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概要

抄集録

51P-101 体幹回旋ストレッチが股関節屈曲筋力に与える影響北山達也1),川井誉清1)1)松戸整形外科病院 リハビリテーションセンターkey words 股関節屈曲筋力・体幹回旋ストレッチ・骨盤後方回旋【目的】 臨床上、股関節疾患患者において股関節運動が困難な症例が体幹回旋ストレッチ(以下、ストレッチ)により股関節運動の改善を認めることを経験する。そこで本研究の目的は、ストレッチ前後に股関節屈曲筋力を測定し、増減の違いによる骨盤および体幹回旋角度について検討することとした。【方法】 対象は健常男性20 名(年齢26.6 ± 4.6 歳)とした。ストレッチは左側臥位にて股関節屈曲45°とし体幹を最大右回旋位で30 秒間保持させた。ストレッチ前に自動運動での骨盤後方回旋角度と体幹回旋角度を測定した。骨盤後方回旋角度は立位にて基本軸を前額面、移動軸は両ASISを結んだ線とした。体幹回旋角度は座位にて基本軸を前額面、移動軸は両肩峰を結んだ線とした。計測はデジタルカメラで頭上より撮影し、画像をImage J を用いた。股関節屈曲筋力の測定はストレッチ前後に徒手筋力計モービィ(酒井医療社製)を用いて行った。測定方法は座位にて股関節45°屈曲位で全例右側の股関節屈曲筋力を2 回測定し高値を選択し体重で除して正規化した。股関節屈曲筋力の変化量を元にストレッチ前後で増加群と減少群の2 群に分けた。統計学的検討にはSPSS ver.17 にてMann-WhitneyのU 検定を用い、有意水準は5% とした。本研究は倫理的配慮をし、ヘルシンキ宣言に基づき同意を得た上で行った。【結果】 股関節屈曲筋力の変化量は増加群12 名4.6 ± 1.9%、減少群8 名‐ 2.8 ± 3.5%であった。ストレッチ前の骨盤後方回旋角度は増加群59.0 ± 6.0°であり、減少群53.1 ±13.5°であり有意差を認めた。また体幹回旋角度は増加群50.0 ± 11.5°と減少群47.3 ± 12.9°であり、有意差を認めなかった。【考察】 股関節屈曲筋はその起始停止から股関節や腰椎の運動や安定性に寄与すると多く報告されている。今回の結果より立位にて骨盤後方回旋が大きい症例はストレッチによって同側骨盤が後方回旋へ誘導され、股関節屈曲筋群の筋力が向上したと考える。P-102 全身振動による筋柔軟性の向上が足関節自動運動時の下肢静脈最大血流速度に与える影響の検証須藤春奈1),高平尚伸2),津田晃司3)1)新渡戸記念中野総合病院 リハビリテーション室2)北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻教授3)北里大学院医療研究科key words 深部静脈血栓症・筋柔軟性・全身振動【背景】 静脈血栓塞栓症の理学的予防法の1 つとして足関節自動運動の下肢静脈血流増加効果が報告されている.しかし下腿三頭筋の柔軟性が下腿筋ポンプ作用に影響するかは不明である.また全身振動による筋柔軟性の向上が報告されている.そこで本研究では全身振動による下腿三頭筋の柔軟性向上が足関節自動運動時の下肢静脈血流促進効果を増加させるかを検証した.【方法】 対象は健常成人男女各10 名の計20 名とした.各条件の開始前に10 分間の安静を設けた.背臥位で下肢静脈最大血流速度および下腿三頭筋ストレッチ前の足関節自動背屈ROM( 膝関節伸展位) を測定し,足関節自動運動実施中の血流測定を行った.次に下腿三頭筋ストレッチを (1) ストレッチボード使用下または (2) 全身振動下でのストレッチのいずれかの条件で行った後ROM を測定し,足関節自動運動実施中の血流測定を行った.続いてもう一方の条件も同様に行った.ストレッチ条件間での最大血流速度および足関節背屈ROM の比較には,反復測定の一元配置分散分析ならびにBonferroni の多重比較検定を用いた.全身振動はPOWER PLATE pro7 ? ( 株式会社プロティアジャパン) を利用した.本研究は施設内の研究倫理審査委員会の承認を得て行った.【結果】 足関節ROM はストレッチボード使用下に比較し全身振動下で有意に拡大したが,下肢静脈最大血流速度の有意な変化は見られなかった.【考察】 本研究ではストレッチを背臥位・膝関節伸展位で行ったため,ヒラメ筋内静脈の血液容量増大に有効でなかったと考えられた.したがって,筋柔軟性と筋ポンプ作用の関係をより正確に検討するためには,対象のヒラメ筋の柔軟性の測定方法および介入方法を再考する必要がある.【謝辞】 本研究はJSPS 科研費JP17K10940 の助成を受けたものである.