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概要

抄集録

84P-167 筋骨格シミュレーションを用いた変形性膝関節症者の歩行時筋張力推定喜多俊介1),小栢進也2),小林章1),久保田圭祐1),園尾萌香1),国分貴徳3),金村尚彦3)1)埼玉県立大学大学院 保健医療福祉学研究科 リハビリテーション学専修2)国立研究開発法人 産業技術総合研究所3)埼玉県立大学 保健医療福祉学部 理学療法学科key words 筋骨格シミュレーション・筋活性度・歩行【はじめに】 変形性膝関節症( 膝OA) は関節軟骨の慢性退行性疾患である. 膝OA の発症及び進行要因として異常な膝関節圧迫力の増大が挙げられ, この圧迫力は筋張力が大きく寄与している事が示されている. 筋張力は直接計測が困難であり, 筋骨格シミュレーション解析を用いる事で推定が可能となる. 一方膝OA 者を対象にしたシミュレーション研究は少なく, その妥当性は十分に検証されていないのが現状である. 本研究の目的は筋骨格シミュレーション解析を用いた膝OA 者の筋活性度を表面筋電図(EMG) と比較することでその妥当性を検討する事とする.【方法】 対象は健常成人3 名, 膝OA 者3 名とした。課題は0.56m/s でトレッドミル上を歩行とした.EMG 電極は体幹と下肢の計16 筋に貼付した. シミュレーション解析にはOpenSim3.3 の23 自由度・92 筋駆動モデルを使用した. 筋活性度の推定は筋興奮度の二乗和が最小となるよう最適化を行った. 各筋の推定値および計測値は歩行中の最大値を100%として正規化した. 本研究はヘルシンキ宣言に則り実施し, 埼玉県立大学倫理審査委員会の承認を得た( 承認番号:28507)【結果】 本研究においてシミュレーションの筋活性度とEMG の計測値との差の絶対値の平均は健常群で7.58%, 膝OA 群で7.18% であった. 膝OA 者の活性度と計測値の活動量の差は健常成人の差と比較して同程度であった. 一方各被験者で推定値と比較し計測値で高い値を示す筋があった. 差が見られる筋及び時期については個体差があり, 膝OA と健常成人での傾向性は認められなかった.【結論】 膝OA 者の推定値は健常成人と比較して計測値との差が同程度であり, 膝OA 者のシミュレーション解析は妥当であると言える. 一方, モデルで低値を示した筋は, モデルにおいて最適化の過程で同時収縮を考慮していないことが原因として考えられる. 今後coactivation index などの指標を導入することで, 今回の差が同時収縮によるものであったのか検討する必要がある.P-168 超音波画像診断装置による小円筋横断面積の測定―検者間、検者内の再現性検討―森三郎1,4),芹田透2),高田治実2),神野宏司3),関根紀子4)1)山田記念病院 リハビリテーション科2)帝京科学大学 東京理学療法学科3)東洋大学 ライフデザイン学部 健康スポーツ学科 4)放送大学大学院 文化科学研究科key words 小円筋横断面積・再現性・超音波診断装置【目的】 肩関節回旋筋群(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)は肩甲上腕関節の動的固定に重要な役割を果たしている。筋力の代表値ともいえる筋横断面積の評価には、低侵襲性かつ可搬性に優れた超音波画像診断装置が有用であり、現在まで棘上筋や棘下筋の筋横断面積測定方法に関する報告はみられる。しかし、強力な前方脱臼の抑制力をもつ小円筋の撮影方法に関する報告はみあたらない。そこで、本研究では、超音波画像診断装置による小円筋横断面積の測定における、検者間と検者内の再現性を検討した。【方法】 対象者は肩関節に整形外科疾患のない男子大学生8名(20 歳、身長171.5 ± 2.5cm、体重69.85 ± 5.06kg、BMI20.33 ± 1.34)左右16 側であった。測定肢位は上肢を体側に置いた腹臥位とした。測定部位は対象者の肩峰角と下角を結ぶ線と肩甲棘三角にひいた垂線の交点上に位置する小円筋の筋腹と定め、表層にプローブ固定用のプレートを置き、超音波画像診断装置(GE ヘルスケア・ジャパン、LOGIQe)を用いて、短軸画像を撮影した。得られた画像から同機器画像ソフトを用いて筋横断面積を測定した。測定は2 名の理学療法士が行い、3 回の測定を1 週間の間隔をあけて実施した。統計解析は検者内、検者間の信頼性の検討を目的に級内相関係数(ICC)を算出した。統計ソフトはR2.8.1 を使用し、有意確率は5%とした。なお、本研究は大学の倫理委員会の承認を受け、対象者から書面で参加の同意を得て行った。【結果】 筋横断面積の測定再現性は、各2 名の検者内ICC が0.982(標準誤差0.103)、0.977(標準誤差0.119)であり、検者間ICC が0.991(標準誤差0.070)であった。【結論】 筋横断面積の測定箇所を骨のランドマークにより決定し、プローブ固定用のプレートを用いることで、高い再現性を得ることができた。これらの撮影方法は、臨床において有用であると考えた。