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概要

抄集録

70P-139 腰椎固定術後の慢性腰痛に対して運動療法と認知行動療法が有効であった一例中島陽平1),押川武将1),中村祐太1),柴伸昌1)1)東馬込しば整形外科 リハビリテーション科key words 慢性腰痛・運動療法・認知行動療法【はじめに】 近年、痛み治療は患者の心理社会的側面を含めた多面的な評価・治療が推奨されている。今回、腰痛により4 年間復職困難であった症例に対し、運動療法と認知行動療法を行い復職に至った症例を経験したので報告する。【症例】 30 代男性。4 年前、重量物運搬中に腰痛出現し休職。右殿部痺れも伴い増悪したため、2 年前他院でL5/S のPLIF を施行。術後腰痛と痺れは消失したが、1 年半前から誘因なく常時続く腰痛とADL 障害を来したため当院受診し、理学療法と薬物療法開始となった。本症例に対しては趣旨を十分に説明し、情報公表について同意を得た。【理学療法評価】 安静時より左側下部腰椎、両側仙椎周囲に疼痛あり。体幹屈曲・伸展・右側屈・右回旋、座位保持で疼痛増強。立位姿勢はFlat back に骨盤前方偏位を伴い、姿勢筋緊張は両側脊柱起立筋で過緊張。座位姿勢は骨盤を過度に後傾、腰椎後弯位を呈していた。ROM はSLR、体幹屈曲・伸展で制限を認めた。疼痛・心理社会的要因の評価としてNRS、PCS、PDAS、JOABPEQ を用いた。【結果】 1 回40 分で月2、3 回の介入を半年間実施。安静時の下部腰椎、仙椎周囲の疼痛は左仙腸関節部のみとなった。疼痛動作も1 時間以上の座位保持のみとなった。姿勢・姿勢筋緊張・可動域、PCS 等の心理社会的要因のいずれも改善が認められ、復職に至った。【考察】 腰痛の原因として、ハムストリングスの短縮から骨盤後傾、前方偏位、腰椎平坦化を招くことで、持続的な腰椎椎間板内圧上昇と腰部伸展モーメント増加が考えられた。また破局的思考、回避行動からADL 障害、就労不能となっていた。これに対して姿勢と破局的思考の改善を目的とした運動療法と認知行動療法を行った結果、復職に至ったと考えられる。【結語】 慢性腰痛患者に対して早期にメカニカルストレスを減じる事と同時に、腰痛に対する正しい認識を教育するために運動療法と認知行動療法を組み合わせる事の必要性が示唆された。P-140 14q11.2 及びXq28 の部分重複により発達障害がみられた一例五十嵐祐介1),中山恭秀1),安保雅博2)1)東京慈恵会医科大学附属病院2)東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座key words 新生児・染色体異常・発達障害【目的】 染色体異常は番号やタイプにより症状が多岐に渡っており各種報告されている。症状に運動発達障害は多く含まれているが詳細な経過報告は少ない。今回47XY における14q11.2 とXq28 の部分重複という診断症例を生後約1 ヶ月から11 ヶ月の自宅退院に至るまでの期間で理学療法介入(以下介入)する機会を得たので運動発達を中心に報告する。本症例報告を行うにあたり母親へ説明し同意を得ている。【経過】 症例は胎児期に上記診断され在胎38 週5 日に体重1391g、Apgar スコア4、児心音低下のため緊急帝王切開にて出生となった。右中間気管支幹の軟骨輪及び自発呼吸が乏しいため出生直後より人工呼吸器管理となり生後28日から介入開始となった。介入当初の評価では自発運動は殆どなく筋緊張は伸展位にて軽度亢進であった。また関節可動域制限はなく介入ではリラクゼーションを目的としたポジショニングを実施した。5 ヶ月で気管切開を実施し10分程度人工鼻で過ごすことができるようになったため排痰及び頚部伸展動作の促通を目的にうつ伏せを開始した。開始時は頚部伸展位での保持が困難であったが、8 ヶ月で自力保持が数秒可能となった。9 ヶ月で頚部及び両上肢の自発的な動きがみられるようになり臥床時にはおもちゃが視界に入るように、リクライニング座位時には頚部を正中位に保ちやすい環境設定を行った。10 ヶ月ではおもちゃに手を伸ばす動作がみられたが手指で掴む動作はみられなかった。【考察】 14q の部分重複による過去の報告では8 ヶ月で頭部コントロール可能となり40 ヶ月で歩行可能であったとされていた。Xq28 重複で代表的なMECP2 重複症候群では2 ヶ月で乏しい反応や筋緊張の低下、寝返り遅延や歩行不能の報告がされている。本症例と同部位の報告はないため染色体異常がどの程度運動発達に影響を及ぼしているのか定かではない。運動発達は中枢から抹消と言われており本症例においても遅延を伴いながら同様の経過であった。