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概要

抄集録

34O-067 腰椎分離症を呈するジュニアスポーツ選手の競技復帰調査石谷勇人1),室井聖史1),望月良輔2),石垣直輝2),黒川純1)1)医療法人社団紺整会 船橋整形外科西船クリニック 理学診療部2)医療法人社団紺整会 船橋整形外科病院 理学診療部key words 腰椎分離症・ジュニアスポーツ・競技復帰【目的】 成長期腰椎分離症に対する治療は骨癒合を目的とした装具療法が主に選択され,装具期間中の運動は中止されることが多い.しかし近年では,長期間の運動中止により骨癒合後も競技復帰に期間を要するため,装具期間中に早期理学療法の併用が行われている.本研究の目的は,ジュニアスポーツ選手の腰椎分離症に対する治療として,装具療法と早期理学療法の併用が競技復帰に与える影響を検討することである.【方法】 対象は2012 年から2015 年に腰痛にて当院を受診し,片側L5 分離症と診断され,骨癒合を目的として装具装着を指示されたジュニアスポーツ選手37 名とした.装具期間中に安静にしていた17 名( 装具群) と,早期理学療法として股関節ストレッチ等の運動療法を併用した20名( 併用群) の2 群に分類した.検討項目は,装具期間,装具療法終了から競技復帰までの期間( 復帰期間) を装具群と併用群を比較検討し,各群の癒合率も算出した.競技復帰の定義は,全体練習に参加した日とした.統計処理はMann-Whitney U 検定,χ 2 検定を用い,有意水準は5% とした.本研究は,当院倫理委員会の承認を得て実施し,対象者に本研究の趣旨,目的等を説明し,同意の上で行った.【結果】 装具期間は装具群96.5 日,併用群87.2 日であり,両群間に有意な差はみられなかった.復帰期間は装具群29.3 日,併用群19.9 日であり,併用群は装具群よりも有意に短かった(p=0.034).癒合率は装具群76%,併用群75%であり,有意差な差はみられなかった.【考察】 両群とも装具期間に有意差がなく,同等な骨癒合率がみられたことから,早期理学療法の介入は分離部への骨癒合に影響を与えないものと考える.復帰期間において,併用群は装具群に比べて有意に早く練習に復帰していたことから,装具療法と早期理学療法の併用は,柔軟性・筋力が維持でき,装具療法終了後にスムーズなスポーツ動作の獲得が図れることで早期の練習復帰が可能であると考えられる.O-068 高校生ボート競技選手における腰痛とパフォーマンステストの関係についての調査報告猪狩寛城1)1)千葉メディカルセンター リハビリテーション部key words 高校生ボート選手・腰痛・フォーム不良【目的】 ボート競技選手の傷害として腰痛が多い。一般的にスポーツ選手の腰痛に関する報告において不良動作との関連性があると報告されており、高校生ボート競技選手においてもローイング動作の乱れが腰痛発症に関与しているとの報告が見られる。本研究の目的は、ローイング動作不良をパフォーマンステスト不良と定義した上で高校生ボート競技選手に対してパフォーマンステストを実施し、腰痛と関連がある不良動作を発見して予防体操プログラムを作成する事である。【方法】 対象は県大会に出場する高校生ボート競技選手1 ~ 3年生男女42 名(男性23 名、女性19 名)とした。口頭にて腰痛の有無を確認した。腰痛の有無で腰痛(有)群、過去(有)群、無し群の三群に分類した。各群に対して上部胸椎回旋可動性、腹臥位股関節回旋、四つ這い位での股関節屈曲をテスト課題として実施し、エラーなく実施できるかを3 群間で比較した。統計学的解析は3 群間の測定項目に対しカイ二乗検定を実施し、危険率5%未満で有意差ありとした。【倫理的配慮】 ヘルシンキ宣言に則り、選手には研究の趣旨を書面と口頭で説明・確認をした上で参加に同意を得た。【結果】 腰痛(有)群13 名(男性5 名、女性8 名)、過去(有)群15 名(男性8 名、女性7 名)、無し群14 名(男性10 名、女性4 名)となり、腰痛(有)の割合は30.95%となった。全ての測定項目において各群間で有意差は無かった。【考察】 今回のパフォーマンステストは腰椎を中間位で固定した中で上部胸椎や股関節を動かす能力を調べる内容としていたが、高校生ボート競技選手において今回のパフォーマンステストはローイング動作不良に関与しないため、パフォーマンステストと腰痛の関連がなかったと考えられる。他の報告では体幹筋持久力の低下が腰痛に影響を与えているとの報告もあり、今後更なる検討により明らかになると考えられた。