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概要

抄集録

8P-015 進行がん患者の下肢骨格筋量がADL・身体活動量に与える影響松森圭司1),山鹿隆義2),中曽根沙妃1),大津勇介1),吉村康夫1)1)信州大学医学部附属病院2)健康科学大学key words 下肢骨格筋量・ADL・身体活動量【はじめに・目的】 がん患者はがん自体および治療による有害事象により身体活動が制限され,起居動作や歩行,ADL 能力の低下を生じやすい.また,悪液質により骨格筋量減少に陥りやすい状態にある.特に下肢の骨格筋量は生活機能障害につながりやすいため重要となってくる.しかし,下肢骨格筋量とADL や身体活動量との関連については明らかにされていない.本研究の目的は下肢骨格筋量がADL・身体活動量と関連するかを検討することである.【対象・方法】 入院患者のうち,Stage4 の進行がん患者62 名を対象とした.骨格筋量は 生体電気インピーダンス法にて測定し,身長の2 乗で除した値(以下,下肢骨格筋指数)を算出,ADL にはFunctional Movement Scale( 以下,FMS),FIMの運動項目( 以下, m-FIM), 身体活動量は生活習慣記録器(ライフコーダGS)を使用し歩数を測定した.統計学的解析はSpearman の順位相関分析で行い,危険率5% 未満を有意差ありとした.【結果】 下肢骨格筋指数と各項目との相関は,FMS( r =.166),m-FIM( r = .284),歩数( r = .193)であり,全ての項目で有意な相関を認めなかった.【考察】 下肢骨格筋量はADL や身体活動量と関連せず,その他の単一因子または複合的な因子が重要である可能性が示唆された.進行がん患者への理学療法では,骨格筋量以外の指標に重点を置く必要性があり,本研究は運動処方の際の基礎的データになると考える.【倫理的配慮】 本研究は所属施設の臨床研究倫理委員会で承認を受けた後,対象者に本研究に対する説明を行い,同意を得て実施した.P-016 糖尿病専門医がいない病院における糖尿病患者の運動に対する認識と実態山下由記子1),難波道弘2)1)山梨市立牧丘病院 リハビリテーション室2)山梨英和大学 人間文化学部 key words 糖尿病・運動療法・アンケート調査【目的】 当院は病床数30 床の入院、外来、在宅医療を担う小規模病院である。診療科は整形外科、総合内科であり糖尿病専門医はいない。そこで本研究では、専門医がいない環境下で適切な指導を行うことを目的とし、当院の糖尿病患者の運動に対する認識と実態の調査を行った。【方法】 2017 年1 月~ 2 月の間に診療を行った、2 型糖尿病と診断されている外来・入院・在宅患者を対象に、運動に対する認識と実態に関する質問紙調査(無記名)を行った。本研究は当院の倫理委員会の承認を受け、事前説明を行って同意が得られた81 名について実施した。【結果】 男性40 名、女性41 名、平均年齢77.3 ± 10.1 歳、罹患歴は16.1 ± 11.1 年、HbA1c(NGSP) は平均7.0 ± 0.8%であり、現在の歩行状況は、屋外歩行自立68 名(84.0% )、屋内歩行自立9 名(11.1% )、歩行不能4 名(4.9% ) であった。糖尿病に運動療法が必要であることを知っている人は56 名(69.1% )、そのうち現在運動の習慣がある人は24名(42.9% ) であった。行っている運動はウォーキングが最多、運動の頻度・時間とも適切な人は18 名(32.1% ) であった。運動の習慣がない人または中断した人に対し、今後運動を行うための有効な方法を尋ねたところ、「高齢なので運動したくない」との回答が目立ったが、「指導してもらえれば一人でできる」、「集団での指導であれば参加してみたい」との前向きな意見もみられた。【考察】 本調査から、糖尿病に運動療法が必要であることを認識しながらも、実際に運動の習慣がある人は半数に満たないことがわかった。一方、運動の内容、頻度、時間が適切でないケースについては、指導を受けることで、より効果的に運動が行えるものと考えられる。高齢で運動を避ける傾向にあることから、診断早期からの介入が必要であり、運動が継続できるようフォローしていくことが重要である。また、個々の環境や身体状況に応じた運動方法を検討し、指導していきたい。