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概要

抄集録

115P-229 褥瘡予防対策としてのポジショニングに関する意識・実態調査報告~多職種連携について~保木山紗千子1),宇野 潤1),水田 宗達1),土屋 研人2),海老澤玲1),羽賀大貴1),若梅一樹1),渡邊 陽1),針谷 遼1),河西 涼平1),矢野 秀典1),大杉太郎3),三津間香織3),関良一3),正田和男3)1)公益社団法人埼玉県理学療法士会2)一般社団法人日本離床研究会3)アルケア株式会社key words 褥瘡予防・ポジショニング・多職種連携【はじめに】 公益社団法人埼玉県理学療法士会(埼玉県士会)に所属している理学療法士(PT)の「褥瘡予防対策としてのポジショニング」に関する意識及び実態について明らかにすることを目的とした。【方法】 埼玉県士会会員(4042 名)を対象とし、Web アンケートを実施した。アンケートは埼玉県士会のホームページに回答URL を添付し回答を得た。調査期間は平成28 年9月1 日から9 月20 日とした。【結果】 116 件の回答が得られた。ポジショニングの実施状況は90%であり、多職種チームで取り組むべきという回答が98%であった。実際の取り組みは73%が多職種で関わり、そのうちチームによる評価は28%、個々によるは45%であった。ポジショニングを決めている職種はPT が82%と最も多く、PT から多職種へのポジショニングの伝達方法は写真や絵付紙面73%、口頭71%、直接みてもらう66%、より積極的にポジショニングに関わるために必要なことは多職種の協力と理解が85%と最も多かった(すべて複数回答)。ポジショニングの連携に困っていると答えた人は68%、困難な内容で多かったものは情報伝達、職員間の再現性の差異、知識・意識、実践・継続であった(自由回答)。【考察】 ポジショニングに関わっているPT は多いが連携に困難さを抱いていることが分かった。アンケートからチームで取り組むべきとほぼ全員が回答しているが、チームによる評価は28%しか行えておらず、PT からの一方的な情報伝達にとどまっていると考えた。ポジショニングには多職種連携が欠かせず、チームとしてより円滑な連携はカンファレンスなどの具体的な取り組みが必要であると考えられた。【倫理的配慮】 本研究は埼玉県士会理事会にて事業承認されたものである。アンケート実施時に目的や結果の公表を明記し、回答を得た時点で同意を得たものと判断した。また個人が特定されないよう、完全匿名でアンケートを実施した。P-230 運動覚心像の形成に困難さを持つ読み書き障害児の関節位置覚の精査木村和哉1),小田部夏子2),青木恭太3),原田浩司4),糸数昌史5)1)地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター2)国際医療福祉大学クリニック3)宇都宮大学 工学研究科4)宇都宮大学 教育学部 5)国際医療福祉大学 成田保健医療学部 理学療法学科key words 読み書き障害・関節位置覚・再現法【目的】 発達性読み書き障害とは、読み書きの能力が年齢、知能、教育の程度から期待されるレベルより十分に低く、難聴や弱視などをもたない場合をいう。書きの困難さの原因として運動覚心像との関連等が報告されており、運動覚性書字再生・音読課題にて運動覚心像の評価(小田部2014)を行い、その形成が困難な場合は関節覚そのものに問題がないか評価を行う必要がある。本研究では運動覚心像の形成に難しさをもつと疑われる読み書き障害児1 事例に対して関節位置覚の評価を行ったので報告する。【方法】 対象は11 歳7 ヶ月(小6)男児。知的発達および読み書き速度、読解は問題がないが、書きに困難さをもつ読み書き障害児であると考えられる。運動覚の評価として再現法を用いた関節位置覚の検査を実施した。利き手の前腕回内外および手関節掌背屈30°と60°の8 課題を設定した。いす座位姿勢で閉眼位にて設定した関節角度を5 秒間で記憶させ、関節中間位から再度その角度を再現させた。関節角度の抽出は検査中の動画から解析ソフトKinovea を用いた。再現角度と設定角度の差分の絶対値を求め、先行研究(木村2016)で得られた同年代児の値と比較した。本研究の実施にあたり本学研究倫理審査委員会の承認(15-T-13)後、本人および保護者への承諾を得た。【結果】 8 課題中4 課題で同年代児の平均再現誤差の値から逸脱し、いずれも75 パーセンタイルの値より大きかった。【考察】 先行研究より成長に伴う関節位置覚の再現誤差が減少することが明らかになっている。書字の習得過程には視覚認知や音韻や文字形態の対応、文字を構成する線分を空間的に正しく配置する能力に加えて鉛筆を動かす運動反応の学習を通した運動覚心象の形成が重要と考えられている。本研究の結果から、読み書き障害児の関節位置覚は同年代児よりも低下することが示唆された。このことより運動出力に先立つ感覚入力の精査およびアプローチの重要性が示された。