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概要

抄集録

47P-093 義足調整により装飾用義足で歩行可能となった一症例米山恭平1),榊原僚子1),浅香貴広1),高田治実2),菅沼一男2)1)くらた病院2)帝京科学大学 医療科学部 東京理学療法学科key words 義足調整・装飾用義足・義足歩行【はじめに】 前院にて右下腿切断し筋力や立位能力を考慮し装飾用義足を作成された症例に対し,義足調整を行い歩行可能となった症例について報告する.【対象】 対象は慢性腎不全と診断され血液透析を行っている80歳代男性であった.2016 年8 月に糖尿病性の閉塞性動脈硬化症により右下腿切断術をし,装飾用義足を作成した後に理学療法を目的に同年10 月に当院に入院となった.入院時の身体機能は下肢MMT3~4 レベルであり移動は車椅子自立であった.本人の希望で義足を装着し平行棒内で歩行練習を実施した.しかし,装飾用義足であるため荷重部と免荷部が不明瞭であったため断端と義足の不適合により,脛骨末端前面と底面に荷重時痛を認め,義足側での片脚立位が不可能で歩行不能であった.新たな義足作成には、経済的問題があり装飾用義足での歩行練習の実施を余儀なくされていた.被験者には研究の主旨と目的を説明し同意を得た上で実施した.【方法】 歩行練習は週3 回非透析日に実施した.断端と義足の不適合を調整するためにソケット内部にゴム板を貼り調整をした.脛骨末端前面と底面の荷重時痛の原因は,ソケット後壁の高さが低かった事とソケット前面支持力不足であった.そこで脛骨前面に貼物調整をし,脛骨末端前面と底面の除圧をし,ソケット後面に貼物調整を行う事で膝蓋腱への体重支持を行った.その後アライメント調整を行った.【結果】 断端状態に合わせ,貼物とアライメント調整により即時的に疼痛が消失し平行棒内を近位監視で10 往復可能となった.2 回目の治療では平行棒外歩行が自立し,現在は100 m以上の自立歩行が可能となった.【考察】 本症例は前院で歩行不能と判断されたが,身体機能が残存していたため本院ではソケット適合とアライメント調整により即時的に義足歩行が可能となった.理学療法士が義足製作,適合判定の知識を十分に習得し対応することで,患者の歩行能力の向上が期待できると考えた.P-094 弓道動作の一部” 大三” で右肩甲骨の動作不良によりその後の動作中に右肩関節に疼痛を生じた症例出淵慧1),梅田裕貴1),相田俊一1),関戸満津江1),長谷川真美1),竹田誠2)1)医療法人ゆうあい 竹田整形外科クリニック リハビリテーション科2)医療法人ゆうあい 竹田整形外科クリニック 整形外科key words 弓道・肩甲骨・インピンジメント【はじめに】 スポーツには、野球のレイトコッキングの様に直後の動作効率を上げると考えられるものがあり、弓道にも同様の動作がある。しかし弓道競技の関節運動やそのメカニズムに対する研究は少ない。今回、弓道動作の効率を上げると考えられる動作が十分行えず、右肩関節痛を発症した症例の治療機会を得たので報告する。【症例】 16 歳女性、弓道部。部活動中に右肩関節痛を発症、疼痛を我慢し部活に継続参加した事で症状が増悪。弓道競技中の右肩の痛みが主訴で来院。既往歴なし。X-P 所見は異常なし。診断名は右肩インピンジメント症候群。なお、本症例には発表について説明を行い、同意を得ている。本症例に引き分け動作を行わせたところ、体幹右側屈し、大三直後に右上腕骨に対し右肩甲骨の下方回旋が相対的に早期出現し、右肩峰前縁から外側縁に疼痛があった。触診上、安静立位で右僧帽筋上部が低緊張であり、右肩甲骨の静的アライメントは下制、下方回旋、内転位であった。徒手筋力検査は右僧帽筋上部4、右前鋸筋4 であり大三に必要な肩甲骨挙上と上方回旋が十分に行えなかった。治療はH28 年9 月23 日から11 月16 日までの間、僧帽筋上部と前鋸筋の強化、弓道動作練習を実施した。【結果】 静的アライメントは左と比べ右肩甲骨下制軽度。徒手筋力検査は全項目左右共に5。僧帽筋上部の筋緊張に左右差なし。引き分け中の疼痛は消失した。【考察】 本症例は体幹の側屈を用いて弓道動作を行っている。この誤った動作の繰り返しが、今回の筋力低下に繋がったと考え、引き分け動作の指導と筋力強化を行った。治療後、大三最終域の肩甲骨挙上と上方回旋が十分に行える様になり、肩甲帯マルアライメントが解消し、疼痛が改善した。動作練習により、十分に筋発揮でき正確な大三を行えるようになった。