にはこれらを検査する必要があります。欧米人の膜性腎症は腎不全に進行することも多いのですが、日本人の場合、腎不全に進行することは比較的少ないとされています。しかし膜性腎症によるネフロ−ゼ症候群は色々な薬を使っても治りにくいことも多く、治療に苦慮することもあります。

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膜性増殖性糸球体腎炎

比較的稀な腎炎で、原因は不明です。腎生検では基底膜の肥厚とメサンギウム細胞の増殖があり、特徴的な所見が見られます。症状としては、急性腎炎症候群、急速進行性腎炎症候群、慢性腎炎症候群、ネフローゼ症候群と色々な症状で発症し、あるいは経過します。腎不全に進行することも多く、早期に発見し、強力な治療を行う必要があります。

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半月体形成性糸球体腎炎

比較的稀な腎炎で、原因は不明ですが、自分自身の白血球に対する抗体(ANCAと呼ばれる)が認められることもあり、原因の1つとして考えられています。症状としては急速進行性腎炎症候群を呈するのが特徴で、その名の通り急速に腎不全に進行し、慢性腎炎の中で最も予後の悪いものです。時に肺出血などの肺の病変を伴うことがあります。とにかく出来るだけ早期に発見し強力な治療を行えば、進行をある程度食い止めることは可能です。

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