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概要

抄集録

14P-027 傾聴と説明により病態理解と不安軽減を図り、早期退院と再発予防につながった心不全の一例加藤初音1),石井大輔1),手塚純一2),古田佳祐1)1)社会医療法人財団 石心会 川崎幸病院 リハビリテーション科2)医療法人鶴見会 さいわい鶴見病院 リハビリテーション科key words 心不全・早期退院・再発予防【目的】 心不全に伴う不安・抑うつや退院後の急性増悪に伴う再入院はリハビリにおける課題であり、運動療法に加えカウンセリングと教育が重要とされている。今回、急性心不全で入院した症例に対し、運動療法と併せ傾聴と説明による病態理解を行うことで不安を軽減し、早期退院と再発予防につながった経験をしたので報告する。【症例提示】 67 歳女性。真面目で心配症な性格。独居、介護保険なく入院前ADL 自立。心筋梗塞・糖尿病の既往あり。呼吸苦にて外来受診中に意識消失、心肺停止。蘇生後人工呼吸器管理となる。入院時頻脈・心房細動を認め、心臓超音波検査より前壁心基部~心尖部hypokinesis の所見あり、左室駆出率58%、心胸郭比72%。【説明と同意】 本報告においてヘルシンキ宣言に基づき本人へ説明し同意を得た。【経過と考察】 入院5 日目人工呼吸器離脱後より介入開始。NYHA 分類IV、BNP1092pg/ml、NPPV 装着。6 日目以降は離床に対する不安が強くリハビリに拒否的だった為、訴えを傾聴し病態及びリハビリの効果・目標の説明を行った。12 日目徐脈に対しペースメーカー植込術施行、14 日目より低負荷下肢筋力強化・歩行練習開始。この頃より退院後の不安が多く聞かれた為、自覚症状と休憩のタイミング、心不全増悪時の症状・対処法について指導した。22 日目に心不全増悪したが患者に混乱はなく落ち着いており、その後リハビリ継続し32 日目独歩にて自宅退院。退院時はNYHA 分類I、BNP782pg/ml、退院後の生活について前向きな発言も聞かれた。そして、退院後3 か月経過した現在も心不全増悪なく外来通院できている。症例は急性発症であり、真面目で心配症な性格から、自分の体に何が起きているのかといった不安が大きかったと考える。今回、不安軽減が図れたことで入院中の円滑なリハビリ進行と退院後の教育につながった一例を経験し、傾聴と適切な説明による患者自身の病態理解は早期退院と再発予防に有用と考えられた。P-028 当院における心臓リハビリテーション稼働から現在までの報告大坂慎平1),岡崎大征1),池澤里香1),吉田祐文2)1)那須赤十字病院 リハビリテーション科部2)那須赤十字病院 整形外科key words 心臓リハビリテーション・運営・高齢者【はじめに】 当院では平成27 年5 月より心大血管疾患リハビリテーション料(1) の算定開始とともに心臓リハビリテーション(以下心リハ)が稼働となった。今後の心リハ運営の参考にすることを目的として、稼働から現在までの取り組みについて振り返りをした。【方法】 心リハ稼働前、稼働後の取り組み内容をまとめた。心大血管疾患リハビリテーション料(1) の算定開始から年度、月ごとの依頼件数、取得単位数を調査した。また、心リハ対象患者把握のため、平成28 年度(平成28 年4 月~平成29 年2 月)に心リハ介入した患者を対象に入院中やリハビリ中断・終了者を除外した241 件をデータ処理の対象とし、疾患内訳、性別、年齢、入院前移動形態、同居人の有無、介護度、転帰、リハビリ介入までの日数、在院日数を調査した。倫理的配慮として対象者に不利益が生じないよう全て匿名化されたデータを使用した。【結果】 心リハ稼働前は勉強会や他院見学、稼働後は循環器内科医師とのミーティングや急変時対応の演習などを実施した。心リハの依頼件数、取得単位数は平成27 年度(平成27 年5 月~平成28 年3 月)で188 件、4800 単位、平成28 年度で261 件、6899 単位であった。心リハ対象患者は平均年齢78.6 ± 11.7 歳、疾患内訳は心不全が153件(63%)、心筋梗塞が52 件(22%)、その他の疾患が36件(15%)。心リハ対象者のうち、移動に補助具や介助を要する対象が39%、介護保険認定者が34% の割合を占めていた。介入までの日数は5.3 ± 4.8 日、在院日数は25.3± 15.6 日であった。【考察】 医師との情報共有により月ごとのリハビリ依頼件数の増加、介入までの日数の短縮傾向に繋がった。当院における心リハ対象は高齢者が多く、特に心不全患者では移動能力低下者や介護保険認定者が多いことがわかった。今回の検討より、多職種協働による包括的な介入方法の検討が必要であると示唆された。