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概要

抄集録

41O-081 右片麻痺の既往を有する患者が足関節内外果骨折を呈し術後荷重制限なくリハビリテーションを行った一症例赤羽 智樹1),青木啓成1),清野繁宏2)1)社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院 整形外科センター スポーツ疾患センター スポーツリハ部門2)整形外科センター 急性期疾患センターkey words 足関節果部骨折・プラスチック製短下肢装具・術後早期荷重【はじめに】 足関節果部骨折後の後療法は荷重制限を設ける事が一般的であるが,骨折後の在宅生活や社会復帰に時間を要する症例が散見される.今回脳挫傷による右片麻痺の既往を有する患者が麻痺側足関節内外果骨折を受傷し内外果ともにtension band wiring(TBW) による内固定を施行後,術後からプラスチック製短下肢装具(SHB)装着下で可及的荷重が許可され,術後早期に病前ADL が獲得された症例を経験したので報告する.なお、本症例に症例報告をする主旨を伝え了承を得た。【患者紹介】 脳挫傷による表在感覚麻痺、右片麻痺(12grade: 右下肢5)によりSHB と4 点杖を使用し歩行が自立していた70歳男性.転倒により右足関節内外果骨折を受傷.内外果ともにTBW が施行され,術中に良好な固定が得られた事と右下肢の荷重制限により著明なADL 低下が懸念された為,術翌日からSHB を装着し可及的荷重が許可された.【評価】 術後1 病日の関節可動域(ROM) は足背屈が右-25°,股関節内旋は右20°左30°.弛緩性麻痺,足部内がえし外がえしの運動方向の制限を有し歩行は受傷前から使用していたSHB と4 点杖を使用して見守り歩行を呈していた.【結果】 Barthel index は入院時が60 点,術後6 病日の退院時は80 点,術後12 週で85 点だった.運動療法では股関節内外旋と足底背屈のROM のみ改善させ,足部内がえし外がえしのROM は維持した.【考察】 本症例は弛緩性麻痺を呈しており足部内がえし外がえしによる骨折部の張力ストレスは生じにくかった.また股関節内旋ROM の改善や装具療法にて歩行時の足部内がえし外がえしによる張力ストレスの予防を図る事により,早期荷重によるTBW 術後の骨転位や廃用性筋力低下を可能な限り予防する事が出来,早期に病前ADL を獲得できたと考えた.【まとめ】 足関節内外果骨折患者に対してTBW 術後早期に可及的荷重での歩行を行った.荷重に伴う骨転位や二次的合併症予防を図る事で術後早期に病前ADL が獲得された.O-082 距骨骨折後に生じた距骨下関節回内制限が足関節外側支持組織の歩行時痛に影響を及ぼした解釈について篠原淳1),源裕介1)1)千葉こどもとおとなの整形外科key words 距骨骨折・距骨下関節・歩行時痛【はじめに】 今回, 距骨脱臼骨折後に良好な整復位が得られたものの, 歩行時痛が残存する症例を経験した. 要因として健側の距骨下関節が回内位を呈しており, 受傷前は患側も健側同様回内位を呈していたことが推測されたため, 距骨下関節肢位の修正を図ったところ歩行時痛は消失し, 良好な結果を得られた. これらの経過および理学療法の内容を若干の考察を加えて以下に報告する.【症例紹介および経過】 症例は20 代男性でボルダリング中の転落により受傷し右距骨脱臼骨折Hawkins 分類typeIII と診断された. 受傷から20 週が経過したが長時間歩行に伴う足関節外側痛およびしゃがみ動作困難が残存しており, スポーツ活動による運動量の増加に伴って疼痛が増悪しやすい状態が続き,25 週の時点でも症状が残存していた. なお, 本症例には発表に際して主旨を説明し同意を得た.【評価・治療】 立位アライメントにおいてheel leg angle 2°/5°と回内の動きに左右差が認められ, 歩行分析からも回内方向の動きが乏しいためKnee in & Toe out のアライメントを呈し, 患側への骨盤シフトが制限されていた. この現象に対してテーピングによる距骨下関節の回内を誘導したところ,歩行時の疼痛減弱が確認され, 患側への骨盤シフトも改善された. これに準じて厚さ2mm の外側ウェッジパッドを踵外側に挿入するとともに, 距骨下関節の回内方向へのストレッチングを合わせて実施した.【結果】 29 週の時点で歩行時痛の軽減・しゃがみ動作・筋力の改善が得られ,Hawkins による判定基準でgood が得られたが転居に伴い通院終了となった.【考察】 今回の経過より, 必ずしも距骨下関節が中間位に保たれることが良い状況とは限らず, 受傷前の距骨下関節肢位を考慮しなければならないという事が考えられた. そのため,評価としては健側の評価を十分に行った上で患側との比較が重要となり, これらを考慮した運動療法が, 出現する症状の消失へ繋げるために重要であると考えられた.