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概要

抄集録

88P-175 脳卒中患者のRate of Force Developmentと歩行速度の関係- Rate of ForceDevelopment の区間に着目して-小野寺亜弥1),北原暉3),下瀬良太5),榎育実4),日比洋子1),清水忍2),松永篤彦2)1)北里大学東病院 リハビリテーション部2)北里大学大学院医療系研究科3)世田谷記念病院4)三井記念病院5)健康科学大学key words 脳卒中片麻痺患者・最大膝伸展筋力・歩行速度【目的】 近年,新たな筋出力の指標として,筋力発揮開始時点から200ms 以内といった短い区間内の筋出力を捉えるRateof Force Development(RFD)が注目されている.脳卒中片麻痺者(片麻痺者)のRFD は歩行速度と相関すると報告されているが,筋力発揮開始時点からどの時点までのRFD が歩行速度と最も関係があるかは明らかになっていない.そこで本研究は,片麻痺者を対象に筋力発揮時点(0ms)から30,50,100,200ms の各4 区間のRFD を算出し,歩行速度との関係性を明らかにすることを目的とした.【方法】 対象は回復期病棟に入院中の片麻痺者21 名とした.測定項目は,麻痺側および非麻痺側の等尺性最大膝伸展筋力,最大膝伸展筋力発揮時のRFD,下腿長,10m 快適歩行速度(CWS),10m 最大歩行速度(MWS)とした.最大筋力とRFD の測定にはアナログ出力可能なHand-HeldDynamometer を用い「できるだけ速く,強く膝を伸ばす」よう指示し,麻痺側および非麻痺側の等尺性最大膝伸展運動を3 回ずつ行わせた.ここで得られた力-時間曲線から最大筋力およびRFD を算出した.RFD は筋力発揮時点(0ms)から30,50,100,200ms の区間の平均勾配(Nm/s)をもとめ、各区間のRFD として解析に用いた.最大筋力および各区間のRFD とCWS およびMWS の関係を明らかにするために,それぞれPearson の相関係数を求めた.本研究は所属施設の研究倫理委員会の承認を得て行った。【結果】 麻痺側,非麻痺側ともに,0-30ms,0-50ms,0-100ms,0-200ms の全ての区間のRFD とCWS およびMWS の間に有意な相関が認められた.しかし,最大筋力とCWS,MWS の間には有意な相関を認めなかった.【まとめ】 片麻痺者においては最大筋力よりもRFD が歩行速度に強く関係すること,また,歩行速度との関係にはRFD の区間による違いはないことが明らかとなった.P-176 大動脈解離保存療法中にARDS 併発しADL低下で退院した事例 訪問リハでADL 向上、生きがい作りへの介入古岩井健三1)1)長野中央病院 訪問リハビリテーションkey words 訪問リハビリテーション・大動脈解離保存療法・生活期リハビリテーション【はじめに】 今回、訪問リハにて大動脈解離のリスクに配慮しながらADL 向上、生きがいを獲得した事例を報告する。本学会にて報告することを本人・家族より同意を得た。【事例】 80 代男性。大動脈解離(stanford B) で入院。大動脈解離に対する保存療法中にARDS 併発。NPPV 管理中にADL 低下があった。入院1 ヵ月後、歩行器歩行見守りで退院。週2 回訪問リハ、通所介護を開始。医師からはSBP140mmHg 以上で運動中止、重労作を控えるよう指示があった。初回訪問時ADL は食事以外一部介助、頻回に転倒がみられた。まずは歩行補助具の再選定、自宅環境での動作指導を行い、以後転倒無し。退院2 ヵ月後、自宅内フリー歩行自立、ADL 向上したが易疲労性あり寝ている事が多い状態であった。【介入】 以前の趣味「盆栽の手入れ・散歩」がやりたいと希望あり、生きがいを作り活動量を増やす為に目標とした。リハビリテーション会議を行い課題の抽出、対策を立てた。運動耐用能の低下に対し、運動負荷量の目安を設定し運動療法を実施。自宅での運動を指導。通所介護での運動負荷量について情報共有した。庭先で盆栽の手入れを行なう事、散歩で屋外に出る必要があるが、玄関外に支持物の無い段差がある為、手すり設置を業者に依頼。盆栽手入れは以前、息子が盆栽を運搬して所定の位置に置き、本人が機材を用意し庭先の椅子で作業をしていた。現在息子は心疾患の為困難となり、また本人も主治医から重労作を控える指示がある為、妻に盆栽運搬方法を指導。作業がしやすいよう、機材位置を調整。散歩コースの横断歩道を時間内に渡る為に早歩き練習を実施。連続歩行で血圧上昇みられる為、道中の休憩場所を設定。【結果】 退院5 か月後、盆栽の手入れ、散歩は妻とほぼ毎日行うようになった。大動脈解離の再発は無し。【結論】 本人の意向に着目した生きがい作りは主体的に動くきっかけとなり、生きがい作りに直接アプローチできる訪問リハは有効である。