L235 ゴム・ラテックスアレルギー

natural latex allergies

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天然ゴム(natural rubber latex)製品に接触することによって起こるじんま疹、アナフィラキシーショック、喘息発作などの即時型アレルギー反応をラテックス・アレルギーといいます。天然ゴム製品は、手袋、カテーテル・絆創膏などの医療用具、炊事用手袋、ゴム風船、コンドームなどの日用品として日頃から接触する機会が非常に多い製品です。最近は院内感染の予防のため医療従事者のゴム手袋の使用頻度が高くなったため欧米では罹患率が急速に上昇しました。また、キウイフルーツ・バナナ・アボガドなどの特定の食物に含まれる蛋白質と交又抗原性を示すこともありラテックス・アレルゲンに感作されると、これらキウイフルーツ・バナナ、アボガド等を食べると蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こすことがあります。日本国内の報告では、医療従事者で1.1〜3.8%がラテックス・アレルゲンに感作されていると報告されています。 ラテックス・アレルギーで最も多い症状は、接触蕁(じん)麻疹です。手袋を装着した部分に、掻痒、発赤、膨疹、水疱形成がおこり、全身性に広がることもあります。アナフィラキシー・ショックに移行する場合もあります。アナフィラキシーショックは、手袋、歯科用デンタル・ガム、バリウム浣腸用のカフ、コンドーム、交又抗原性を有するフルーツ類の摂取によるものが報告されています。アナフィラキシーショックによる死亡例の多くは、バリウム浣腸用のカフによるものでした。呼吸器系症状は、接触蕁麻疹が全身に波及した場合や、手袋パウダーに付着したラテックス・アレルゲンを吸入した場合に起こるともいわれています。


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