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概要

抄集録

104P-207 直立姿勢での腸骨稜・肩峰・肩甲骨の高さにおける身体の左右特異性の検証橋本剛1),櫻井靖芳1)1)株式会社ルネサンス2)株式会社ルネサンスkey words 左右特異性・胸椎回旋・椎体回旋角度【目的】 臨床にて腸骨稜・肩峰・肩甲骨下角の高低差に左右特異性を有する例が多く見受けられた. これらの感覚的な事象を測定し定量化することで左右特異性を考慮した運動処方の提案などについて新たな知見を提供する目的で研究を実施した.【方法】 対象は同意を得た側弯症や脊柱疾患の既往歴のない健常男女20 名. ゼブリス社製の3 次元脊柱計測装置を使用し直立姿勢にて左右の腸骨稜・肩峰・肩甲骨下角の位置を計測した.【説明と同意】  本研究は対象者に研究内容を説明し同意を得た.【結果】 腸骨稜は90% で右高位肩峰は75% で右低位肩甲骨下角は85% で右低位腸骨稜と肩峰の高さは70%(14/20) で腸骨稜右高位・肩峰右低位. 腸骨稜と肩甲骨下角の高さは80%(16/20) で腸骨稜右高位・肩甲骨下角右低位. 肩峰と肩甲骨下角の高さは80%(16/20) で肩峰と肩甲骨下角, ともに右低位. 腸骨稜と肩峰と肩甲骨下角は60%(12/20) で腸骨稜右高位・肩峰右低位・肩甲骨下角右低位.【考察】 先行研究において肩峰の高低差は頚椎・胸椎回旋に影響を及ぼし肩峰下制側に頚椎・胸椎が回旋するという報告がある. 本研究においても直立立位時においても右腸骨稜高位, 右肩峰低位, 右肩甲骨下角低位を呈するという左右特異性が見受けられた。直立立位において腸骨稜右高位→脊柱左側屈→椎体右回旋という機序で脊柱は左側屈し椎体は右回旋しているという椎体回旋の左右特異性が示唆された. この結果はもう一方の先行研究である椎体回旋角度の平均はT3 とT4 は左回旋なのに対してT5 以下の椎体は右回旋になるという左右特異性の報告を支持する結果となった. 肝臓が右側を中心として存在していることや胸腔・腹腔とともに左右で構造が異なることが原因ではないかと考察した. 課題として2 群間の比較では相関性が見受けられたが3 群間の比較では相関性は弱くなる傾向となった. 脊柱の回旋が逆方向に回旋する椎体レベルに多様性があることが示唆された.P-208 人工膝関節全置換術後における階段降段時の疼痛因子についての検討柳田好範1),神保勘太1),松坂和哉1)1)一般社団法人 巨樹の会 新上三川病院 リハビリテーション科 key words 人工膝関節全置換術・階段後段・疼痛【目的】 人工膝関節全置換術後において、階段降段時の疼痛を訴える患者を多く経験する。これまでの研究では、膝関節の疼痛が原因で階段降段能力が低下するとの報告はみられているが、疼痛の原因や部位に関しての報告は少ない。今回の研究では、階段降段時の疼痛部位の調査および階段降段時の疼痛に影響を与える要因を検討した。【方法】 対象は当院にて片側人工膝関節全置換術を施行し、術後3 ヶ月以上経過した33 名(男性2 名、女性31 名、年齢75.0 ± 5.7 歳、BMI26.2 ± 3.6kg/m2、術後経過期間 3 ヶ月:11 名・6 ヶ月:5 名・1 年:17 名)とした。疼痛部位は、対象に当院の階段(蹴上高20cm、踏面27cm)で階段降段時の疼痛の有無を確認し、The photographic kneepain map(PKPM) を用いて評価した。次に疼痛の原因を検討するため、対象を疼痛群12 名、無痛群21 名に群分けし、2 群間で以下の項目を比較・検討した。検討項目は、術後経過期間、整形疾患の合併症の有無、BMI、膝関節屈曲可動域、足底アーチ高率とした。統計学的検討方法はt 検定、Mann-Whitney のU 検定、カイ二乗検定を使用し、有意水準5% 未満とした。本研究は事前に説明と同意を得て実施した。【結果】 疼痛部位の調査では、内側関節ラインが6 名と一番多かった。また、2 群間において、手術時期(疼痛群 3 ヶ月:9 名、6 ヶ月:1 名、1 年:2 名/ 無痛群 3 ヶ月:2 名、6 ヶ月:4 名、1 年:15 名)、合併症の有無(疼痛群 有り:12 名、無し:0 名/ 無痛群 有り:10 名、無し:11 名)の項目で有意差が認められた(p < 0.05)。【結論】 今回の研究では、階段降段時の疼痛の原因には、手術時期と合併症の有無が関係していることが示唆された。術後階段降段能力を評価する際は、身体機能のみでなく、患者のバックグラウンドを考慮する必要があると考える。疼痛部位が内側関節ラインに多かった要因としては、荷重時の膝関節側方動揺性が関与していると考え、今後詳細な研究を進めていく。