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概要

抄集録

9P-017 上肢SMI とECW/TBW は急性期内科系疾患患者のADL に影響する樋口謙次1,2),保木本崇弘2),桂田功一1),齋藤夕紀1),佐々木健人1),平野健大1),川嶋実里1),鈴木壽彦1),山田健治1),木下一雄1),石橋香里1),新見昌央3)1)東京慈恵会医科大学附属柏病院2)東京慈恵会医科大学附属病院3)東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座key words 骨格筋量・細胞内外水分比・ADL【背景】 臨床において骨格筋減少を呈しても予後良好な症例を認める。このことから骨格筋量だけでなく、筋質も注目すべきであると考える。本研究の目的は、筋量と筋質がADLに影響を与えるかを検討することである。【方法】 対象は当院入院中の内科系疾患患者50 名(男性28 例、女性22 例、平均78.2 ± 6.9 歳)である。方法は理学療法開始時にIn BodyS10 を用い、浮腫の影響が少ない上肢の骨格筋量及び細胞外水分比(ECW/TBW)を測定した。筋量はサルコペニアの診断基準であるSkeletal MuscleIndex(SMI)のカットオフ値、筋質は細胞外水分比(ECW/TBW)で規定された基準値を用いた。A 群:正常(筋量cut off 以上、ECW/TBW < 0.4 )n =8、B 群:筋質不良(筋量cut off 以上、ECW/TBW > 0.4)n=5、C 群:筋量減少・筋質良好(筋量cut off 未満、ECW/TBW < 0.4)n=20、D 群:筋量減少・筋質不良(筋量cut off 未満、ECW/TBW > 0.4)n=17 の4 群に分類した。ADL 評価は、理学療法開始時及び退院時のBI を用い、BI の差を実施日数で除したBI 効率を求めた。統計処理は、群内比較ではwilcoxon 符号付順位和検定、群間比較ではKruskal Wallis 検定を用いて検討した(p < 0.05)。本研究は当院倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】 開始時BI →退院時BI(中央値)は、A 群57.0 → 77.5、B 群10.0 → 30.0、C 群45.0 → 80.0、D 群35.0 → 25.0であり、群内比較ではC 群のみ有意差を認めた。群間比較では、開始時BI で有意差を認めたが、BI 効率(中央値)は、A 群0.47、B 群0.20、C 群1.0、D 群0 で有意差を認めなかった。【結語】 簡便に測定できる生体電気インピーダンス法で筋量と筋質とで分別した分類より、開始時のADL を捉えることができ、予後指標の一つとして活用できる可能性が考えられた。今後、理学療法が筋量・筋質にどのような影響を与えるか継続的な評価が課題である。P-018 ICU 入室中の内科系疾患患者の体組成データと活動指標および在院日数の関連桂田功一1),樋口謙次1),石橋香里1),佐々木健人1),齋藤夕紀1),川嶋実里1),平野健大1),鈴木壽彦1),山田健治1),木下一雄1),新見昌央1)1)東京慈恵会医科大学附属柏病院 リハビリテーション科key words 体組成・ICU・骨格筋量【はじめに】 ICU 入室中の患者の身体状況を把握するため、当院ではInBody S10 を用いて体組成データを測定している。今回、測定した体組成データと活動指標および在院日数について調査し、その関連を考察した。【方法】 対象は当院ICU に入室した内科系疾患患者17 名(男性13 例/女性4 例、平均年齢65 ± 14 歳)とした。測定時期は理学療法開始日(入院後平均3.9 ± 2.6 日)とし、測定項目は年齢、身長、体重、ICU 在室・在院日数、四肢骨格筋量(上肢+ 下肢)、細胞内外水分量、PhaseAngle(PA)、活動指標ICU-MS、鎮静スケールRASS とした。測定データからBMI 及び四肢・上肢・下肢のSkeletalMuscle Index(SMI)、細胞外水分比(ECW/TBW)を算出した。各項目の関連をSpearman の相関係数を用いて解析した。本研究は本学倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】 ICU 在室日数は平均10.1 ± 5.3 日、在院日数は35.1 ±14.5 日であった。各平均値は、BMI24.0 ± 4.5、SMI 四肢6.8 ± 1.7、上肢2.3 ± 0.7、下肢4.5 ± 1.1(kg/cm2 )、ECW/TBW40.7 ± 0.9(%)、ICU-MS5.0 ± 2.6、RASS-1.1± 1.5 であった。各項目の関連は、下肢SMI のみが在院日数(r=-.57)およびICU-MS(r=.56)と、PA はRASS(r=-.50)と有意な相関を認めた。【考察】 重症度および全身状態の指標となるPA はRASS と関連しており、全身状態と鎮静状況を見極めた上で、運動療法を実施する必要がある。一方で、理学療法開始時の下肢SMI が良好な患者はICU 内で高活動を引き出すことが可能となり、在院日数が短くなることが示唆された。下肢SMIと在院日数との関連から、体組成データを転帰予後の指標と捉え、全身状態を把握しながら早期に身体活動を向上させる必要があると考える。