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概要

抄集録

99P-197 在宅復帰を望まない介護老人保健施設入所者への介入経験対象者とどう関わるか田中正俊1),木島隆2)1)ロングライフ塩尻2)信州リハビリテーション専門学校 理学療法学科key words 在宅復帰・信頼関係構築・専門性【はじめに】 介護老人保健施設は中間施設として在宅復帰を果たすことが大きな役割である。今回、在宅復帰を望まない無目的な利用者を担当した。対象者との信頼関係構築、精神的変化に至る経過と考察を報告する。【症例紹介】 70 代男性、H28.1 に慢性硬膜下血腫の診断により急性期病院に入院。H28.3 に当施設併設病院に転院。H28.6 リハビリ目的で当施設入所となる。入所時の検査ではBrsVV-V、MMT は上下肢ともに右5、左3。ROM は著名な制限なし。ADL は概ね自立、歩行はT 字杖で見守りレベル。運動意欲乏しく拒否的で具体的な希望もなかった。なお、発表に関し症例・家族に十分に説明し書面にて同意を得た。【経過】 初期介入時、TUG などのテストを実施したがカットオフ値以上であり、さらに運動意欲を削いでしまう結果となった。以降は本人の希望で腰部への低周波治療中心に実施した。ここで対話を重視し関係性構築を優先する介入方法に転換したところ、家族との関係や不満など本音も漏らすように徐々に変化がみられた。また、自宅外出に対しても前向きになってきた。三か月目以降はドライブや外食の実施など活動面で大きな成果を上げることができ、この頃に「いっそ家に行くか。」と自宅外出を自ら希望。家族との協議を経て実現した。五か月目に他施設への転所が決定し退所となった。【考察】 明確な希望がなく、指示や指導を嫌うため介入には難渋した。介入方法を転換した結果、外出など活動面での成果を挙げることができた。対象者を理解することに主眼を置き、傾聴・理解を示すことで少しずつ信頼関係を築けたことが精神的変化につながったと考える。【まとめ】  理学療法的なアプローチに固執せず対象者との関係性構築を優先し対話することに重きを置いたことで活動面での充実や目的の引き出しなど一定の成果を得ることができた。専門職としてその知識、技術以外の面での関わり方として今後の一助としたい。P-198 二次の介護予防事業「ももたろう塾」参加により疼痛軽減と歩行能力向上が認められ散歩を開始した一例手塚千晶1),原田智史1),赤澤克嘉1),塩原可歩1),日向莉奈1),山下奈美2)1)医療法人 石和温泉病院 リハビリテーション部 理学療法室2)甲州市役所 介護支援課 介護予防担当key words 介護予防・インソール・歩行速度【はじめに】 今回、山梨県甲州市の二次の介護予防事業に関わる機会を得た。そこで膝関節への痛みを訴える対象者に対し、理学療法評価のもと簡易的なインソールを着用して疼痛の改善と歩行能力向上へのアプローチを行なった。その結果、疼痛の軽減と歩行能力の向上が認められ、活動と参加に繋がった一例を経験したのでここに報告する。なお本演題はヘルシンキ宣言を遵守し、対象者には説明と同意を得ている。また、本研究は石和温泉病院の倫理委員会の承認を受け実施した。【対象】  対象は、「階段の昇り降りの時に膝が痛い。」との主訴をもつ、団地の4 階に住む70 歳前半の女性である。以前から膝関節痛があり医療機関へ受診し、レントゲン検査を行うも年齢相応だと言われる。鎮痛薬処方されるも変化がみられないとのことであった。【プログラムの提示と結果】 膝関節の疼痛軽減と歩行能力向上目的に下肢筋力強化プログラムを提示した。さらに簡易的なインソールを作成し、1 ヶ月間試用した。1 ヶ月後、姿勢の改善、5m 通常歩行時間や5m 最大歩行時間、Timed Up & Go Test( 以下TUG) の改善、歩行の安定、痛みの軽減が認められた。また、本人より「階段の上り下りが楽になった。」との声が聞かれた。【結論・まとめ】 二次の介護予防事業での関わりが、身体機能向上に繋がった。また、簡易的なインソールを着用した結果、痛みの軽減や歩行能力の向上が認められた。更に、対象者の主訴であった階段昇降時の痛みが軽減され、散歩を開始するなど生活においての活動と参加へ繋がった。