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概要

抄集録

98P-195 脛腓骨開放性粉砕骨折術後、可動域制限・疼痛により歩行困難を呈した症例‐ 踵補高の使用効果の検討‐齋藤夕紀1),桂田功一1),石橋香里1),佐々木健人1),平野健大1),川嶋実里1),鈴木壽彦1),山田健治1),木下一雄1),樋口謙次1),新見昌央1)1)東京慈恵会医科大学附属柏病院 リハビリテーション科key words 補高・足関節背屈制限・下腿骨折【はじめに】 下腿骨折を受傷し疼痛、足関節背屈ROM 制限により歩行障害を呈した症例を担当した。歩行障害の要因の改善および変形性足関節症の進行の予防を目的とし踵補高靴を使用した。補高の効果を以下に報告する。【症例紹介】 症例はX 日に転落により脛腓骨開放性粉砕骨折(AO 分類C2 型) を受傷した40 代男性である。同日創外固定術を施行し、X+2 日より患部外練習、免荷歩行の処方でPT開始となった。X+9 日に観血的整復固定術を施行し、シーネ固定管理となったが、X+16 日に距腿関節の外側亜脱臼を認め足関節底屈位でギプス固定となった。X+61 日に固定が解除され、ROM 訓練、部分荷重歩行を開始し、X+79日に自宅退院となった。X+117 日に全荷重歩行が許可された。なお症例には本発表の意義と目的を口頭にて説明し同意を得た。【理学療法経過】 上肢、体幹、対側下肢の機能は良好であった。X+61 日の足関節機能はROM 背屈-5°、底屈30°、MMT 底背屈2であった。物理療法、ROM 練習、筋力増強練習を継続し、X+117 日には背屈0°、底屈40°、筋力は背屈4、底屈3まで改善したが、背屈ROM 制限により跛行、距腿関節内の疼痛を認め、移動には松葉杖が必要であった。画像上脛腓・距腿関節は狭小化しており、更なるROM の改善は困難と判断し、また荷重による変形性足関節症への移行が危惧されたため、X+121 日に踵補高を検討した。困難感の軽減、跛行の改善を確認し、5mm を採用し本症例の靴型に合わせPT が補高を作成した。使用の結果、快適歩行での疼痛(NRS6 → 1)、歩幅(0.62m/ 歩→ 0.77m/ 歩)、10m歩行(9.8 秒→ 9.1 秒) に改善を認めた。X+130 日には杖なし歩行で1 時間以上の外出が疼痛なく可能となった。【考察】 踵補高によって足関節底屈位となることが立脚相における足関節背屈、下腿前傾の補助に働き、跛行の改善に寄与したと考える。症例は骨の外側偏移を来していたため、外側ウェッジの使用を検討することも必要であったと考える。P-196 脛骨遠位部骨折に対してプレート固定を行った症例における早期足関節ROM に関与する因子と疼痛の検討穂高桂1),片田昌志1),亀山祐1),中嶋裕介1),佐藤聖也1),松村福広2),伴光正2),濱口隼人2),斎藤寿大2),西田善郎2),山田佳世2)1)東京西徳洲会病 リハビリテーション科2)東京西徳洲会病院 外傷センターkey words 脛骨遠位部骨折・プレート設置位置・疼痛【はじめに】  脛骨遠位部骨折に対してプレート固定を行った症例において, 早期足関節ROM に関与する因子と疼痛について検討した報告は少ない. 脛骨遠位部骨折に対してプレート固定を行った症例の経過を調査し, 早期足関節ROM に関与する因子と疼痛を骨折型, プレート設置位置で検討した.【対象】  対象は2015 年12 月から2016 年11 月に脛骨遠位部骨折に対してプレート固定を行った10 例とした. 平均年齢58 歳(40 ~ 77 歳).AO 分類はA3:4 例,B2:2 例,C1:2例,C3:2 例であった. 確定的内固定までの期間は平均10 日(2~20日)であった.プレート設置位置は前方:7例,内側:2例, 後方:1 例であった. 全例術後1 日からMS 練習,ROM練習,RICE を行った. 全荷重は平均術後8 週(7 ~ 8 週)で開始した. 以上の症例に対して術後1,3,6 ヵ月の足関節ROM と疼痛部位を調査した. 尚, 全例に症例報告の主旨を説明し, 同意を得た.【結果】  足関節ROM は術後1 ヵ月で背屈平均ROM4 度(0 ~10 度), 健側比22%(0 ~ 50%), 底屈ROM 平均38 度(30~ 45 度), 健側比83%(55 ~ 100%), 術後3 ヵ月で背屈ROM 平均13 度(5 ~ 20 度), 健側比71%(25 ~ 100%),底屈ROM 平均41 度(30 ~ 45 度), 健側比88%(67 ~100%), 術後6 ヵ月で背屈ROM 平均15 度(5 ~ 20 度), 健側比85%(25 ~ 100%), 底屈ROM 平均41 度(30 ~ 45 度),健側比87%(67 ~ 100%) であった. 疼痛部位は術後1 ヵ月で全例足関節背屈時に皮膚切開部, 術後3 ヵ月で歩行時に足関節前方部4 例, 後方部2 例, 内側部1 例, 外側部1 例,疼痛なし2 例, 術後6 ヵ月で歩行時に足関節前方部5 例,後方部1 例, 内側部1 例, 疼痛なし3 例であった.【考察】  術後6 ヵ月の足関節背屈ROM は3 例で不良であり, その内訳はAO 分類A3 が1 例,C3 が2 例, であり, プレート前方設置4 例であった.A3 の症例は患側足関節の手術既往があった. また術後6 ヵ月に疼痛が残存した症例は7 例中5 例が前方部であった.その内訳はAO 分類A3が1例,B2が1 例,C1 が1 例,C3 が2 例であり, プレート前方設置5例であった. プレート設置位置が疼痛の有無に関与する可能性が考えられた.