筑波大学医学医療系臨床医学域 災害・地域精神医学

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講座概要

防災の日と自殺予防週間

2013年9月30日

9月1日は「防災の日」です。「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」こととして、毎年9月1日を中心として「防災思想の普及、功労者の表彰、防災訓練等これにふさわしい行事」といった様々な国民運動が行われています。 当講座は東日本大震災を機に、災害時の精神的なケアに特化した講座として設置されました。講座設置前の東日本大震災の際には、それぞれの立場で惨事ストレスケアの支援にもあたりました。すでに様々な検証や支援活動を行い、今後の災害に備えどのような準備をすればいいのか?などのプログラムも開発しているところです。 また、9月10日から9月16日までは自殺予防週間です。当部門の高橋祥友教授は日本の自殺予防対策研究の第一人者の一人であり、内閣府、厚生労働省、文部科学省、防衛省等の施策にも関わっています。自殺予防に関しては47都道府県の自治体や大学、専門機関から招聘されて、一般の方にもわかりやすい講演を行ってきました。 災害対策も自殺予防対策も普段の備え、そして「気づき」と「絆」が大切であるという基本は同じです。前もって、どのようなことが起こるかを知っておき、いざというときのために、異変に気づき合える身近な人や支援者、行政、情報、通信手段と様々な絆を作っておくことが、危機に強い個人と組織、リジリエンス(回復力)の向上につながると言えます。 今後も我々の日々の活動の紹介や基本的な知識などをこのHPに掲載していきます。皆様のいざというときのための心の準備の一助となれば幸いです。






災害時のメンタルヘルス

2013年9月30日

災害精神支援学講座では、教授から助教までのスタッフが、災害時の精神的なケアに関する講義、講演等を、学会やシンポジウムだけでなく、警察、消防、学校教員、学生、民間団体からの要請を受けて行っています。「惨事ストレスケア」や「PTSD」と聞くと日常生活からかけ離れた恐ろしい言葉のように思いますが、危機対応で大切なことは、相手のニーズをよく観察し、必要とされていることをお手伝いすることです。メンタルヘルスの基本原則を、緊急事態においていかに臨機応変に実施するかが鍵となります。「自分は専門家だからカウンセリングができる」と押しつけるのではなく、のどが渇いている人にはまず水を、寒がっている人には毛布を、足の踏み場がなくて困っている人には一緒にがれきの撤去を、情報がなくて困っている人には正確な情報を入手できるところを一緒に探す、と一見、こころのケアと関係ないような現実的な対応のサポートがとても大切なのです。身の回りの問題が山積みで安全で安心な場所の確保もできていない状態では、精神的にも余裕がないままです。まずは衣食住が足りているか、基本的な生活ができているか、相手が何を必要としているのか、様子を見て、話を聞いてあげて、問題に気づき、そこから必要なことや支援できそうなことをお手伝いしましょう。自分がやってあげたいことの押しつけるのは逆効果です。普段専門的な心のケアをしている人が自発的にボランティアに行って、現地の人手の足りない掃除や水の確保を手伝って来たら、十分こころのケアもしてきたことになるのです。またそのためには正確な情報も大切です。初期に現場で対応することがあれば、「準備する」「見る」「聞く」「つなげ る」を基本に、できることから取り組んでみてください。















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