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概要

抄集録

110P-219 急性期病院を退院した高齢脳卒中患者の生活像鈴木翔太1),高倉保幸2),山本満3)1)埼玉医科大学総合医療センター リハビリテーション部2)埼玉医科大学 保健医療学部 理学療法学科3)埼玉医科大学総合医療センター リハビリテーション科key words 急性期病院・在宅復帰・脳卒中【目的】 わが国は今後著しい後期高齢者の増加により,急性期病院からの早期在宅復帰が更に求められると予想される.入院となる疾患として多い脳卒中は,高齢者に発症しやすく,脳卒中の高齢化は更に進むと予想される.本研究の目的は,高齢脳卒中患者を前期高齢者と後期高齢者に分け,急性期病院の在宅復帰率と在宅復帰した高齢脳卒中患者の特徴を明らかにすることである.【方法】 過去5 年間に急性期病院で理学療法を実施した65 歳以上の脳卒中患者である838 例を対象に全例,前期・後期高齢者別の在宅復帰率を診療録より調査した.急性期病院から在宅復帰し,調査の同意が得られた100 例に対して診療録より基本情報を抽出し,連続歩行距離,外出時の補助具の有無,在宅復帰後に必要性を感じた知識に関する追跡調査を行った.解析は前期・後期高齢者で群分けをし,連続歩行距離はMann-Whitney のU 検定,外出時の補助具の有無,在宅復帰後に必要性を感じた知識はχ 2 検定を行った.本研究は埼玉医科大学総合医療センターの倫理委員会の承認を得て実施した.〔結果〕後期高齢者の在宅復帰率は約30%であった.連続歩行距離は,500m 以上可能な例が80%以上を占め,前期高齢者と後期高齢者に差はなかった.外出時に補助具が必要な例は,前期高齢者が約10%,後期高齢者が約30%であり,有意差を認めた.在宅復帰後に必要性を感じた知識については,介護保険の知識をあげた例が最も多く,約20%を占めていた.【結語】 今後も急性期病院から30%以上の在宅復帰が可能と予想された.急性期病院から在宅復帰を果たした高齢脳卒中患者は大半が500m 以上の連続歩行が可能なことから一般高齢者の身体機能と大きな差はないと示唆された.しかし,後期高齢者では今後更に入院中から補助具の使用を検討する必要性があると考えられた.また,今後は急性期病院と地域支援事業との連携や介護保険に関する説明の必要性があると考えられた.P-220 訪問リハビリの目標と継続に対する利用者の意識調査報告―効果的・効率的な生活期リハビリを目指して―品川慶子1),古溝聖1),松本浩一1),西澤たまえ1),茂木宏樹1),原島宏明2),宮野佐年(MD)1)1)医療法人財団健貢会 総合東京病院 リハビリテーション科2)南東北グループ 首都圏リハビリテーション部門key words 訪問リハ利用者意識・目標・継続【目的】 2015 年度介護報酬改定において活動や参加および身体機能にバランスよく働きかける効果的・効率的な生活期のリハビリテーション(以下、リハ)が促され、当事業所でもその点を意識したサービス提供を進めている。転換期である今、利用者の訪問リハに対する意識の把握は重要と考え、訪問リハの目標と継続に着目したアンケートを実施したのでその結果を報告する。【方法】 2017 年2 月現在の訪問リハ利用者128 名(平均年齢80.9 歳、要支援:13 名、要介護1-2:69 名、要介護3-4:38 名、要介護5:8 名)を対象とし無記名質問紙法で実施、調査項目は、訪問リハの具体的な目標、目標達成後の訪問リハ継続、訪問リハ以外のリハサービス利用、についてとした。調査にあたっては個人情報の流出防止、匿名性の保持に関して十分に配慮した。【結果】 利用者128 名中、アンケート配布者数は調査困難者を除き115 名、回答者数は100 名で、具体的な目標の有無は有が78 名(78%)、訪問リハ継続希望は70 名(70%)であった。訪問リハのみの利用は53 名(53%)でその理由としては外出困難・通所サービスへの拒否感が半数以上みられた。目標の内容は歩行能力向上と現存能力維持が多く、継続希望理由は動作能力低下に対する不安感・一人でできないが多数であった。【考察】 結果より、約8 割の訪問リハ利用者が具体的な目標を持っている。その内容は担当療法士の働きかけで、より生活に密着した目標へ変換できる可能性があると考える。また、目標達成後も訪問リハ継続希望が7 割あった。これらの利用者は訪問リハを在宅生活維持に必要と考えており、依存的な理由の利用者もあることが明らかになった。継続希望者にとって継続が適切か否か、訪問リハ以外の活動・参加の潜在性があるか、についてはさらに調査を要すると考える。今後、利用者の生活段階や活動・参加状況も考慮した検討を進め、効果的・効率的な生活期リハ実現の一資料としたい。