「ベーチェット病」への雇用管理・就業支援と職業上の課題

この病気に多い機能障害(参考)

各疾患の患者の3分の1以上が「ある」と回答したもの。

  1. 全身のスタミナ、疲れ易さ: 58.3%
  2. 全身や体の部分の痛み: 53.8%
  3. 皮膚(光線過敏、水疱、潰瘍等): 52.0%
  4. 視力、視野、色覚等: 46.6%
  5. 関節や骨の機能: 43.9%
  6. 摂食、消化・吸収、排便、吐気等: 34.5%

雇用管理・就業支援の内容(優先順)

以下の支援方法によって、職業上の問題発生率(支援前は30%以上)は統計的に有意に低下する。複合的に多くの問題を解決できるものから順に表示。「問題の解決」とは問題発生率が20%未満になった場合。

就職後の雇用管理や配慮

  1. 【通院への配慮】 :「通院するための休暇が欲しい。」「通院(月に1回か2回)の保証。」
  2. 【偏見・差別防止のための管理職・職員への啓蒙】
  3. 【産業医・産業保健師による事業所内の健康管理】
  4. 【上司が病気のことを知っていること】
  5. 【コミュニケーション・パソコン利用のための支援機器(含ソフトウェア)】 :「就労にあたり音声パソコン及び職場介助者等の配慮はあった」
  6. 【勤務時間帯の変更(時差出勤、フレックス勤務等)】 :「夏から秋に日の沈む時間の帰宅は大変苦痛で眼が開けられない程。フレックスで1時間〜30分早く帰れれば車も少ないし日はまぶしくない。」「気がねなく通院できる様にフレックス等の導入」
  7. 【トイレ、休憩所、食堂等の施設改善】
  8. 【仕事の内容や仕方の個別的な調整や変更】 :「短期日〆の成果には必ずムラが出てしまうので、長期間にて体調ムラを平均化して成果を約束する業務が好ましい。」
  9. 【仕事上の相談にのってくれる同僚・上司・上役】 :「自営だから社長・営業・ラッピング・配達を独りでやらなければならず、信用できる相棒が欲しい。」
  10. 【勤務時間中の服薬や自己管理、治療等への職場の配慮】
  11. 【上司・同僚の病気や障害についての正しい理解】 :「外見で判断され、病気に対しての理解・協力が得られない。」
  12. 【就職時や配置転換時の研修や技能訓練】 :「配置転換までの間に専門知識・技術等の習得に配慮があり」
  13. 【冷暖房、エアコン、空気清浄機など】
  14. 【病気や障害に関わらずキャリアアップができるための人事方針】
  15. 【キャリアアップのための職業スキル習得のための支援】 :「独りで自営しているのでパソコン等のスキルアップが必要。」
  16. 【在宅勤務】 :「短期日〆の成果には必ずムラが出てしまうので、長期間にて体調ムラを平均化して成果を約束する業務が好ましい。また、大フロアで上記内容を行なうことは、他社員の士気の面から好ましくない。「在宅」をよしとするのは、その点からでもある。」
  17. 【職場内で必要な休憩や疾患の自己管理ができる場所の配慮】 :「横になれるチェアーやベットがあれば良い。」
  18. 【上司などによる毎日の健康状態チェック】
  19. 【作業マニュアルや研修用テキスト(あなたが使えるもの)】
  20. 【生活全般について相談できる専任の相談員】
  21. 【主治医・専門医と職場担当者を交えた仕事内容のチェック】
  22. 【ユニバーサルデザイン等、誰もが使いやすい機器・機材】
  23. 【職場介助者や手話通訳者などの専門的支援者】 :「また就労にあたり音声パソコン及び職場介助者等の配慮はあった」

