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概要

抄集録

13O-025 急性期脳卒中患者における理学療法開始3 週目の日常生活動作能力とその改善度に影響する因子今川光1),曽我崇大2),大平潤子2),水澤一樹2),大谷尚子2),相波岳2),渡邊大樹2),瀬崎学2),外立功2)1)新潟県はまぐみ小児療育センター  診療部訓練室2)新潟県立新発田病院 リハビリテーション科key words 脳卒中・急性期・予後予測【はじめに】 発症早期からの予後予測は急性期病院からの転帰を決定する際に重要である. 急性期脳卒中では運動麻痺, 認知機能, 脳卒中の重症度に着目した予後予測が多い. しかしそれらが軽度でも体幹機能が低くADL が自立しない症例を経験する. 本研究では脳卒中発症早期の体幹機能に着目し理学療法(PT) 開始時の評価から開始3 週目のADL 能力とその改善度に影響する因子を検討した.【方法】 対象は2016 年3 月から2017 年2 月に新潟県立新発田病院に入院した初発の脳卒中患者35 名であった. 著しいパーキンソニズム, 協調運動障害, 重度の認知症や高次脳機能障害, 明らかな整形疾患を伴う者は除外した. 疾患の内訳は脳梗塞24 名, 脳出血11 名であり, 性別は男性24 名, 女性11 名であった. 評価項目はPT 開始時の上肢・手指・下肢のBrunnstrom recovery stage(Brs),Functional Assessmentfor Control of Trunk(FACT),Functional IndependenceMeasure(FIM) などであった. 各評価項目はPT 開始時と開始3 週目に評価した.ADL 改善度はPT 開始時と3 週目のFIM運動項目(mFIM) の差をmFIM 利得( Δ mFIM)とした.3 週目のADL 能力の影響因子を探索するため,3 週目mFIM を従属変数,PT 開始時の基本情報と評価項目を独立変数とした重回帰分析を実施した.ADL 改善度はΔ mFIM を従属変数として同様の分析を実施した. 統計解析にはR2.8.1を使用した.【倫理】 当院倫理規定に沿って実施した.【結果】 PT 開始3 週目のADL 能力に影響する因子はPT 開始時のBrs 手指(p < 0.01) とFACT(p < 0.01) であった(ANOVA:p < 0.01,R2 = 0.74).ADL 改善度に影響する因子はPT 開始時のBrs 手指(p < 0.01) であった(ANOVA:p< 0.01,R2=0.40).【考察】 本研究から2 点が明らかになった.1 点目はPT 開始時のBrs 手指とFACT が開始3 週目のmFIM に影響すること.2点目はBrs 手指がPT 開始時から3 週目までのΔ mFIM に影響することである.PT 開始時の手指の分離が良い程ADLは改善するが高いADL 能力を得るためには高い体幹機能も必要である.O-026 糖尿病を伴う脳梗塞患者のADL 能力に関連する因子の検討~血糖コントロール状況に着目して~坂内将貴1),渡邉博史1),飯田晋1),山内勇人2),堀川武範2)1)厚生連新潟医療センター リハビリテーション科2)厚生連村上総合病院 リハビリテーション科key words 糖尿病を伴う脳梗塞患者・血糖コントロール・ADL能力【目的】 臨床上,糖尿病が併存している脳梗塞患者は多く,また血糖値のコントロール状況が身体機能に影響を与えることが考えられる.本研究の目的は糖尿病脳梗塞患者の血糖コントロール状況に着目し,ADL 能力に関連する因子を調査することである.【方法】 対象は平成24 年8 月~平成27 年12 月に当院に入院した脳梗塞患者のうち,糖尿病が併存し検討項目を追えた40 名とした.検討項目は(1)患者背景:性別,年齢,入院前ADL,BMI,既往歴(2)疾患に関する項目:病型分類,t-PA 治療の有無(3)入院中の経過に関する項目:在院日数,入院日から離床日までの日数,転帰先( 自宅群or 転院群)(4)認知機能:HDS-R(5)栄養状態:入院中最低値のアルブミン(以下,Alb),総蛋白(以下,TP),赤血球,総コレステロール(以下,T-CHO)(6)ADL 能力:初回介入時Barthel Index(以下,BI)(7)血糖コントロール状況:HbA1c とした.統計学的分析は,BI と各検討項目において,差の検定または相関分析を行い,その後重回帰分析を行った.本研究は当院の倫理委員会の承認を得ている.【結果】 BI と各検討項目の相関分析及び差の検定では,HDS-R,Alb,TP, 赤血球,T-CHO,HbA1c, 離床日,在院日数,転帰先,心房細動に有意な相関または有意な差が認められた.続いて,BI を従属変数, その他の検討項目を独立変数とし重回帰分析を行った結果,Alb,転帰先,HbA1c の3 項目が選択された.さらに,HbA1c と転帰先の関連を調査するため,自宅群と転院群の差の検定を行った結果,2 群間に有意な差が認められた.【考察】 重回帰分析より,BI に関連する因子として転帰先,Alb,HbA1c の3 項目が選択され,またHbA1c と転帰先に関連性が認められた.したがって,HbA1c はADL 能力に影響を与え,その結果転帰先に影響を及ぼしている可能性が示唆された.