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概要

抄集録

1P-001 新潟労災病院勤労者脊椎・腰痛センターにおける10 年間の活動報告澤田小夜子1),稲垣利重子1)1)独立行政法人 労働者健康安全機構 新潟労災病院key words 勤労者・腰痛予防・腰痛予防教室【はじめに】 独立行政法人労働者健康安全機構新潟労災病院は、基本理念を「働く人の健康を守り、地域の急性期医療に貢献します。」と掲げている。当院では1999 年より勤労者のための医療を推進する取り組みの一つとして「勤労者脊椎・腰痛センターを開設した。開設時は、腰痛でお困りの方を対象に院内腰痛予防教室を実施した。その後、2002 年より企業からの依頼をうけ、企業に出向き腰痛予防を目的に腰痛予防教室(以下教室)を開催している。今回、2007年4 月から2017 年3 月における10 年間の当院、勤労者脊椎・腰痛センターの活動を報告する。【活動内容】 活動場所は院外と院内に分けられる。院外活動は、10年間で延べ36 回実施した。内訳は病院・介護施設関係26 回、養護学校4 回、製造業3 回、運輸業2 回、その他1 回である。活動は、教室の実施を中心に行い、理学療法士1 名と作業療法士1 名の2 名、または理学療法士1 名で実施した。内容は、骨模型を用いて腰背部の解剖の説明、仕事や日常生活での注意事項及び姿勢についての講義と腰痛予防体操の実技指導を行った。また、アンケートによる腰痛の実態調査を行った。調査は、事前に対象者に本研究の趣旨を説明し書面による同意を得た。企業から依頼があった場合は、職場の腰痛に対しての問題点を分析し、それに対しアドバイスを行った。10 年間で同じ企業からの依頼は2 か所であった。院内活動は主に看護職、事務職に対して実施した。院内活動は、院外活動同様に実施し、特に新人看護師に対し入職後1 年間の継続した対策や腰痛の問題が起きた病棟に対し対策を行った。【今後の課題】 腰痛予防を個人で取り組むには限界があり、企業全体での取り組みが必要である。調査を実施すると、定期的な腰痛予防の研修会を希望される方が多い。定期的な研修を行うためには、企業内の腰痛予防を実施する人材の育成を行う必要があり、それを支援するシステムが必要と考える。P-002 新人療法士における腰痛の実態高野利彦1),横山浩康1)1)熊谷総合病院 リハビリテーション科key words 療法士・腰痛・実態【目的】 以前筆者は理学療法士養成校における学生の腰痛の実態を調査し、1 年生にて45 名中13 名で有していた(28.9%)が、約1 年後の2 年生の時点では、39 名中17 名(43.6%)と増加していた。この要因として長時間の座位や運動の減少があげられたが、本研究ではその年代から1 ~ 2 年後の新人療法士の腰痛をアンケート調査し、腰痛の内容から対応を検討した。【方法】 当院新入職の療法士39 名(22.6 ± 2.8 歳、男性22 名、女性17 名)を対象とした。調査内容は、腰痛の出現の有無、腰痛の誘発因子、腰痛のNRS、腰痛の出現時期、体幹前屈と後屈どちらで腰痛が出現するかとした。対象者本人に対し同意を得た。また発表に対し当院倫理規定に基づき許可を得た。【結果】 腰痛が出現する者が28 名(71.8%)であり、腰痛の誘発因子は長時間の同姿勢で21 名(53.8%)、長時間の座位で10 名(25.6%)、長時間の立位で10 名(25.6%)、NRSは平均で3.8 ± 1.6、腰痛の出現時期は大学生からが15名(38.5%)、高校生からが9 名(23.1%)、中学生からが3 名(7.7%)、体幹前屈で疼痛が出現する者が17 名(43.6%)、後屈が14 名(35.9%)であった。【考察】 先行研究では臨床経験2 年目以上の理学療法士637 名中、過去2 年以内に業務に支障をきたすほどの筋骨格系職業性傷害を経験した者は42% であり、腰部が69%、要因は移乗介助が34% と多かったとの報告がある。筆者の先行研究でも腰痛が出現することがある者が、専門学校1年生より2 年生で28.9% から43.6% に増加していた。今回の調査では71.8% であり、長時間の同姿勢が誘因であったことから、大学生活における長時間の同姿勢での授業が大きな原因と考えられた。新人療法士には腰痛の悪化のリスクがあることを踏まえ、腰痛予防に関する新人教育が必要と考えられた。