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内視鏡的胃縫縮術導入に関する提言

 内視鏡的胃縫縮術は,内視鏡の先端に取り付けた内視鏡用縫合器を用い,内腔側から胃壁を縫縮することにより胃内容量を減少させる治療法である。 代表的術式であるOverstitch (Boston Scientific)を使った内視鏡的胃形成術(ESG)は胃壁全層に縫合糸を通すことが出来るため, 長期に渡り縫縮が維持され,持続した減量効果が期待できるとされている。 米国で行われたBMIが30~40を対象とした前向きランダム化比較試験において,ESGを行った症例における6か月後の%TWLは栄養・運動療法群に比較して有意に高いという結果であった。 ESG施行5年後の%TWLは,15.9% (n=56, 95% CI, 11.7–20.5 ; p<0.001)と報告されている。 ESGにおける偶発症については,海外の1,000例の報告によると92.4%の症例で腹痛,嘔気,嘔吐が認められるが,ほとんどが1週間以内に改善していた。 しかし, 重篤な偶発症として腹腔内膿瘍,上部消化管出血,栄養失調, 膵炎などが報告されており, 発生率は2~2.4%とされている。 本邦でも, ESGが2020年に炭山らにより特定臨床研究として導入され, 2024年現在, 少数の施設で実施されるようになった。 しかし,内視鏡的胃縫縮術に使用される縫合器はいずれも本邦で上市されておらず,手技は保険未収載である。 また,安全かつ十分な減量, 代謝改善効果を得るには,周術期管理において厳格な栄養管理が必要である。
 本邦における内視鏡的胃縫縮術の長期治療成績については未だまとまった報告がないことを鑑み, 日本肥満症治療学会では同術式を安全に導入,普及させるために以下の提言を行う。

提言本文

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届出書類(様式1)

導入届出票 

届出書類(様式2)

レジストリー登録票