就職前を含む社会的支援や個人の対処

  1. 【役にたつ患者団体、難病連(難病相談会)に相談すること】 :「ベーチェット病友の会大阪支部。」「患者団体には病気の知識を教えてもらった。それで自分から仕事をやめようと思わなくなった。」「ベーチェット病友の会大阪支部。」「友の会で開催された「若者の集い」に出席した時、話を聞いて下さった後色々アドバイスして貰った事が良かったです。」「ベーチェット病友の会」「ベーチェット病友の会(大阪支部)の方々に電話または直接会って相談に乗っていただき大変役に立った。」「患者会およびそのホームページ。」「団体で同志の相談」「ベーチェット病友の会。」「ベーチェット病の友の会へ相談して悩みを聞いて頂けて気が楽になった。私自身、保健師なので、同業者への相談はしにくいので未解答にしました。」「べェーチェット病友の会埼玉支部。」「患者会の学習会。視覚障害者団体の交流会。」「ベーチェット病友の会。「役に立った」とは心理的に救われたということであるが、それが治療に重大である。それも、話すだけで効果があった。」「ベーチェット病友の会に就職のことについて相談したら、難病患者対象のアルバイトを紹介して頂いた。条件が合わず応募はしませんでしたが、そういう枠があることを知ることができただけでも少し安心した。」「ベーチェット病友の会に入会して電話で相談できた事が、大変役に立ちます。」「ベーチェット病友の会の会員になっています。ここで同じ位の年齢の方達と出会えたので、情報交換をしています。」「ずっと家にいるとストレスが逆にたまり、またいらんことをよく考えるようになったので、短時間でも自分が好きな仕事に就くために注意点を相談した。」「困った時の相談。」
  2. 【就職前の障害者職業センター等での職業準備訓練】
  3. 【役にたつインターネット上での情報交換に相談すること】 :「患者が作ったHP。」「友の会関連の患者さんが行っているサイトの掲示板で励みになりました。」「インターネットで、患者友の会、代表の方に若干相談した事あった。医療講演の案内等いただいた。情報交換のホームページも参考になった。」「ベーチェット病友の会HP。」「患者会およびそのホームページ。」
  4. 【公共職業安定所に相談すること】
  5. 【患者団体、難病連(難病相談会)に相談すること】
  6. 【役にたつ主治医や専門医に相談すること】 :「主治医に自分の病状について会社の上司に説明してもらい自分にあった部署への転属を薦めてもらった。」「発病当時、和医大附属病院(眼科・内科・皮膚科)で病気についてと職業について相談。病気の本質を充分知ることが第一に大切である。初期の理解が最も必要で、自己判断は禁物。石橋を叩いても渡ってはいけない、人生の慾を捨てること。只管主治医と密にして闘病に専念すると共に自分で自分の病気を研究し続けることである。過去振り返ってそう信じる。」「主治医はすべてを話せるし、色々と調べ心のケアもしてもらえる唯一の理解者!!」「ずっと家にいるとストレスが逆にたまり、またいらんことをよく考えるようになったので、短時間でも自分が好きな仕事に就くために注意点を相談した。」「旧名、和歌山日本赤十字病院:眼科。昭和41年頃。」「主治医。」「病院の医師。」「現在も通院している精神科の医師。」「島根医科大学附属病院。」「専門医の紹介」「今現在通院している病院の先生。疲れやすい体(病気)なので、室内で出来て無理(時間が自由)しないで自由に出来る仕事を選択する様にとの事でした。」「退院時及び通院治療の際に主治医の意見を聞いて、それに従った。」「日々の生活。やってはいけないこと、又良いこと。」「主治医や専門医、MSWなどは現実の状態(病気について)をありのまま伝えてくれるので、どこまでどうなのかが自覚できた。」「私が京大病院に入院し約8ヶ月程の入院期間後に退院する時、すぐ退職願を出そうと思っていましたが、京大の先生が「診断書を出すから休む事が出来る権利がある。気を弱く持たず休みなさい」と言われたので勇気が出て、約2年程休みました。その時はげまして下さった先生は京大の笹田先生でした。忘れる事は出来ません。もう18年程前の事ですが。」「病気がベーチェットであるという事をみつけてもらった(内科)。」
  7. 【障害者職業センターに相談すること】 :「日本ライトハウス」

