Aさんのお母さんとのお話の中で、大変興味深いエピソードをお聞きすることができました。受傷後約1ヶ月、医師とこのようなやりとりがあったとそうです。
この子に、「お母さんが来たよ。わかったら手を握ってごらん。」と言うと手を握り返したそうです。このことをドクターに話したところ、目にライトをあてて何かを確かめた後に、「お母さん、残念ながらこの子はそういう状態にはないようです。お母さんが握り返すと思うからそう感じるのでしょうが、そういうことは実際にはないはずです。」と言ったそうです。
Aさんのお母さんは続いて私に熱く語ってくれた。医者にはわからなくても母親の私にはわかることだってあるんです。この子がずっと昏睡状態で、まったく変化がないのでしたら病院になんてとても行けませんよ。ほんの少しでも変化があるから行けるんです。変化を信じて出かけて行くのです。だからこうして毎日毎日病院にも行けるんです。