小児IHE:医療機器連携の標準化

開 催 日 :2006年 10月 10日

1.「IHE」~放射線部門から広がる医療IT化の基盤~
藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室 助教授 江本 豊 先生
2.「IHEは一体全体臨床現場でどんな役に立つの?」:
埼玉医科大学総合医療センター中央放射線部 情報管理室 松田 恵雄 先生

標準規格を用いた医療機器情報連携、統合を目指したIHE(Integrating the Healthcare Enterprise)がRSNAとHIMSSによって開始されましたのが1999年です。その後、欧米、アジアオセアニア 等、世界中でIHEに基づいたシステムが導入され、その成果が報告されています。日本でも、2004年に経済産業省の実証事業として、初めて埼玉医科大学総合医療センターにIHE-Japanガイドラインに基づく医療情報システムが導入されて以来、数施設で導入、または導入中です。IHEは、DICOMやHL7等、既存の規格を用いて、臨床現場に即して、それらの規格の利用法を検討し、必要な技術的資料を整え、実際の接続テスト(コネクタソン)まで行います。 仕様策定作業の効率化を図り、医療施設が安心して、マルチベンダ構成でありながら、円滑な連携を実現するシステムを簡単に導入できることを目標としています。 IHEは放射線診断部門では成功を収めていますが、放射線治療分野では、未だ緒についたばかりでIHE-RO(Radiation Oncology)が 2005年に活動を開始し、現在、技術資料のDraft for Public Commentが公表され、ASTROでは今年、非公式ながらコネクタソンが行われている状況です。医療機器連携は実際大きな問題ですが、学問的ではなく、学会でも立ち話、噂話では語られても、正面から取り上げられることが少ない話題です。今回の談話会では、IHE- Japanの臨床企画委員会、渉外委員会でご活躍の2人の講師をお招きして、IHE全般のお話と、日本初のIHE導入のお話をお願い致しました。