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概要

抄集録

12P-023 peak VO2 と6MD は臨床背景の異なる年代別にみても同等に関連する鈴木里奈1),西川淳一1),大田麻里乃1),福地勇希1),三上健太1),大瀧侑1),高橋哲也2),上妻謙3),下川智樹4),緒方直史5)1)帝京大学医学部附属病院 心臓リハビリテーションセンター2)東京工科大学 医療保健学部 理学療法学科3)帝京大学医学部 循環器内科4)帝京大学医学部 心臓血管外科5)帝京大学医学部 リハビリテーション科key words 最高酸素摂取量・6分間歩行距離・運動耐容能要因【背景】 心疾患患者に対する心肺運動負荷試験の代用評価として6 分間歩行距離(6MD) の測定が汎用化しているが、両指標の年代ごとの関連は明らかでない。【目的】 心疾患患者における年代別のpeak VO2 と6MD の関連を明らかにすること。【対象と方法】 2014 年1 月から2017 年1 月に、外来心臓リハビリテーションに参加し、運動耐容能(peak VO2、6MD) を評価した131 名( 男性93 例、50 ~ 86 歳) を対象とした。対象を年代別に分類し、peak VO2 と6MD の関連を比較検討した。また各種臨床データを調査し、年代間で比較検討した。統計学的判定における有意確率は5% 未満とした。対象者には研究の趣旨を説明し同意を得た。【結果】 peak VO2 と6MD の関連は、各年代でそれぞれ関連を認めた(50 代(r=0.68)、60 代(r=0.63)、70 代(r=0.50)、80 代(r=0.64))。臨床データと両指標の関連をみると、EFは60 代以下でpeak VO2(50 代(r=0.55)、60 代(r=0.48))、6MD(50 代(r=0.66)、60 代(r=0.48))と関連を認め、膝伸展筋力体重比は70 代以上でpeak VO2(70 代(r=0.43)、80 代(r=0.39))、6MD(70 代(r=0.46)、80 代(r=0.72))と関連を認めた。骨格筋量体重比は60 代以上でpeakVO2 と関連を認めたものの(60 代(r=0.31)、70 代(r=0.31)、80 代(r=0.80))、6MD との関連はほとんど認めなかった。臨床データを比較すると、各年代間で運動器疾患と慢性腎臓病の有病率は、年齢が高くなるほど有意に高値を示した。【結語】 peak VO2 と6MD は、臨床背景の異なる年代別にみても同等に関連するが、運動耐容能に影響を及ぼす因子は各指標や年代により異なる。P-024 至適歩行速度は有酸素運動効果の判別指標となりうるか山本智史1),青山敏之2),遠藤宗幹3)1)IMS <イムス>グループ イムス板橋リハビリテーション病院 リハビリテーション科2)茨城県立医療大学 保健医療学部 理学療法科3)IMS <イムス>グループ イムス板橋リハビリテーション病院 心臓リハビリテーション科key words 最大酸素摂取量・有酸素運動効果・歩行速度【目的】 心臓リハビリテーション(心リハ)プログラムにおいて有酸素運動は200m 歩行が獲得された後に行われることが多い.しかし,低身体機能例では筋力強化やバランス練習も必要となるため,有酸素運動を取り入れる時期が明確となっていない.よって,本研究では重複障害や虚弱を伴う心リハ症例が多いと考えられる回復期病院において,歩行速度が有酸素運動効果を規定する因子になるか明らかにすることを目的とした.【方法】 対象は2013 年4 月から2017 年3 月までに回復期病院である当院に入院し,CPX を実施した心疾患症例34例(男性23 例,女性11 例,年齢71.9 ± 13.1 歳)とした.初回と1 ヶ月の有酸素運動後の最高酸素摂取量の変化率を算出し,一般的な効果量である10% 以上改善した群を高改善群,それ以下の群を低改善群とし,後方視的に調査した.介入は筋力強化や歩行練習,1 日30 分のエルゴメータによる有酸素運動を行った.有酸素運動効果が期待できる歩行速度のカットオフ値を,Receiver OperatingCharacteristic(ROC)解析を用いて算出した.【倫理的配慮】 本研究はヘルシンキ宣言に則り,当院の倫理規定に従い,対象者に同意を得て実施した.【結果】 対象者のうち最高酸素摂取量の改善率は平均12.2%であり,改善群20 例,非改善群14 例であった.ROC 曲線において歩行速度で算出されたカットオフ値は0.83m/sであった.(AUC0.843,感度0.75,特異度0.786,p < 0.05)【考察】 本研究の結果から歩行速度は有酸素運動効果を期待する上で重要な指標となることが明らかとなった.また,歩行速度0.83m/s は虚弱の基準の一つでもあり,低改善群では歩行速度低下の原因となる骨格筋量の低下が存在する.よって,有酸素運動効果には歩行速度と関連の深い骨格筋量が関与する可能性がある.そのため,虚弱例での有酸素運動効果を高めるためには筋力強化を優先し,虚弱が是正された後に有酸素運動を行うことが望ましいと考える.