これからの緩和医療・疼痛緩和

開 催 日 :2009年2月10日
司会:国枝 悦夫(慶応義塾大学医学部 放射線腫瘍科)
  1. これからの緩和医療
  2.  慶応義塾大学医学部 麻酔科学教室 橋口さおり先生
  3. ストロンチウムの臨床応用
  4.  慶応義塾大学医学部 放射線科学教室 中原理紀先生
今回は、緩和医療・疼痛緩和とのことで、慶應大学麻酔科の橋口さおり先生と、核医学科の中原理紀先生先生の講演であった。 橋口先生は、緩和医療チームを以前から積極的に牽引されている。最近、痛みに関する研究は急速に進歩しており、また、関心も高まっている。投与法も経口に限らず、添付パッチもマトリックス製剤ができ、調節が容易になってきている、とのご講演であった。 中原先生からは、ストロンチウムの現状についての講演があった。著明改善は2割から6割程度と報告によっても差があり、広範多発転移よりも少数転移で効果があること、緩和持続期間など、今後、適切な症例選択基準を明らかにすることが重要であるように思われた。 質疑応答にては、緩和医療医から、放射線治療、ストロンチウム治療に期待すること、鎮痛剤使用方法の詳細など活発な討議が行われた。患者さんのQOLの点からも、個々の状況を十分考慮し、治療期間の短縮、負担などをさらに検討する必要がある。