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概要

抄集録

17P-033 健常者における客観的指標を用いた寝返り動作パターンの類型化は骨盤45 度回旋位までの解析で可能か三木啓嗣1,2),新田收2)1)東京都済生会中央病院リハビリテーション科2)首都大学東京大学院人間健康科学研究科key words 寝返り・動作分析・類型化【目的】 臨床場面における客観的指標を用いた寝返り動作分析には確立された方法がない.その一因として,動作時にマーカーが隠れてしまう問題がある.三次元動作解析システムを用いて健常者の寝返り動作を類型化した先行研究では,隠れるマーカーを補正して骨盤90 度回旋位までの解析区間で分析している.しかし,実験環境が整わない臨床場面では同様に行うことが難しい.そこで,本研究では臨床場面での簡易的な実験器具を用いた寝返り動作の客観的分析を行うことを視野に,基礎的研究として骨盤45 度回旋位までの解析により動作パターンの類型化が可能かを検討した.【方法】 対象は健常男性30 名( 年齢21.6(19 ~ 30) 歳,身長171.9 ± 6.3cm,体重62.9 ± 7.8kg).計測課題は背臥位から腹臥位までの寝返り動作を至適速度で3 試行実施し,各3 試行目を解析対象とした.測定は先行研究に基づき三次元動作解析システムを用いて計測し,体幹角度を算出した.データ解析区間は,動作開始から骨盤が床面に対して45 度回旋位と90 度回旋位に至るまでとし,1 動作を100%として時間を正規化した.算出パラメータは,体幹の最大・最小・平均角度と最大・最小角度到達時間とした.統計学的検討は先行研究に基づき,45 度回旋位と90 度回旋位までの寝返り動作において,クラスター分析と一元配置分散分析により動作パターンを3 群に類型化した後,各解析間の一致度をカッパ係数にて算出した.なお,本研究は首都大学東京荒川キャンパス研究安全倫理委員会の承認を得た上で実施し,対象者には研究の目的と内容に関する説明を行い,書面にて同意を得た.【結果】 動作パターンの類型化( 体幹屈曲/伸展/回旋パターン) は各々,45 度回旋位(n=18 / 4 / 8),90 度回旋位(16/ 8 / 6) であり,動作パターンの一致度はκ =0.66(p <0.001) と十分な一致度を示した.【結論】 客観的指標を用いた寝返り動作パターンの類型化は骨盤45 度回旋位までの解析で十分可能である.P-034 脳卒中片麻痺患者に対する聴覚バイオフィードバックを用いた、足関節の運動学習効果井口正樹1),中川稜介2),寺澤洋子3),松原正樹3),門根秀樹4),鈴木健嗣5)1)筑波技術大学 保健科学部 保健学科2)筑波大学 図書館情報メディア研究科3)筑波大学 図書館情報メディア系4)筑波大学 医学医療系5)筑波大学 情報システム系key words 脳卒中片麻痺・バイオフィードバック・運動学習【目的】 身体活動を光等で提示するバイオフィードバック(BF)は、片麻痺の理学療法において有効である。視覚BF のみと比較し、これに聴覚BF を追加することはその有効性を更に高めるであろうが、片麻痺患者に最適な聴覚BF はわかっていない。本研究の目的は、聴覚BF の種類が運動学習に及ぼす影響を明らかにすることである。【方法】 組込基準を、慢性期、視覚・聴覚・意思疎通に障害なし、麻痺側足関節を随意的に背屈可能とし、4名の右片麻痺被験者(男3名、平均62.5 歳)が参加した。被験者は、麻痺側に電子角度計付きの短下肢装具を装着した坐位となり、足関節底背屈で目標を追随する課題をトレーニングとして行い、またその前後で追随課題を行い、その課題の正確さを- 100 から+ 100 の指標で数値化した。被験者は、視覚BF +フル聴覚BF(フルBF 群)と視覚BF +エラー聴覚BF(エラーBF 群)の2群に分かれた。フルBF は目標と角度計からの角度を音の周波数に割り当て、常に2つの音が聞こえるように、またエラーBF は目標と角度計のデータが異なる時のみ、音を鳴らした。視覚BF はモニタ上に目標と角度計からのデータを表示し、群間で同一とした。なお、本研究は倫理委員会の承認を得た上で、被験者に同意署名を得た。【結果】 トレーニング前の指標は、フルBF 群、エラーBF 群でそれぞれ(平均(個々の値))、44(33, 55) と24(19, 29) であった。トレーニング効果(トレーニング後指標/ トレーニング前指標× 100)はそれぞれ、121‰ (122‰ , 119‰ )と162‰ (163‰ , 162‰ ) であった。分かりやすさや楽しさ等を主観的指標として課題終了後に訪ねたが、群間で違いは認められなかった。【結論】 視覚BF のみより、聴覚BF を追加した方が良いと報告されているが、情報が重複するとむしろ混乱を招くと報告されている。本研究の結果は、聴覚BF の音を適切にデザインすることで、片麻痺患者の運動学習をより効果的に出来ることを示唆している。