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概要

抄集録

15O-029 脳血管障害片麻痺患者の足関節底屈筋を対象とした筋緊張と筋組織循環動態の関連性の検討藤生大我1),竹内伸行1,2),松本昌尚1),大澤一輝1)1)医療法人本庄福島病院 本庄総合病院 リハビリテーション科2)高崎健康福祉大学 保健医療学部 理学療法学科3)たかさきけんこうふくしだいがくほけんいりょうがくぶりがくりょうほうがっかkey words 筋緊張・片麻痺・筋組織循環動態【目的】 脳血管障害片麻痺患者の筋組織循環動態を足関節底屈筋を対象に麻痺側と非麻痺側で比較し、筋緊張との関連を検討することを目的とした。【方法】 脳血管障害片麻痺患者15 名(男性3 名、女性12 名、81.47 ± 6.63 歳、平均罹患日数630.40 ± 1000.11〔7~ 3363〕日)の足関節底屈筋を対象とした。筋緊張をModified Ashworth Scal(e MAS)で評価し、循環動態はレーザー組織血液酸素モニタ(BOM-L1TRW、OMEGAWAVE 社)により腓腹筋内側頭を対象とし、酸化ヘモグロビン(O-Hb)、還元ヘモグロビン(D-Hb)、全ヘモグロビン量(T-Hb)、組織酸素飽和度(StO 2)を測定した。麻痺側と非麻痺則の循環動態を対応のあるt 検定で比較し、筋緊張と循環動態の関連性はSpearman 順位相関係数(rs)を用いて検討した(有意水準5%)。本研究は本庄総合病院倫理委員会の承認を得ており、対象者同意のもと実施した。【結果】 筋組織循環動態(麻痺側/ 非麻痺則)を以下に示す。O-Hb 量は6.61 ± 2.74/6.95 ± 2.99〔104units/mm3〕(p=0.533)、D-Hb 量は7.97 ± 3.36/7.98 ± 3.33〔104units/mm2〕(p=1.000)、T-Hb 量は14.54 ± 3.10/14.90± 3.66〔104units/mm2〕(p=0.820)、StO2 は45.50 ±16.35/46.31 ± 17.44〔%〕(p=0.690) であり、麻痺側と非麻痺側で有意差を認めなかった。MAS とO-Hb(r=-0.723、p=0.002)、StO2(r=-0.636、p=0.011)で中等度から強い負の相関を認めた。他項目は有意な相関係数を認めなかった。【考察】 栗山ら(1984)によると、脳血管障害片麻痺患者の麻痺側の血流は発症初期に増大、15 ヶ月経過すると低下すると言われており、本研究では罹患日数が7 ~ 3363 日の範囲で対象としたため、麻痺側と非麻痺側で有意差を認めなかった可能性がある。また、筋組織循環動態には筋緊張が関連しており、O-Hb 量とStO2 と負の相関を認めたため、筋緊張亢進状態では酸素消費が増大し、O-Hb 量、StO2 が減少することが示唆された。O-030 当院における急性期脳梗塞患者の在院日数に影響する因子小林雅之1),鵜飼正二1)1)社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院 脳卒中・脳神経リハセンターkey words 急性期・脳梗塞・在院日数【目的】 近年、医療機関の機能分化が進み、急性期病院では在院日数の短縮が求められている。今回、当院に入院した急性期脳梗塞患者において在院日数に影響を及ぼす因子を調査し、急性期病院における理学療法士の役割について考察したので報告する。【方法】 平成27 年9 月から平成28 年8 月まで当院に入院し、自宅退院もしくは他院へ転院した脳梗塞患者163例を対象とした。在院日数を従属変数とし、性別、年齢、疾患、転帰先、合併症の有無、同居家族の有無、入院時NIHSS、入院前と入院時のmRs、入院4 日目Functional Independence Measure の運動項目と認知項目(以下FIM-M、FIM-C)を独立変数とし、重回帰分析を適応した。なお個人情報の取扱いについてはヘルシンキ宣言に則って倫理的配慮をして行った。【結果】 対象患者の平均在院日数は19.8 ± 16.9 日であった。重回帰分析を行った結果、 転帰先、合併症の有無、入院4 日目FIM-M が選択された。分散分析はp < 0.01 で有意であった。標準回帰係数は0.718 で影響しており、決定係数もR2 = 0.516 で適合性は十分であった。【考察】 脳卒中治療ガイドライン、先行研究と同様に合併症の有無、FIM-M が在院日数に影響していた。また転帰先も影響因子として抽出された。急性期における理学療法では合併症を予防すること、日常生活の自立度の低い患者に対して、入院後から早期に予後予測を行い、アウトカムを明確にすることが重要である。医療チームの中では、立案した目標を他職種と共有し、早期の転帰先決定を働きかけていくことが在院日数の短縮に重要であると考えた。今後当院における脳梗塞患者の入院から退院・転院までのシステムを見直す必要があるのではないかと考えられた。