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概要

抄集録

35P-069 外来高齢者における疼痛の重複部位数とロコモティブシンドロームの関連性古沢俊祐1),鈴木大1),大橋優花1),橋川拓史1),寺門淳2)1)医療法人社団三水会 北千葉整形外科 理学診療部2)医療法人社団三水会 北千葉整形外科key words 高齢者・疼痛重複部位数・ロコモティブシンドローム【目的】 高齢者の痛みはその部位が1 か所とは限らず重複して存在することが多い。また先行研究において疼痛の重複部位数は転倒の発生やQOL 低下に関係すると報告されている。本研究は疼痛の重複部位数( 以下、重複部位数) とロコモティブシンドローム( 以下、ロコモ) との関連性を明らかにし介護予防の一助にすることを目的とした。【対象】 当院に3 か月以上通院している65 歳以上の外来患者53 名( 男性12 名、女性41 名、平均年齢76.8 ± 6.7 歳)を対象とした。【方法】 対象者に対して重複部位数、ロコモ5、2 ステップテスト、立ち上がりテスト、疼痛生活障害評価尺度(PainDisability Assessment Scale; 以下,PDAS)、Occiput-to-walldistance( 以下,OWD) を評価した。分析は重複部位数と各項目の相関関係についてスピアマン順位相関係数を用いて検討した。有意水準は5% 未満とした。また重複部位数のカットオフ値を検討するためにロコモの有無に対してROC曲線を用いて曲線下面積(AUC) を算出しカットオフ値を検討した。統計処理には「R2.8.1」を使用した。【説明と同意】 本研究は当院の倫理委員会の承認を得た後に実施した。対象者には口頭にて本研究の十分な説明を行い、同意を得た。【結果】 重複部位数と有意な相関を認めたものはロコモ5(r=0.59:p < 0.01)、PDAS(r=0.54:p < 0.01)、OWD(r=0.58:p < 0.01) のみであった。ROC 曲線分析の結果ロコモの有無はカットオフ値3で感度63%、特異度72%、AUC0.71であった。【考察】 重複部位数の増加はロコモ、疼痛による生活障害、円背姿勢の増悪と関連した。一方、ロコモの運動機能検査と有意な相関を認めなかったことから疼痛部位の重複は運動機能と独立して生活能力を低下させる因子であると示唆された。また、重複部位数3 つ以上でロコモ判別のカットオフ値となることから高齢者の介護予防には疼痛の重複部位数を2 つ以下に抑えることが疼痛管理の目標になると示唆された。P-070 地域在住高齢者における身体機能の指標としてのCalf Ankle Index―SPPB との関連から―寺山圭一郎1),小川明宏1),秋葉崇1),土谷あかり1),寺本博1),縄田千恵1),中川晃一1,2)1)東邦大学医療センター佐倉病院 リハビリテーション部2)東邦大学医療センター佐倉病院 整形外科3)とうほうだいがくいりょうせんたーさくらびょういんせいけいげかkey words calf ankle index・short physical performance battery・身体機能【はじめに】 簡易身体能力バッテリー(Short Physical PerformanceBattery:以下SPPB)は複数のテストからなる身体機能の測定法であり、虚弱高齢者における生活機能の測定法として推奨されている。一方、我々は、下腿最大周囲長を下腿最小周囲長で除してCalf Ankle Index(以下CAI)とし、オリジナルの指標として、これまで、転倒リスクなどとの関連を報告してきた。【目的】 CAI とSPPB の関連を明らかにし、転倒と関連があるとしてきたCAI が身体機能の指標として有用か明らかにする。【方法】 2016 年度に当院リハビリテーション部が介入している介護予防教室(げんき教室)に参加した22 例(77.3 ± 6.5歳)を対象とした。初回介入時に、下腿周囲長とSPPB の計測を行った。そのうえで、CAI とSPPB の関連、さらに、CAI とSPPB の下位項目との関連についてスピアマンの順位相関係数を用いて検定した。有意水準は5%とした。【倫理的配慮】 当院倫理委員会にて承認を得た。【結果】 CAI とSPPB はρ =0.447(P=0.037)と有意な相関が認められた。CAI とSPPB の下位項目については、バランステストがρ =0.443(P=0.039)と有意な相関が認められたが、椅子立ち上がりテストと歩行テストについては、有意な相関は認められなかった。【考察】 CAI とSPPB の合計点の間に有意な相関が認められたことから、CAI が身体機能の指標となることが示唆された。しかし、下位項目との関連では、バランステストとは有意な相関が認められたものの、椅子立ち上がりテストと歩行テストとは有意な相関は認められなかった。この理由として、本研究の対象は、身体機能が、比較的良好であったことが考えられた。今後は、症例数を増やすと同時に、身体機能が低い対象を加えての検討が必要であると考える。