トップページ > 腎臓病とは > 腎臓病の種類と原因 > 膀胱尿管逆流症

膀胱尿管逆流症

ブックマーク: はてなブックマークに登録 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録

膀胱に尿が一杯になった時や排尿する時に、尿が尿管・腎盂に逆流する現象を膀胱尿管逆流症と言います。

1) 膀胱尿管逆流症とは

2) 膀胱尿管逆流症の診断と治療

膀胱尿管逆流症とは

正常では膀胱に尿がたまってくると尿管が膀胱の壁に押し付けられて、尿の逆流が起こらないように(逆流防止機能)なっているのですが、この防止機能が不十分だと逆流を起こしてしまいます。

このような病気は逆流防止機能の未熟な幼児に見られることが多いのですが、成人になっても前立腺肥大などによって、膀胱から尿の出が悪くなった場合にも起こります。尿流の停滞がないのに腎盂腎炎を繰り返す人や小児で発熱を繰り返す場合は、この病気を疑って調べる必要があります。

逆流があれば、しだいに腎盂腎炎が慢性化し、炎症が腎盂・腎杯のみならず腎実質にも及んで腎臓は萎縮し、機能も低下してきます。これを逆流性腎症といいますが、これが進行して慢性腎不全に至り血液透析を余儀なくされる場合もあります。

先頭へ戻るこのページの先頭へ

膀胱尿管逆流症の診断と治療

腎盂腎炎が治りにくい場合や、何度も繰り返す場合には、この病気を疑うことが大事です。

診断は膀胱に造影剤を注入して排尿時に造影剤が尿管及び腎盂に逆行(上行)しないかどうかみることでわかります。また、経静脈性尿路造影をして腎盂・腎杯の形や尿管の太さなどを検査することも大事です。

治療の目的は腎盂腎炎の発生や腎障害の進行を防ぎ、小児の場合は腎臓の発育を正常に戻すことにあります。軽度の逆流症では経過を見ていても自然に消失することもありますが、発見の時点で尿管や腎への影響がある場合は逆流防止のためにお膀胱と尿管を新たに吻合する手術(膀胱尿管新吻合術)をします。治療成績は良好で、膀胱尿管逆流症の消失率は約70%です。最近は、膀胱尿管新吻合術を腹腔鏡を利用して行うことも可能になっています(腹腔鏡下手術)。

内視鏡を用いて膀胱の尿管の出口のまわりに少量の膨隆剤を注入して逆流防止機能を人工的につくるという方法も行われています(内視鏡下注入療法)。切開手術に比べて患者さんへの負担は少ないものの、膀胱尿管逆流症の消失率は約70%です。

先頭へ戻るこのページの先頭へ

【関連記事】

腎盂腎炎

泌尿器科で扱う腎臓病

泌尿器科で扱う腎盂腎炎

尿流の停滞とは