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概要

抄集録

103P-205 頸肩腕症候群に対する理学療法の効果~ Redcord を利用した運動program ~牛越浩司1),山田淳二1)1)安曇野赤十字病院key words 頸肩腕症候群・red cord・PSFS【はじめに】 頸肩腕症候群に対し徒手療法によりリラクゼーションやモビライゼーションを行い疼痛の緩和を図ることは周知のことである。今回、改善が停滞した症例に対しRed Cordを用いた筋力強化、stability 強化訓練を行い良好な結果が得られた症例を経験したので報告する。なお、今回の発表については院内倫理委員会の規定に沿って、症例の同意を得ている。【症例】 46 歳女性。幼少のころより、両側の手指、前腕のしびれ、後頸部から肩にかけての疼痛を生じていた。3 年前より症状が悪化し、鎮痛剤を服用するようになり、ブロック注射を行なったこともあった。1 年半前のX 線画像で頸椎は後弯変形していた。動作障害としてはコップで水が飲めない、うがいができない、上肢を挙上しての動作(上の物をとるなど)ができないことである。症状が強いときはマヨネーズを絞れない、物を落とすなどの症状がみられた。【治療経過】 1 年前より頸椎周囲のリラクゼーション、水泳等を行い鎮痛剤の服用量が1日3 錠から2.5 錠に減少したが、動作障害の改善はみられなかった。【Red Cord による筋力強化の実施】 後頭下筋群に特化した筋力訓練を3 ヶ月(前期)、上肢の挙上動作と複合した頸部のstability 訓練を6 ヶ月(後期)行った。【結果】 訓練を3 回実施したころより疼痛が減少し服薬量が減り始め、後期最終時に服薬は終了した。PSFS:PacientSpecific Functional Scale では合計7 点から19 点へ改善を示した。動作ではコップで水が飲めるなど改善がみられた。前期終了時のX 線画像で安静時の変化はなかったものの、自動伸展では明らかな前弯がみられるようになった。上肢を挙上しての動作は容易になってきている。【考察】 Red Cord を利用することにより短期間に明らかな改善がみられた。これはsling 療法の特徴であるglobal muscleの活動を最小限に抑え、local muscle 中心の動きの再学習、強化ができたことが大きな要因と考える。P-206 腰痛軽減過程において前屈動作時の仙腸関節運動に変化がみられた3症例梅田裕貴1),出淵慧1),相田俊一1),関戸満津江1),長谷川真美1),竹田誠2)1)医療法人ゆうあい 竹田整形外科クリニック リハビリテーション科2)医療法人ゆうあい 竹田整形外科クリニック 整形外科key words 腰痛・仙腸関節運動・多裂筋【はじめに】 今回、腰痛軽減過程において、前屈動作時の仙腸関節の水平面上運動に変化がみられた3 症例を経験したので報告する。【方法】 対象は、2016 年12 月から2017 年3 月末までの期間で、当クリニックにて理学療法を開始かつ改善にて終了した腰痛を主訴とした50 ~ 60 歳台の女性患者3 名。3 名とも非特異的腰痛の診断であり、疼痛は片側または両側の腰部最長筋付近で、下肢痛はほぼ認められなかった。介入としては、3名とも多裂筋の収縮を促すトレーニングを中心に指導した。そして、初回および2回目以降の外来理学療法介入前に、疼痛と前屈時の両側仙腸関節運動を評価した。疼痛に関してはVisual Analogue Scale( 以下,VAS) を用い、直近3 日間の最大の疼痛程度を、また前屈時の仙腸関節運動は、上後腸骨棘と同高位の正中仙骨稜の相対的位置関係(以下、SP)を触診にて確認した。SP の確認には、上記ランドマークに両拇指をあて、動作前より両拇指間距離が短縮してくるもの場合と延長してくる場合(以下、SP(-)とSP(+))とで分け判断した。なお、ヘルシンキ宣言に則り、倫理的配慮は十分に行った。【結果】 3症例ともにVASは直線的に低下していった。またSPは、初回3 症例ともに両側SP(+)であった。しかし、経過の中で、SP の左右差や、両側SP(-)などの過程をたどった。そして疼痛がほぼ消失し、理学療法を終了する時点では、3 症例とも両側ともSP(-)となった。【考察】 腰痛の改善と前屈動作時の仙腸関節運動には、関係がある可能性が示唆された。しかし、その因果関係は不明瞭であり、今後追求していく必要がある。正中仙骨稜と上後腸骨稜の距離が離れるということは、同部の軟部組織に伸張ストレスがかかっていると捉えることができる。そのストレスの有無が腰痛に影響していることも考えられた。