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PCPSの管理について(画像追加しました)
日時: 2014/03/07 16:36:38
名前: 旭川の貝沼 

旭川の貝沼です
PCPSの結露対策についてです。長文で申し訳ありません。
現在当院ではPCPSにMERAのSOLAS(人工肺はエクセラン)を通常使用しております。使用開始6時間あたりからウェットラングにより酸素化能が落ちてくるので、血液ガスの値を見ながら6時間に1回くらいの間隔で酸素フラッシュを行って使用しておりますが、今回、平和物産のEndumo(人工肺はBIOCUBE)を使用する機会がありました。通常使用のSOLASからEndumo に回路交換して1〜2日目まではよかったのですが、人工肺のウェットラングにより酸素フラッシュをしても3時間もたずに酸素化が悪くなるという経験をしました(画像追加しまいた)。2時間を過ぎると人工肺出口の血液の色を見ても明らかに酸素化のよいところと悪いところが分かれている状態で、酸素フラッシュをすると人工肺酸素出口より水滴が落ちていき、元通りの酸素化能に戻ります。ここまで短時間のウェットラングによる酸素化の低下は初めてでした。そこで、酸素チューブを加温してみましたが改善なく、名一開さまにお知恵を拝借したところ、人工肺出口部に患者加温装置(当院ではウォームタッチ)を利用して直接加温すると改善される可能性があるとの情報を頂きました。
〈教えていただいた論文〉
PCPSの新たな結露対策について
Author:安野 誠(群馬県立心臓血管センター 技術部臨床工学課)
Source:体外循環技術(0912-2664)37巻4号 Page436-439(2010.12)

患者加温装置を人工肺酸素出口に吹付開始したところ、約6時間は酸素化を維持できるようになりました。酸素化能が低下してきて酸素フラッシュを行ってもほとんど水滴は出てこない状態になりました。その後、PCPS離脱までの5日間人工肺の劣化もなく管理できました。もしご存じない施設がありましたら、結露を抑制することができるとても有用な方法ですのでお試しください。
長くなりましたが、皆様に質問です。
1.PCPSやECMOでBIOCUBEを使用しているが出口部加温をしていない施設がありましたら、今回の症例のようなウェットラングによる短時間の酸素化能低下はしょうがないのでしょうか。酸素フラッシュの間隔はどれくらいでしょうか。また他に対策をもっていたら教えていただきたいです。
2.当院では今まで人工肺の不可逆的な酸素化能の低下や結晶リーク、血栓の有無により早い段階で回路交換を検討し実施します。各施設どのような基準で回路交換を行っているのか教えていただきたいです。
それではよろしくお願いします。
メンテ

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Re: PCPSの管理について(画像追加しました) ( No.1 )
日時: 2014/03/18 23:27:50
名前: 名一の開 

画像を拝見してまして、ある現象がおこっているようです。

多分CUBEを横にして使用されていると見受けます。理由は水滴が下に落ちるような配慮かと思います。よく見ますと約半分より下が暗赤色で上が明赤色です。これは人工肺の血液流量が少なめの時に、特にこの人工肺に起こり易い現象です。

体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology 35(4), 412-415, 2008-12-01 人工肺血液流出部位の違いにより異なる血液ガス分析測定値について : 4種類の人工肺の検討

体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology 33(4), 437-441, 2006-12-01採血箇所の違いによる血液ガス分析測定値の差 : 9種人工肺による検討

人工臓器 33(3), 297-298, 2004-12-15 人工肺製造各社が推奨するサンプリングポートと人工肺出口以後の回路から採血した血液ガス分析測定値の違い

上記3つの論文を当課から出させていただいてます。

写真ではサンプルポートが近くにないために、直接的な影響はございませんが、明暗の血液がチューブの途中でmixingされて出ているわけです。

ご参考までに。
メンテ
Re: PCPSの管理について(画像追加しました) ( No.2 )
日時: 2014/05/17 23:50:44
名前: 旭川の貝沼 

名一の開 様

お疲れ様です。コメントいただいていたのにお返事が非常に遅くなり大変申し訳ありません。
少しでも結露した水が落ちるようにと、BIOCUBEを横にして使用してみましたが、縦と横ではあまり変わりないようでした。

文献読ませていただきました。ありがとうございます。画像の状態も始めは血栓ができてきたのではと思いましたが、酸素フラッシュ後にきれいに色の明暗がなくなるので、結露が原因だとは思っていましたが、低流量ということも関わっていたのですね。参考になります。

その後、別の症例でMERAのエクセランを使用したので同様に人工肺酸素出口部加温を行いました。結果は4日間一度も酸素フラッシュなしで酸素化が落ちることなく管理することができました。
とても有用な情報をいただき本当にありがとうございました。
メンテ

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