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概要

抄集録

21P-041 間欠的下腿圧迫は足関節自動運動時の下肢静脈最大血流速度をより増加させる坂井健太1),高平尚伸2),坂本美喜2),津田晃司1),須藤春奈3)1)北里大学大学院 医療系研究科2)北里大学医療衛生学部3)新渡戸記念中野総合病院key words 深部静脈血栓症・足関節自動運動・間欠的空気圧迫【背景と目的】 深部静脈内に血栓が生じる深部静脈血栓症の予防法は薬物的予防法と理学的予防法に大別される.理学的予防法とは,足関節自動運動(Ankle Active Exercise: AAE)や間欠的空気圧迫(Intermittent Pneumatic Compression: IPC)装置を使用し血流量や血流速度を高めることにより,血栓形成抑制や血液凝固能の抑制を図る方法であり,米国胸部医学会のガイドラインでは理学的予防法として早期の歩行開始と1 日18 時間以上のIPC 装置の装着が推奨されている.携帯型IPC 装置を用いれば歩行中にもIPC の実施が可能であるが,歩行やAAE 等の運動により血流が促進されている状態において,さらにIPC が血流速度を高めるか否かは検証されていない.そこで本研究では,IPC がAAE による下肢の最大静脈血流速度(Peak Velocity: PV)の上昇をさらに促進するか否か検証することを目的とした.【方法】 対象は健常若年者20 名(男女各10 名、平均21.7 歳)とした.PV 測定部位は浅大腿静脈とし,端座位にて測定した.PV 比較条件は,底屈(踵上げ)運動,背屈(つま先上げ)運動,IPC 単独,IPC 下での底屈運動,およびIPC 下での背屈運動の5 条件とした.10 分間の安静後に安静時PV を測定し,続いて各条件にてPV を3 回測定しその平均値を算出した. 5 つのPV 測定条件は無作為な順序で行い,各条件間に10 分間の安静を設けた.各条件下のPV の比較には,反復測定の一元配置分散分析およびBonferroni 法による多重比較検定を用いた.有意水準は5% とした.なお,本研究は北里大学医療衛生学部研究倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号2015-011).【結果】 PVは,全ての条件において安静時の4~8倍に増加した.またIPC 下での底屈・背屈運動時のPV は,底屈・背屈運動単独実施時より約1.7 ~ 2 倍程度に増加した.【結論】 IPC はAAE 時の下肢静脈のPV をより増加させる.【謝辞】 本研究はJSPS 科研費JP17K10940 の助成を受けたものである.P-042 学会版MMT の概念を利用したブリッジ運動の筋力検査作成の試み第2報 体組成とグレーディングの関係中山恭秀1),五十嵐祐介1),来住野健二1),井上優紀2),藤井有沙2),藤田裕子3),吉田啓晃2)1)東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科2)東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科3)文京学院大学保健医療技術学部key words ブリッジ運動・MMT・体組成【はじめに】 前回、学会版MMT のグレーディングの概念を応用したブリッッジ運動のMMT(B-MMT)を作成し、離床期の廃用症候群患者に対して検証し、一貫性と検者間信頼性の高いことを報告している。今回はGrading Scale(GS)と体組成の関係を比較したので報告する。【対象と方法】 対象は当大学の附属病院に入院し離床後に理学療法室へ移行した廃用症候群患者7名である。B-MMT の測定方法並びにGS は、2015 年に報告された学会版MMT に則っている。体位並びに姿勢は両手を体に沿わせた背臥位で膝立て位とし、足位を膝関節下方1 足長前後に置いた。課題運動を殿部ができるだけ持ち上げることとし、体幹が水平まで拳上できるものを3 と定義した。BMMT は2名のPTが測定方法を確認して測定し、情報交換を行ってGS を判断した。体組成計(InbodyS10)より体内水分量、脂肪、筋量、骨格筋量、体脂肪率、BMI、細胞外水分比(ECW/TBW)、骨塩量、内臓脂肪面積、基礎代謝量を求め、年齢、身長、体重を加え変数としB-MMT 間の順位相関係数を求めた。本研究は当大学倫理委員会の承認を得ている。【結果】 B-MMT は5 が2 名、4 が1 名、3 が1 名、2 が3 名であり、全例でECW/TBW が0.4 以上であった。ECW/TBW、筋量、骨格筋量、基礎代謝量で有意な相関関係を示したが脂肪や骨、BMI・身長・体重といった体型、年齢とは相関がなかった。【考察】 ECW/TBW より、全ての対象が栄養欠乏状態もしくは炎症期といえる。B-MMT は臥位で測定するため身体のサイズや脂肪の量といったものに影響されなかった。体内水分量は筋量との関連が強く、筋量と基礎代謝に関連があることから筋活動との関係が示される結果となった。廃用症候群の診断に用いられるBarthel Index は早期では測定できない項目が複数含まれている。B-MMT と起居動作の相関関係はすでに報告されていることから、B-MMT を用いた離床期の筋力評価がスムーズな離床をもたらす可能性があると考える。