17.海馬硬化症    
 

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 2ページ前で、「海馬硬化症」がある側頭葉てんかんの患者さんでは、手術により発作が止まる可能性が高い、と説明しました。

 この海馬硬化症とは、側頭葉の内側にある海馬の中の一部の神経細胞が死滅し、別のグリア細胞におきかわっている状態です。

 「海馬硬化症」は元々は病理学的な用語なので、取ってきた海馬を顕微鏡で見てはじめて診断されるのですが、最近の MRI では、ほぼ間違いなく海馬硬化症を診断できるようになっているので、手術前の患者さんでも「海馬硬化症」という言葉が使われるようになっています。

 側頭葉に原因のある発作がある患者さんで、MRI で海馬硬化症が見つかれば、てんかん焦点はその周辺にコンパクトにまとまっていることが多いので、切除手術で発作消失する確率が高いのです。

 海馬硬化症の原因はまだ完全に解明されたわけではありませんが、おそらく、幼少時に経験した重症の熱性痙攣や、その他脳に酸素が充分行かなくなるような出来事が原因だろうと言われています。