追加の対策が必要な職業上の課題

以下の課題について、特定の機能障害がある場合、上記の支援を行っても、問題の発生の可能性が幾分か残る。

  1. 『病気が原因で退職しないこと』
  2. 『十分な収入を得ること』:「現在、バイトで月の収入は両手いかないが、実家住まいで家事を手伝い、食費などを免除してもらっている。」「資力もないまま自営となりましたが、経済面でずっと苦しいままできています。ですが、休養はとれるので、身体には良かったと振り返っています。」「身体障害者手帳により、昇進など制約を受けている部分もある。」「企業に就職したいと思わなかったが、幸いのことに学生時代に行政書士の資格をとっていたので、それで開業した。しかし、仕事を継続することや十分な収入を得られるだけの営業活動ができない状況にはある。」「働きたくても仕事が少ない。」「1日に長時間の労働やほぼ毎日継続しての労働は無理なので、常勤の職に就くことは難しいが、幸い、技術を要する仕事を請け負うことができているので、スケジュールも管理でき、収入を得ることができています。」
  3. 『年間21日以上病欠をしないこと』
  4. 『常用雇用されること』
  5. 『仕事に就く意欲があること』

その他の具体的な職業的課題

「以前、発病時に務めていた職場では、病気に関して全部知ってもらっていた。それは家庭的な職場であったから、できた事だと思う。これから就労するにあたり、面接時には、病気の事は言えないと思う。そしてもし職が見つかったとすれば、それから徐々に話していくつもりでいる。」
「病状に応じた職場の選定(職場により業務内容が異なる為、身体的疲労度が違う)。」
「自営している関係で、自分の仕事として捉えた時、独りで始めたから終わり迄こなさなければならないので、体調を崩したり、入院したら誰が代わってやってくれるかが不安である。」
「現在仕事をしていないので、ぜひ安定した継続ができる仕事に就きたいと考えています。体力にあまり自信がないのと、会社の方へ病気の事を伝えるかでいつも迷います。」
「失明した場合、職を失う。」
「パソコン操作を長く続けると、視力障害者にとってはつらいことがある。」
「ベーチェット病になり、仕事を辞めさせられた。入院を何回もしたので。」
「医者から酒を止められていると告げても、上司が酒を飲ませようとする。結局飲まなかったが、とても気分を害して、宴会のたびにそれが続いた。」
「私が職業に就いていた頃は、現在の病気を全く感じておりませんでしたので(多少、疲れ易さを感じていたものの)。」
「片眼でも努力すれば何も問題は起こらなかった。」
「私の場合は、自営であるので自分の体調に合わせて仕事ができるので、特に問題はありませんが、他の所で働く事は、今の状態だと無理だと思います。(体調が日によって変わる為いつ休まなければならなくなるかわからない)」
「現在、公立幼稚園で介助アルバイトをしているのですが、担当の子供さんが言葉を話せない等の障害なので、急に噛む事があり、去年もそれで一度病院へ行く程ひどいのですが、治療代等の保険はどうなっているのか、説明がありません。今後の事も含め少し不安です。」
「視覚障害のため自主開業。」
「細かい文字が見づらいので、パソコン入力などに時間がかかる。」
「スタミナがない。ヒザが悪く、立ち仕事不可。前途多難。」
「定年の1年前に退職しました(59才の年度末)。職業的に昼勤・夜勤があり、泊り勤務がしづらくなり早期退職をしました。幸いに退職後、昼の仕事が見つかり68才6ヶ月まで就業出来ました。現在は無職。」
「毎月最低でも1回もしくはそれ以上、通院の為休みが必要な事。」
「月に1度休みをとって通院。」
「通院(特に体調の悪い時は、週に2〜3日通う)のために、会社を早退又は休まなければならなくなること。」
「仕事の休日と通院する日の事を考えないといけない。自分が思う程、こういった面を考えると就職はかなり厳しい!!!」
「通院が週3日程あると早退や遅刻をしなくてはならず、病気に対して理解を得る事がむずかしい。」
「「主任」に任用されてからの発病だったので、33才頃より54才で退職(H4.6.30退職)21年間昇進せず、後輩に抜かれ、上役から「主任を辞退するよう」女房に電話があったが辞退せず、体調の変化(悪化)により6年早く退職した。通院時間は年休扱い。」
