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日常生活動作能力の良し悪しを決める筋肉の質とは何か?

吉備国際大学 保健科学部 理学療法学科 加藤浩 研究室
開催地
平成19年8月4日(土)
開催場所
吉備国際大学
プログラム
日常生活動作能力の良し悪しを決める筋肉の質とは何か?

私はリハビリテーション医療の一端を担う理学療法士として、人の筋肉について研究をしています。 筋肉は多くの筋線維から構成されており、さらに筋線維は速筋線維と遅筋線維の2タイプに分類されます。 例えば、イスから立ち上がったとき、その立ち上がる瞬間に筋線維が全体でどの程度、働いたかは従来から 計測することが可能(量的評価)でした。しかし、どちらの筋線維がどれだけ働いたか(質的評価)、分かりません。 そこで、当研究室ではウェーブレット変換とよばれる最新の工学技術を表面筋電図解析に応用することで、 動きの中での筋肉の質的活動を測定できるようしました。イスから立ち上がろうとする瞬間、 人は多くの速筋線維を使う、とします。それなのに遅筋線維をアップさせる筋トレばかり繰り返しても、 患者さんはうまく立ち上がれません。速筋線維の働きが不十分だからです。 つまり、「筋力のアップ」と「日常生活で活用できる筋力」とは必ずしもイコールではないということですね。 あなたの筋肉の「質」はどの程度だと思いますか?是非、一度,当研究室にお越し下さい!

最先端の筋肉トレーニング法紹介します!

当日のプログラム実施風景の紹介!

身体構造を自動車に例えると、骨格はシャーシ、関節はギア、そして筋肉はエンジンと言えます。
このエンジン(筋肉)の性能(活動)を評価する一つの手法として「表面筋電図」というものがあり、
理学療法士はこの機器をしばしば活用しています。筋肉の活動を目で確かめてみましょう。

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際に自身の腕に表面筋電図電極を貼付して、その筋活動をパソコンに取り込み自動解析し、
筋の「量」と「質」を観察してみました。

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筋の質的機能の特性を理解して腕相撲に挑戦。筋の持っている最大のパフォーマンスを引き出すことにより、 科学的に腕相撲が強くなる仕組みを体験しました。これは参加者の学生さんには、かなり評判が良かった実験でした。

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プログラムの後半では、国際PNF認定セラピストの今田健先生に実際に筋活動の質を向上させるための トレーニング方法についてのお話をしていただきました。

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プログラム終了後、参加者の学生さんには「筋肉博士号」の修了証書を授与しました。
筋肉の不思議でかつ、魅力的な世界を体験していただけたのではないかと思います。

最後に、本プログラムで御講演下さった錦海リハビリテーション病院の今田健先生並びに、 本プログラムの準備から実行まで協力してくれた当大学理学療法学科の学生さんに深謝いたします。

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