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概要

抄集録

27O-053 高位脊髄損傷に対するMI-E 使用にて合併症予防し,人工呼吸器離脱に至った症例の経験千葉修平1),大見朋哲1),池田武史2)1)社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院 救命救急センター 救急リハセンター2)社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院 救命救急センター 集中治療科key words MI-E・合併症予防・人工呼吸器離脱はじめに高位脊髄損傷者における呼吸器合併症の発生率は多く,死亡要因の一つとなっている.近年,高位脊髄損傷者に対して排痰補助装置(mechanical insufflationexsufflation:MI-E )を使用し気道クリアランス改善させる報告がある.今回MI-E を使用し,合併症予防を行いながら比較的早期に人工呼吸器離脱が可能となった症例を経験したので報告する.症例50 代男性.喫煙者.自動車運転中に側方から衝突され受傷.C 4の前方脱臼骨折,及びC 4脊髄損傷受傷(完全麻痺).同日緊急手術にて後方固定術施行.術後,気道クリアランス保てず呼吸状態悪化し,気管挿管,人工呼吸器管理となる.その後,気道クリアランス改善を中心とした呼吸リハビリテーションを実施するも効果的な喀痰排出は得られず,挿管後2病日目にMI-E を導入した.MI-E 導入後,多量の粘稠痰が喀出された.当院の離床プロトコルに沿って,MI-E 導入後よりベッドアップ坐位を開始.その後段階的にベッド上長坐位まで実施を行った.挿管後12 病日目に気管切開実施.離床が進むにつれ咳嗽力の向上を認めた.挿管後19 病日目に人工呼吸器離脱となった.人工呼吸器離脱後,吸引は必要であったが無気肺は呈さず,MI-E は使用せず経過した.考察本症例はC 4脊髄損傷にて完全麻痺を呈した.神経筋疾患・脊髄損傷の呼吸リハビリテーションガイドラインにおいて,排痰補助装置の利用は推奨されるべきものとされている.急性期高位脊髄損傷者の人工呼吸器使用期間は平均26 日という報告があり,本症例は19 日での人工呼吸器離脱となった.比較的早期の人工呼吸器離脱が可能となった背景には,早期からMI-E を使用することで効果的に気道クリアランスを確保でき,無気肺を合併せず経過したことや早期離床が可能であった事が考えられる.倫理的配慮研究目的で使用することがあることを事前に本人に説明し書面での同意を得た.個人情報の取り扱いに最大限配慮し,管理を行った.O-054 人工呼吸器装着下で早期離床、急性期呼吸理学療法を施行したARDS の1 症例山口翔平1)1)医療法人社団和風会 所沢中央病院 リハビリテーション科key words 人工呼吸管理下・ARDS・急性期呼吸理学療法【はじめに】 ARDS は様々な原因によって生じる症候群である。ARDS の治療に関しては、呼吸管理を中心とする全身管理と薬物療法の2 つに分けられる。今回、人工呼吸管理下の状態で早期離床、急性期呼吸理学療法を施行した症例を経験することができたので以下に報告する。【症例情報】 50 歳代男性。診断名は急性肺炎。既往歴に右下腿骨骨折、パニック障害。入院2 ヶ月前より咳嗽があり様子を見ていたが、食欲不振、倦怠感、動悸あり30 年前にパニック障害になったため心療内科を受診し肺炎のため当院紹介され緊急入院。職業は契約社員。身長158.0cm 体重50.00kg。【説明と同意】 本症例に対して書面にて同意をいただき個人情報の取り扱いには十分配慮した。【経過】 第5 病日ARDS と診断され気管内挿管し人工呼吸管理となった。エラスポール開始。鎮静不十分のためドルミカム中止としプロポフォールへ変更。第6 病日低用量ステロイドパルス療法100mg/day × 14day を開始。第14 病日気管切開施行。第17 病日呼吸リハビリ開始。エラスポール終了。第18 病日ステロイドパルス療法終了。ウィーニング開始。徐々に人工呼吸器の設定を下げていく。第27病日CPAP。第28 病日人工呼吸器離脱。第31 病日肺炎の悪化。第32 病日抗生物質の変更。第38 病日抗生物質終了。吸引痰よりMRSA 検出。【考察】 ARDS 治療ガイドライン2016によると早期モビライゼーションとして浅い鎮静でコンタクトがとれれば人工呼吸管理中から座位、端坐位、車椅子乗車、立位、歩行と段階的にすすめていくことを推奨している。本症例においても浅い鎮静でコンタクトが可能であったため人工呼吸管理下であっても意思疎通可能でライン管理を行いつつ段階的に離床や呼吸理学療法を実施することが可能であったと考えられる。