ワークホーム緑友の栄養士さんと交流しました

 平成24年5月中旬、神戸市北区所在のしあわせの村にある障害福祉サービス事業所(生活介護・就労継続支援B型)の「ワークホーム緑友」に栄養士として勤務されているIさんから、「ケトン食療法について勉強したいのですが・・・・」とのメールを頂きました。
 I栄養士は、最近、てんかん協会主催の講座を神戸市内で受講され、「てんかん発作を食事療法でコントロールすることができる」との話を聞いたそうです。I栄養士が勤務する「ワークホーム緑友」にも多くのてんかん患者がおられ、毎日たくさんの抗てんかん剤を服用しても発作をコントロールできない利用者さんを見ていますので、「食事療法でてんかん発作をコントロールできる」との話は、「自分は栄養士なので、この食事療法でてんかん発作に苦しむ利用者さんを少しでも助けることができるかも」との思いを持ったそうです。
 といっても、栄養士の学校では「ケトン食療法」の講義はなく、インターネットで検索する中、このホームページを見つけられたそうです。

 ケトン食普及会としても、「神戸市内でケトン食療法に興味を持つ栄養士がいる」のであれば、是非とも力を貸して頂きたく、早速、「ワークホーム緑友」に伺い、私の体験談から、最新のケトン食などの食事療法事情を「大人向け」をメインに説明させて頂きました。
 I栄養士は、私の説明に熱心に耳を傾けて頂き、積極的に質問して頂き、あっという間に4時間も話し込んでいました。
 最後に、I栄養士から「実際にケトン食やそのほかの食事療法をしている方とお話がしてみたい。また、ケトン食療法等の講義や会合があれば参加してみたい。」との要望を頂いたので、

神戸市西区にお住まいで、29歳になるお嬢さんのために約4年間、ケトン食療法(3:1程度)に取り組んでいるKさん

との面談の機会を設けることにしました。

 平成24年6月22日午後1時、私はKさんと「ワークホーム緑友」のI栄養士を訪ねました。
 Kさんは、日頃、ケトン食という特殊な食事療法について話す機会がないので、
  ・お嬢さんの病状やお嬢さんがGLUT1異常症と診断された経緯
  ・自分がケトン食療法を始めたきっかけ
  ・ケトン比が高すぎるとお嬢さんの胸の辺りに発疹が出ること
  ・家族旅行のときは普通食を楽しんでいること
  ・最近、歩行が内股になり、原因がわからないこと
など、次から次へと話されました。
 私は、ケトン食の普及活動をしている中で得た知識等を駆使し、I栄養士は栄養士としての知識と経験を使い、Kさんの話を聞き、意見を述べました。時間はあっという間に過ぎ、午後4時を過ぎた頃に、この面談を終えました。

 この面談は、Kさんにとって役に立つアドバイスを得る機会にはならなかったかもしれませんが、日頃のストレスの発散には貢献したかもしれません。また、I栄養士にとっては、期待したほどの知識は得られなかったかもしれませんが、ケトン食療法に取り組む方の切実な体験談を聞くことができ、「ケトン食療法を勉強しよう」というモチベーションを高める機会になったかもしれません。

 しかし、このような面談が、ケトン食等の食事療法に取り組む方々のためになると同時に、ケトン食療法等の普及活動に貢献するのであれば、今後も取り組んでいきたいと思います。

写真左 Kさん

写真右 I栄養士