第23章 リケッチアとクラミジア

 

 細胞壁を持ち、外膜もあると考えられている。クラミジアはエネルギー源を完全に宿主細胞に依存する。ATP 合成も、NADH の酸化も出来ない。このような宿主依存性を反映し、DNA のサイズは、大腸菌 DNA の 1/4 しかない。リケッチアはADPを作りこれを宿主ATPと交換する。加えて、細胞から coenzyme AやNADの供給を受ける。いずれにせよ、宿主細胞の中に寄生してのみ増えられる。

23−1:クラミジア Chlamydia

 C. trachomatis は非淋菌性尿道炎の原因である。感染した母親から子供が生まれれば、子供に感染しクラミジア乳児肺炎となる。トラコーマや第4性病 (lymphogranuloma venereum)も C. trachomatis が原因であるが、血清型がそれぞれ異なる。

 C. psittaci はオウム病の原因である。原因不明熱の中にはオウム病である事がある。発熱を伴う急性下部気道感染で肝臓、脾臓の腫脹を伴う場合、鳥との接触を確かめる必要がある。細胞内でしか増殖しないので Tetracyclin、 Erythromycin、 Quinolon など細胞内に入る抗生物質でないと無効である。

 最近、動脈硬化や心筋炎にクラミジアが関係していると云う報告が現れた。心臓のミオシンと似たアミノ酸配列を持つペプチドが一部のクラミジアにある事が分かっている。

23−2: リケッチアRickettsia

 わが国ではつつが虫病が最近流行した。R. tsutsugamusi が原因である。インフルエンザ様症状で始まり、39-40 度の高熱となる。必ず、黒色の刺し口が見つかる。chloramphenicol などで適切に処置しないと、命に関わる。

 

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