ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

抄集録

30P-059 理学療法士及び理学療法学生の医療面接における質問構成の分析浅香 貴広1),米山恭平1),高橋麻美1),堀本ゆかり2)1)くらた病院2)国際医療福祉大学 小田原保健医療学部 理学療法学科key words コミュニケーション・医療面接・質問構成【背景】 平山らは、患者の抱える障害や環境など問題点が多様化していることを指摘し、堀本らは対人援助職として理学療法士には理学療法技術のみではなくコミュニケーション能力が必要だと述べている。コミュニケーション能力の重要性は認識されているが、具体的な対応策に言及している論文は少なく、臨床現場の努力に依存しているのが現状である。【目的】 理学療法士及び理学療法学生(以下、学生)が医療面接でどのように情報収集しているか検証する。【対象】 臨床経験年数が5 年以上の理学療法士6 名と、臨床実習中の学生10 名とした。対象者には研究の趣旨を説明し、同意を得た。【方法】 模擬患者を相手に医療面接を行い、その様子をデジタルビデオで撮影した。撮影した動画から音声記録を文字記録に起こし、その内容を1, 自己紹介2, 現病歴3, 訴えや症状4, 現在のADL5, 以前のADL 及び社会的情報6, 今後について7, 医師のコメントの7つに分類し、所要時間と比率を算出した。【結果】 面接全体の所要時間は理学療法士平均258.8 ± 123.8秒、学生平均196.4 ± 60.5 秒であった。質問内容の構成比率では、5, 以前のADL 及び社会的背景が最も多く(理学療法士34%学生33%)3, 訴えや症状が次に多かった(理学療法士27%学生30%)。【考察】 今回、理学療法士及び学生において模擬患者を対象に医療面接を行う様子を分析した。その結果、双方の質問内容の構成には大きな違いは見られず、それぞれ以前の生活スタイルと現在の症状についての質問が多く聞かれた。中平らは臨床実習前の学生に医療面接を行なった結果、質問内容の構成の中で「現在のADL」の比率が大きかったと述べている。本研究の対象は最終学年の臨床実習生であり、学内教育のまとめの段階である。これまでの実習で退院後の生活の重要性について指導され、定着した結果の表れであると推察できる。動画を用いた振り返りは、コミュニケーション能力の向上に寄与できると考える。P-060 異なる週齢ラットに対する同強度の運動介入がPI3K/Akt 経路の活性化に与える影響岡優一郎1),白勢陽子2),桑原希望1),木曽波音3),中本幸太4),国分貴徳5),村田健児1),金村尚彦5)1)埼玉県立大学大学院 保健医療福祉学研究科2)横浜労災病院3)埼玉石心会病院4)白岡整形外科5)埼玉県立大学 保健医療福祉学部 理学療法学科key words 運動・Akt・PI3K【背景】 神経細胞の生存に関するシグナル伝達の一つとしてPI3K/Akt 経路がある。先行研究で若齢期ラットを対象とした運動介入が神経栄養因子を増加させることは報告されている。しかし、成熟期ラットを用いて運動介入の効果をシグナル伝達レベルで検証しているものは見当たらない。そこで異なる週齢のラットに対する同強度の運動介入がPI3K/Akt 経路の活性化に与える影響について明らかにすることを目的とした。【方法】 6、12 ヶ月齢のWistar 系雄性ラットを用いて各週齢を走行群(5 匹)、非走行群(5 匹) に分類した。3.6m/min(10分)→ 5.8m/min(50 分)を週5 回、4 週間行った。介入後腰髄を採取、凍結切片を作成し、一次抗体PI3K/Akt、二次抗体Dylight/Cy3 を用いて免疫組織化学染色を行った。画像解析ソフト( セルカウント) を用いて脊髄の横断面においてしきい値≧ 50 を陽性とした。陽性細胞数をカウント後、500 μ m2 未満は神経膠細胞、500 μ m2 以上は運動神経細胞とされているため、横断面積で分類した。統計は多重比較bonferroni 法を実施した。本研究は、動物実験倫理委員会の承認を得て実施した( 承認番号44)。【結果】 PI3K は12 ヶ月齢群の神経膠細胞で走行群の陽性細胞が非走行群と比較して有意に増加していた(p=0.001)。また運動神経細胞においても走行群が有意に増加していた(p=0.013)。6 ヶ月齢群では有意な差は認められなかった。Akt に有意な差は認められなかった。【考察】 PI3K の結果から12 ヶ月齢群では走行が循環動態を向上、そして神経栄養因子を合成・分泌する神経膠細胞を活性化させ、それに付随して運動神経細胞の活性化経路の一部も賦活されたと考えられる。しかし、Akt で差がなかったことからPI3K の下流経路を賦活する運動強度ではなかったと考えられる。6 ヶ月齢群では先行研究においては10m/min の運動が栄養因子の発現を増加させたが、本研究は約半分の速度であり、細胞の活性化には至らなかったと考えられる。