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概要

抄集録

31P-061 異なる筋収縮形態における機械的負荷がEnthesis 構造に及ぼす影響について小曽根海知1),国分貴徳2),岡優一郎1),桑原希望1),加納拓馬1),黒尾元基3),金村尚彦2)1)埼玉県立大学大学院 保健医療福祉学研究科 博士前期課程2)埼玉県立大学 保健医療福祉学部 理学療法学科3)白岡整形外科 リハビリテーション科key words Enthesis・遠心性収縮・運動【序文】 腱骨付着部における障害は成長期におけるスポーツ障害として、数多く目にする疾患である。この腱骨付着部はEnthesis と呼ばれ特異的4 層構造を呈し、変形や炎症の好発部位として報告されている。その発症起因として機械的負荷が関連していると報告されているが、筋収縮形態の違いが同部構造にどの様な影響を及ぼすかは報告されていない。 本研究の目的は、収縮形態の違いがEnthesis 構造にどの様な影響を及ぼすのか、組織学的解析によりその特異性を把握する為の一部となるデータを提示することとした。【方法】 ICR マウス30 匹(4 週齢) を対象とし、平地走行(Level)群、下り坂走行(Down) 群、非運動群、各10 匹ずつ分類。対象は右棘上筋腱付着部とした。介入は、小動物用トレッドミルを使用し15m/min にて60 分の走行を週5 日4 週間実施した。先行研究に基づきトレッドル傾斜角度はLevel 群0 度、Down 群マイナス16 度と設定し、走行角度を変えることで収縮形態を変え、負荷量に変化を与えた。組織学的解析として、介入後採取した組織を固定・脱灰後パラフィン包埋し5 μ m にて薄切した。トルイジンブルー染色後、各群1サンプルずつ巨視的観察を行い、画像解析ソフト(WIN-ROOF) を用いて、非石灰化線維軟骨層(UFC)の面積比率を線維軟骨層(FC) 一部の面積を元に算出した。本研究は大学動物実験倫理委員会の承認を得て実施した( 承認番号28-7)。【結果】 組織学的解析結果として、Level 群のUFC は36.02%、Down 群のUFC は63.67%、非運動群のUFC は39.68% であった。【結語】  結果よりDown 群のUFC 比率が他群よりも拡大していた。先行研究において求心性収縮よりも遠心性収縮(EC)が腱組織へ負荷を強く生じさせる事が報告されている。よって本研究結果と関連付けると、Enthesis 構造における変形にはEC 優位の運動に付随する機械的負荷が関与し、特に同部UFC に影響を及ぼすことで変形を生じさせる可能性を示唆する結果となった。P-062 認知症高齢者を対象とした連想ゲームを応用した集団療法の効果古澤峻1),遠藤光洋1),奥島愛子1)1)介護老人保健施設 ケアセンター八潮 リハビリテーション科key words 認知症・遂行機能障害・集団療法【目的】 近年、日本では高齢者人口の増加に伴って、認知症高齢者の増加が課題となっている。その中で遂行機能障害は、多くの認知症で共通の症状とされている。遂行機能障害は様々な社会参加を困難にし、在宅復帰を阻む大きな要因の一つとなっている。当施設でも、この症状を呈するものは多い。在宅復帰を支援する老人保健施設として遂行機能障害に介入することは重要と考え、介入方法の検討を行った。【方法】 対象者は、当施設に入所中の利用者のうち認知症高齢者の日常生活自立度がIIa、IIb の者で、長谷川式簡易知能評価スケール(以下HDS-R)が5 点から25 点の者のうち、言語の流暢性の分野で減点がみられた5 例とした。失語・難聴等コミュニケーションに介助が必要な者は対象から除外した。介入方法は、連想ゲームの様に連想することで正解を導くことができる問題を出題し、それを集団で協力し合い行うものとした。介入期間は平成29 年1 月26 日~3 月28 日、1 回あたり40 分を週1 回、計8 回実施した。この介入方法の有効性を検証するために、介入前と介入後にHDS-R を測定して、点数と言語の流暢性を比較した。本研究は、ヘルシンキ宣言に従い行った。対象者にはあらかじめ本研究の内容を説明し、結果を公表する事の許可を得た。【結果】 HDS-R の点数・言語の流暢性は、介入前と介入後ですべての対象者が向上する結果となった。【考察】 連想ゲームの効果として、複数のヒントから情報を整理し、正解を導き出すことであると考える。原らは、複数の情報を整理することが遂行機能向上につながると報告している。三村らは、集団的な認知アプローチを行うことで認知機能の向上を認めると報告しているため、本研究は先行研究を支持することが分かった。【まとめ】 今回、本研究内容は認知機能の向上を認める結果となり、老人保健施設の理学療法士として、在宅復帰を支援するために今後も介入していく意義があるといえる。