ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

抄集録

52P-103 足踏み動作時の腕振り角度の違いによる筋活動・体幹運動・重心動揺の違い三枝洋喜1),小林裕司1),柳澤兼也1),松木僚治1),鈴村大輔1),中村森太郎1),西崎香苗1),池上仁志2)1)貢川整形外科病院 リハビリテーション科2)貢川整形外科病院 整形外科key words 足踏み・腕振り・重心動揺【はじめに】 2015 年の本学会で,我々は腕振りを強調した歩行では体幹・中殿筋筋活動が増大することを報告した.しかし,大きく腕振りを行うことが外乱刺激となり,バランスや運動に影響を与えている可能性が考えられた.そこで,腕振り角度の違いが体幹・下肢の筋活動や運動およびバランスにどのように影響しているかを明らかにする事を目的とした.【方法】 対象は健常成人男性10 名(26.7 ± 4.2 歳).課題は足踏み動作とし,腕振りを通常および前方へ45°,60°,90°と変化させた.足踏み動作は重心動揺計上で行い,身体重心の総軌跡長,外周面積を計測した.また,各課題遂行時の右立脚期における右側脊柱起立筋・中殿筋等の筋活動を表面筋電計で記録し,体幹・骨盤運動を三次元動作解析装置にて計測した.各課題間の有意差検定には一元配置分散分析,Bonferroni の多重比較を用いた(p < 0.05).本研究は,貢川整形外科病院倫理委員会の承認のもと実施した.【結果】 通常腕振り角度は28.6 ± 9.4°であった.通常腕振りに比べ,腕振り60°で中殿筋は11.9 ± 14.5%増,腰部脊柱起立筋39.3 ± 27.5%増,腕振り90°で中殿筋22.4± 12.1%増,外腹斜筋34.4 ± 16.2%増,腰部脊柱起立筋93.5 ± 33.7%増とすべて有意に増加した.体幹角度変化は腕振り60°で体幹左回旋25.7 ± 30.8%増,腕振り90°で体幹左回旋42.4 ± 26.1%増,骨盤右回旋59.9 ±52.7%増とすべて有意に増加した.一方,各課題間で総軌跡長・外周面積の有意差は無かった.【考察】 腕振りを60°以上に強調することで体幹・中殿筋筋活動および体幹・骨盤運動ともに増大するものの,重心動揺は変化しないことが明らかとなった.60°以上の腕振り強調は外乱刺激として作用すると考えられるが,体幹筋・中殿筋の筋活動の増大により体幹運動が制御されるために,重心の過度な動揺が抑制されたと考えられた.P-104 体格指数低値の閉経後女性では,身体活動の量的要素よりも質的要素が大腿骨頚部骨密度維持に繋がる皆川哲章1),北川淳2),立木隆広3),伊木雅之3),高平尚伸4)1)汐田総合病院2)北里大学大学院医療系研究科3)近畿大学医学部公衆衛生学教室4)北里大学医療衛生学部key words 骨粗鬆症・大腿骨頚部骨密度・身体活動【背景と目的】 高齢者の介護予防において骨粗鬆症予防は重要な課題である.骨粗鬆症を有する女性において大腿骨頚部骨折は圧倒的に多く,寝たきりに移行する確率が高いことが報告されている.骨粗鬆症ガイドラインでは,予防法として歩行を中心とした運動の励行を推奨している.厚生労働省では身体活動の量的指標として歩数を,質的指標として身体活動の強度を示すMetabolic equivalents( METs)に運動時間をかけた数値を用いて,1 日の身体活動基準を定めている.しかし,国内で身体活動の量的要素と大腿骨頚部骨密度の縦断的検討はなく,世界的に身体活動の質的要素と大腿骨頚部骨密度の縦断的検討もない.そこで,大腿骨頚部骨密度と身体活動の量的要素,質的要素との関係を縦断的に検討することを目的とした.本研究は近畿大学倫理委員会の承認を得ている.(承認番号27-038)【方法】 対象は香川県さぬき市,福島県西会津町におけるJPOSStudy15 年次調査に参加した160 人の内,15 年次調査時点で自然閉経後10 年以上を経過しており,かつ20 年次調査を受診した女性111 人とした.基礎情報として身長,体重,年齢を調査した.身体活動は活動量計を用いて,連続7 日間の歩数とMETs・運動時間を測定した.大腿骨頚部骨密度を,二重エネルギーX 線吸収測定法装置を用いて測定した.Body Mass Index (BMI) 値に基づき,15 年次BMI 平均値よりも高い群,低い群に分け,さらに各群内で20 年次にBMI 値が上がった群と下がった群に分け,BMI値の高いものから順にQ1 ~ Q4 群とした.この4 群の15年次,20 年次における各測定項目間において単回帰分析を行った.【結果】 Q3 群の20 年次における大腿骨頚部骨密度と質的要素であるMETs・運動時間に相関傾向が認められた.一方で,量的要素である歩数とは相関傾向を認めなかった.【結語】 BMI 低値の閉経後女性では,身体活動の量的要素よりも質的要素が大腿骨頚部骨密度維持に繋がる傾向がある.