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概要

抄集録

14O-027 麻痺側足関節底屈筋の動作時筋緊張を定量的に測定する非麻痺側SLR 法の信頼性と妥当性の検討黛太佑1,2),小山将1,3),原田亮1),臼田滋2)1)一般財団法人榛名荘 榛名荘病院2)群馬大学大学院保健学研究科3)群馬パース大学大学院保健科学研究科key words 非麻痺側SLR法・動作時筋緊張・足関節底屈筋【目的】 安静時筋緊張の定量的評価にはModified TardieuScale(MTS)等があるが動作時筋緊張を定量的に評価する尺度は散見される程度である。本研究の目的は動作時筋緊張を定量的に評価する非麻痺側SLR 法の信頼性と妥当性を3 群間を対象に検討することである。【方法】 対象は健常成人10 名(24.0 ± 1.8 歳;平均±標準偏差)、脊椎・脊髄疾患8 名(65. 3 ± 10. 8 歳)、脳血管疾患10 名(69.7 ± 9.5 歳)とした。非麻痺側SLR 法は背臥位にて麻痺側足関節0°背屈位での他動的背屈抗力をHand Held Dynamometer(μTAS F-1:ANIMA 社)を用いて測定し、安静時を安静時抗力、非麻痺側のSLRに最大努力の50% 負荷を加えた際を動作時抗力とし、その差を体重で除した値を抗力増加量とした。安静時・動作時抗力を続けて2 回測定し今回はその平均値を採用した。同一対象に対して別日に2 回測定し検者内信頼性をIntraclass Correlation Coefficient( ICC)(1,2) で検討した。また妥当性は脊椎・脊髄疾患と脳血管疾患を対象に麻痺側足関節底屈筋のMTS との関連性を検討した。MTS は膝関節伸展位で「ゆっくり動かした時:V1」と「素早く動かした時:V3」の関節可動域R2 とR1、筋の反応の質Quality of Muscle Reaction(QMR)を測定しSpearman の順位相関係数rs を算出した。有意水準は5% とした。本研究は榛名荘病院倫理委員会(承認番号160103)にて承認されている。【結果】 各抗力と抗力増加量のICC(1,2)は0.895 ~ 0.984であった。MTS との関連性では脳血管疾患で安静時抗力とR1 のみrs =- 0.711と有意な相関を認めた。脊椎・脊髄疾患の安静時抗力はQMR(V1・V3)とrs = 0.770、R2 とrs = - 0.932、R1とrs =- 0.724 と有意な相関を認めた。抗力増加量はいずれも有意な相関を認めなかった。【考察】 非麻痺側SLR 法の各指標の検者内信頼性は高いことが示された。また、抗力増加量はMTS とは関連を認めず、動作時筋緊張の指標として適切である事が示唆された。O-028 急性期脳卒中患者の治療方針決定に影響を及ぼす因子について今井恵1),鵜飼正二1)1)社会医療法人 慈泉会 相澤病院key words 脳卒中・急性期・予後予測【目的】 当院は,一般病床と回復期リハ病床を有するケアミックス型の病院であり,急性期から回復期への円滑な移行を図るため,早期の方針決定が求められている。今回,当院における急性期脳卒中患者が回復期リハ病棟へ円滑に転棟出来るようになることを目的に,入院から治療方針決定( 回復期リハ病棟転棟の必要性判断) までの期間に影響を与える因子について調査した。【対象】 平成28 年1 月~平成28 年12 月の期間において,当院に入院した脳梗塞,脳出血患者のうち,当院回復期リハ病棟へ転棟した205 例を対象とした。治療方針決定までの期間は平均8.4 日であった。【方法】 入院から方針決定までの期間が7 日以内の群( 早期群)と,8 日以上の群( 遅延群) に分け,それぞれ,(1) 年齢(2) リハ開始までの日数(3) 合併症の有無(4) 症状増悪の有無(5)入院から離床開始までの日数(6)家族の協力度(7)入院時NIHSS(8) 入院前mRS(9) 入院時mRS(10) 入院4日目FIM-M(11) 入院4 日目FIM-C(12) 入院4 日目MMSEについて比較した。有意差を認めた項目を独立変数,早期群と遅延群を従属変数とし,多重ロジスティック回帰分析を行った。本研究はヘルシンキ宣言に則り,倫理的配慮をして調査を行った。【結果】 単変量解析では,(3) 合併症の有無(7) 入院時NIHSS(9) 入院時mRS(10) 入院4 日目FIM-M(11) 入院4日目FIM-C(12) 入院4 日目MMSE にそれぞれ有意差を認めた(p < .005)。多重ロジスティック回帰分析では,(11)入院4 日目FIM-C が抽出された。【考察】 脳卒中急性期におけるFIM-C は認知機能障害に加え意識障害や注意障害の影響も受けることが考えられる。FIM-C が低値の患者ではPT の予後予測も難渋しやすいことが考えられ,これらの症状を有する患者では治療方針決定までの期間が遅延傾向になることが考えられた。今後,精度の高い予後予測や方針決定までのためのシステムを検討していきたい。