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概要

抄集録

32O-063 当院回復期リハビリテーション病棟の現状と課題高橋祐太1),飯田晋1),渡邉博史1),防健太1)1)厚生連新潟医療センターkey words 回復期リハビリテーション病棟・実績指数・現状把握【目的】 平成28 年度診療報酬改定で, 回復期リハビリテーション病棟(以下回復期リハ病棟)の質が求められ, 実績指数によるアウトカム評価が導入された. 今回, 当院回復期リハ病棟の実績指数から現状を把握し課題について検討した.【対象】 対象は平成28 年4 月~ 9 月に入棟し退棟した78 名で,疾患別割合は脳血管29.5%, 運動器67.9%, 廃用症候群2.6% であった.【方法】 当院の実績指数を算出し全国データ(中央値)と比較した. 次に疾患別で, 対象を脳血管23 名と運動器53 名に分けて比較した. 検討項目は1. 在棟日数2. 運動FIM 利得(以下利得)3. 実績指数4. 単位数(1日あたり)5. 除外規定IIの該当者の割合とした(. 1,2は中央値 ,4は平均値で比較)統計学的分析は, 対応のないt 検定,Mann-Whitney のU検定及びχ2 検定を用い, 有意水準を5% 未満とした.【説明と同意】 本研究は対象者に説明し, 同意を得て行った.【結果】 当院の実績指数は25.3 であり, 全国23.1 に比べやや高値であった. 疾患別で, 脳血管は在棟日数58.0 日, 利得6.0 点, 実績指数13.8, 単位数3.4 ± 1.2 単位, 運動器は在棟日数45.0 日, 利得14.0 点, 実績指数29.3, 単位数3.1 ± 1.0 単位で, 利得のみ差を認め脳血管が有意に低い値だった. 除外規定II の該当者の割合では, 入棟時運動FIM20 点以下・76 点以上は, 脳血管43.5%, 運動器24.5%, 入棟時認知FIM24 点以下は, 脳血管65.2%, 運動器41.5%,80 歳以上は, 脳血管56.5%, 運動器67.9% で,全て有意差を認めなかった.【考察】 実績指数は27 以上という基準がある. 当院回復期リハ病棟では運動器に比べ脳血管の利得が低いため, 脳血管の実績指数が基準に達していなかった. 利得の向上に関してはリハビリの単位数が影響するという報告から, 当院回復期リハ病棟の脳血管では単位数が不十分であると考えられ,今後の課題は, 介入方法等を検討し, 脳血管の利得向上が必要と考える. 本研究の結果から, 脳血管疾患に対し重点的なリハビリの必要性が示唆された.O-064 当院回復期リハビリテーション病棟における目標設定の妥当性の検討西入洋一1),塩川清信1),深町秀彦1),泉從道1)1)鹿教湯三才山リハビリテーションセンター三才山病院key words FIM・予後予測・目標設定の妥当性【目的】 日常生活活動の状況や変化をFunctionalIndependence Measure(FIM)を用いて適切に評価する事は,効率的なリハビリテーションの提供に不可欠である.今回,当院回復期リハビリテーションにおける退院時FIMと入院時に設定した退院時予測FIM(予測FIM)を比較し,予測が妥当か、差異を生じているかを調べ,今後の予後予測能力を高める一助にする事を目的とした.調査報告は,当院学術研究倫理審査委員会にて承認を受けた.【対象】 平成28 年4 月1 日から平成29 年3 月31 日までに,当院回復期リハビリテーション病棟を退棟した患者59 例(脳血管疾患36 例,運動器1 例,廃用症候群13 例,その他9 例)を対象とした.【方法】 当院電子カルテのデータベースから,退院時FIM と予測FIM の各項目を抽出し,全症例,精神・高次脳機能障害なし群(A 群),精神・高次脳機能障害あり群(B 群)にわけ,差異を比較した.【結果】 退院時FIM と予測FIM の平均の差異を調べた。全症例で10.58 点予測FIM が高かった.また,A 群は6.83点,B 群は14.20 点予測FIM が高く、B 群の方が差異は大きかった.運動FIM(mFIM)・認知FIM(cFIM) では,A群はmFIM4.83 点,cFIM2.00 点,B 群はmFIM11.10 点,cFIM3.10 点であり,mFIM の方が差異は大きかった.B群ではmFIM の小項目において,予測FIM が2 点以上高い症例を多く認めた.【考察】 今回の調査から,予測FIM を高く設定する傾向があり,特にB 群で顕著であった.精神・高次脳機能障害がある群では、それが阻害因子となって下方修正を余儀なくされる傾向を示した.現在,入院時にチーム全員で評価・予後予測を行い、予測FIM の設定を行っているが,予測値を決定する明確な基準はない.また入院後約2 週間後に予測FIM の修正を行っている。今後、妥当な予後予測ができるように更なる調査・研究が必要であると思われた.