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概要

抄集録

93P-185 当院における地域包括ケア病棟を利用した人工膝関節全置換術患者の特徴松本慶太1),三箇島吉統2),長正則1),吉川咲子1),山岸辰也1),大石健太1),中野博介1),南明宏3)1)医療法人社団 仁成会 高木病院 リハビリテーション科2)医療法人社団 仁成会 高木病院 青梅膝関節センター3)医療法人社団 仁成会 高木病院 内科key words 地域包括ケア病棟・人工膝関節全置換術・理学療法【はじめに】 当院の人工膝関節全置換術(TKA)のクリニカルパスは、術後2 週間で自宅復帰を目標としている。しかし、何らかの理由で退院が遅延する症例があった。当院では、平成28 年12 月1 日より地域包括ケア病棟( ケア病棟)60 床を開設。TKA 術後、入院期間が予定よりも長くなった為、ケア病棟をへて自宅復帰した症例を経験した。それらの患者における特徴を調査したので報告する。【説明と同意】 症例へ学会報告する主旨を説明し、同意を得た。【方法】 半年の間にケア病棟を継続理学療法(PT)で利用した患者227 名のうち、TKA 患者は3 名(1.32% ) であった。そのうち、他院からの転院例1 名は除外した。対象の属性、退院延期理由、入院時と退院時の評価結果のうち、術側Knee Society Score(KSS)、Functional Score(FS)、TUG、Barthel Index(BI) を診療録から後方視的に調査し、各々の値を比較した。【結果】 両例は変形性膝関節症。症例1 は85 歳、男性。ケア病棟在院日数14 日。退院延期理由は、術後せん妄によるPT の遅延であった。KSS は入院時-10 点であり、退院時は77 点まで改善した。FS は入院時35 点であり、退院時は45 点まで改善した。TUG は入院時25 秒、退院時20 秒。BI は入院時、退院時ともに100 点であった。症例2は85 歳、女性。ケア病棟在院日数13 日。退院延期理由は、術前高度膝拘縮と膝機能低下、家族の都合であった。KSS は、入院時2 点から退院時82 点へ改善した。FS は、入院時55点から退院時60 点へ改善した。TUG は入院時、退院時ともに14 秒。BI は、入院時90 点から退院時100 点へ改善した。【考察】 両例において、ケア病棟退院時にはKSS・FS・TUG・BIは入院前より改善し、ADL 動作の自立を以て自宅復帰を果たした。両例とも高齢であり、中でも入院時KSS は低値であった。ケア病棟利用目的がPT の継続であり、1 日平均2 単位以上のケア病棟でのPT は機能回復や退院が遅延したTKA 患者に対して非常に有効であった。P-186 ポリオ後症候群を合併し、人工膝関節再置換術試行後足底板の使用にて歩行能力の改善を認めた1 症例石井頌平1),片倉哲也1),三木啓嗣1),山崎諒介1)1)東京都済生会中央病院 リハビリテーション科key words ポリオ後症候群・人工膝関節置換術・足底板【はじめに】 ポリオ後症候群( 以下PPS) による下肢筋力低下を有した症例に対し, 下肢装具を使用することで歩行能力の改善が得られるとされている. しかし,PPS の既往を持つ症例に対し人工膝関節置換術( 以下TKA) 施行例や足底板を用いた歩行能力を検討した報告は少ない. 今回, 膝関節疼痛,可動域異常, 筋力低下により歩行困難を認め, 再度TKA を施行した症例を経験した. 術後, 歩行能力の改善に難渋したが, 外側足底板の使用により歩行能力改善を認めたため報告する.【症例】 70 代男性. 脱水症状により救急搬送され原因精査にて腎臓癌の診断となり腎摘出, 人工透析治療の方針となった. しかし, 杖歩行連続50m 程度と退院後の通院での透析治療は困難であり, 歩行能力向上目的に整形外科にて右TKA 施行となった. 術後2 日より理学療法( 以下PT) 開始となった.初期評価は,ROM 右膝関節屈曲85°伸展0°,MMT体幹4,右股関節屈曲伸展4外転2,膝関節屈曲2伸展1,SMD右72.0cm 左69.5cm, 基本動作は軽介助, 歩行は平行棒内軽介助であった. なお, 本発表に際してはヘルシンキ宣言に則り対象者に口頭にて趣旨等を説明し, 同意を得た.【PT 内容および経過】 PT開始時より一般的なTKA 術後理学療法を実施した.しかし,PPS による両下肢筋力低下や脚長差の影響により, 歩行時右MS で体幹右側屈による代償的な重心移動や, 左ICからMS にかけて左方への重心動揺, フットスラップがみられていた. 術後14 日で杖歩行に介助を要していたため,脚長差解消と歩行時の左右への重心動揺を抑えるため左足部外側に足底板を使用したところ, 術後20 日でT 字杖歩行自立となった. 術後28 日の最終評価はROM 右膝関節屈曲120°伸展0°,MMT 右股関節外転3, 右膝関節屈曲4 伸展2, 基本動作自立, 杖歩行は連続150m 可能となった.【まとめ】 本症例ではPT 介入初期には杖歩行獲得に難渋したが,外側足底板を用いて動的な姿勢制御を行ったことで歩行能力の改善を認め, 自立歩行獲得に至った.