「月1回病院に診察に行く為、会社を休んで行くと、それを理由に退職を勧められた。」
「症状ムラが不定期にあらわれることにより、解雇(実質)。」
「実際に勤務してからは、能力があることを理解してもらえ勤続し続けているが、自身の経験から偏見をなくすことの重要性を感じる。」
「視力障害は外見上、他人からは障害を識別出来ないため職場の上司から仮病を装っているなどの嫌味を言われたり不当な扱いを受けた。自営業に転職。(家族の協力)」
「職場に病気の事を隠して就職しないといけない。」
「55才で入院した時、会社に勤めておりましたが、退院後、うつるからと辞めさせられました。」
「視力がないので行動が出来ない。」
「指先が変で、苦しい。自分の食べ物ぐらい、思う様に作りたい。針を手にするのが大好きで、昨年までは小物を作っていた。今年はもう、思う様に手が動きません。」
「目が不自由で、何もできない。」
「身体が自由に動かない。」
「視力障害があるので盲学校へ進学して資格を取得した。5年弱の病院勤務後開業して20年になり安定しています。」
「いつ休むかわからないので、すぐ代われる人がいないと不安。」
「現在、アパートの管理人をしていますが平成17年3月でやめます。そして、主人と子供達と同居しますので働かないと思います。」
「現在、疾患の活動性が高く、治療に難渋している状態。体調が安定し、ステロイドや免疫抑制剤の服用量が少量の維持量になれば就労は可能だと考えています。私自身、将来的にその様な状態になり、仕事に復帰できます事を強く切望致しております。」
「昨年(平成16年)まで自営業をしておりましたが、その場所が都市計画道路の整備にあたり、立退きを余儀なくされました。自営業の場合は、自分の体調に合った仕事をしていればよい。収入の事は度外視し、まず体調の維持です。しかし本年からは仕事をみつけなければなりません。新しく店を借り、今迄の仕事を続けるには年をとりすぎましたし、今迄の様な低価な家賃で借りることは出来ません。したがって身体を資本に働くわけですが、その基本の身体に自信がありません。しかし世の中は動いております。なんとかやるしか仕方がありません。今迄取引きのあった所から来て下さいといわれておりますが、季節(1年のうち半年)に左右される仕事のため、また体力を必要とするため、長く続けることが出来るかどうか心配しております。」
「発病して仕事をやめ、14年のブランク後、体調に合わせて月に1〜2回仕事(半日)をしていましたが(約2年間)、責任のある勉強を必要とする仕事なので、疲れて昨年辞めました。」
「すぐ疲れるため、仕事は不可能。」
「痛みのために会社を休む事があったため、就業をあきらめた。」
「もちろん仕事が出来る事が可能ならそれに越した事はありませんが、自分の病気の現状や状態では仕事をする所までになりません。収入もなく今後に不安を持ちますし…気持ちと現状は違います。」
「57才で、医師の指示で退職した。」
「就職して、常に外に出るということに対し、病気が悪化しそうで不安を覚える。」
「自営業(工務店)をやっていましたが、やめました。」
「働きたいのですが体力がついて行かずすぐに疲れるので、働くのがむずかしい。」
「体調不良と障害のため働けない。」
「交代制で週に1回、早朝出勤(4:00〜12:30)があるのですが、会社に病気の特性等を説明したところ理解していただき、今現在早出出勤は免除されています。※会社には年に1度、主治医による現在の病状の説明書を提出しています。」
「自営(針・灸・マッサージ)なので上記には記入出来ません。」
「自営業です。特に制約は感じていません。」
「73才になったので、職業につこうとは思いません。」
「52才で仕事をやめ(病気で無理出来ず、通院や入院等のため)、退職金で60才まで生き、その後は年金で生活が出来ています。」
「今は年金生活です。」
「退職後発病のため、職業については問題なし。」
「症状が重症になった時が定年退職時とかさなったため、大きな問題はなかった。」
「・高齢のため、働く年齢ではない。 ・働く気持ちはない。」
「老人、盲人の為、不必要な質問です。以下の質問には答えられません。」