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PEEPの謎
日時: 2008/10/03 21:16:40
名前: カタカナ

初スレです。よろしくお願いします。
以前この掲示板にてPEEPについて記載されていました。
それによると声門にて生理的PEEPがかかっており、挿管時には声門がシャントされる為、人工呼吸器側でPEEPをかけるとありました。
ここで疑問なんですが、抜管前に人工鼻(当院ではトラキベントという人工鼻を使用しています)に接続することがあるのですがこのときPEEPは付加されていない状態ってことですよ???
ちょっと混乱しております。
トラキベントが呼気抵抗となり、PEEPとなるのでしょうか? 
実際トラキベントに挿管チューブを装着して吸ってみたのですがそんなにきつくないのですが...  
ご指導ご鞭撻して頂く思います。

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Re: PEEPの謎 ( No.1 )
日時: 2008/10/05 13:13:22
名前: ももたろ・う

>声門にて生理的PEEPがかかっており、挿管時には声門がシャントされる為、人工呼吸器側でPEEPをかける

実は声門でのPEEPというのは文献的にも読んだことは何度もありますが、証明されていないのです。事実だと思うのですが根拠のない事柄なのです。だからといって排除される事柄ではありません。健常人の場合には時折ため息をついたり、腹部に力を入れたり、話をしているときなどは自然にPEEPがかかっています。咳や咳払い、笑ったりしてPEEPはかかります。寝ている時には寝返りなどで虚脱しかけた肺胞を自然に改善させています。

人工呼吸時にPEEPを必要とするのは声門でPEEPが作られているから・・・という簡単なものではなく、陽圧換気で虚脱する肺胞伸展を改善維持したり、換気-血流比を改善したり、心不全に対する容量負荷を軽減したり・・・他、様々な理由があってPEEPを施します。

人工呼吸は健常人に使用されるものではなく、疾患を患っている患者さんに使用されるものです。健常人の声門での自然なPEEPというこのも使用する理由に含まれないことはないと思いますが、それ以上にもっと必要な理由があることは把握しておいてください。

>抜管前に人工鼻(当院ではトラキベントという人工鼻を使用しています)に接続することがあるのですがこのときPEEPは付加されていない状態ってことですよ???

私が知っているトラキベントという商品名の人工鼻は、T-ピース型をしていて、両端に濾紙のような材質のフィルターがあり、その密度は、覗き込むと反対側が見えるほど粗の作りをしていて、バクテリアフィルターは装備されていないものです。用途は気管切開患者に多く使われている商品で、手術時や人工呼吸器使われているものではありません。それ以外は知りません。これで話をしたいと思います。

抜管時にこの人工鼻を接続するということは、ある一定時間、人工呼吸器から患者さんを切り離して吹き流しを行っていると受け取ってよろしいでしょうか? 

もしそうであったなら、声門云々でのPEEPを考えればほとんどPEEPはかかっていないと思います。しかし陽圧換気に対するPEEPの必要性という範疇から考えれば、必ずしもPEEPがかかっていない環境が「悪」ではないとも言えます。

抜管する自発環境下での肺胞伸展は陽圧換気とは全く異なり、気管内チューブを通しての吸気仕事量が増加している環境にあってもしっかりと自発呼吸が行える、胸腔の陰圧で肺胞伸展が得られている、要するに健常人の胸腔内環境に近づいているからこそ展開できる方法であり、人工鼻を付けた吹き流しはその評価のためのトライであるとも言えます。

私は吸気仕事量が自然状態より増加するために、吹き流しはある一定の条件時以外は行わせませが、吹き流し人工鼻使用というのは、患者に余力がないとトライアルが成り立たないので、もし上記で記した内容が合致しているのであれば、人工鼻でPEEPがかからない環境であっても問題ないと考えられます。

もし環境条件が記した状態と異なるのであれば、もう少し詳しく記してください。

Re: PEEPの謎 ( No.2 )
日時: 2008/10/05 20:15:54
名前: カタカナ

ももたろ・うさん回答有難う御座います。
そうですよね... PEEPは色んな要素を持っていますよね
当院では挿管チューブの抜管前にTピース状にしてトラキベントを使用しています。 大概の場合は酸素を吹き流しています。

ではこの質問をしようと思った症例?ですが、人工呼吸器装着患者さんで設定はCPAP(5cmH₂O)+PSV(5cmH₂O)で行っていて、十分に人工呼吸器離脱可能と考え離脱しました。
念のためTピースということになりまして様子を見ていたのですが、その数時間後呼吸状態が悪くなってしまい人工呼吸器を再装着しました。

この患者さまは再装着時にはCPAP 3cmH₂O,PSVなしで行いました。このとき一時的にFiO₂は0.3にしました。次の日には離脱再トライということで次は抜管したところスムーズに離脱できました。
このとき、もしかしたらTピースの影響じゃないかと思ったのです。(Tピースによって肺が虚脱した可能性がある??)
Re: PEEPの謎 ( No.3 )
日時: 2008/10/05 22:56:39
名前: ももたろ・う

>人工呼吸器装着患者さんで設定はCPAPで行っていて、十分に人工呼吸器離脱可能と考え離脱しました。念のためTピースということになりまして様子を見ていたのですが、その数時間後呼吸状態が悪くなってしまい人工呼吸器を再装着しました。


上記で呼吸状態が悪くなったのは、ある意味で当然だと思います。理由を知っているからこそ、我々はT-ピースでの呼吸環境を行わせないのです。

前々回にカタカナさんが記された
>実際トラキベントに挿管チューブを装着して吸ってみたのですがそんなにきつくないのですが...  

試したその行為は評価できますが、少し方法が違うと思いますよ。健常人が試す際には起きている状態(鼻を塞ぎましたか?)で、試します。それも他に障害のない余力のある状況で試されます。それでは患者さんの環境を模擬できていないのです。本当に模擬環境を作ったうえで行わなければ、気管内チューブと人工鼻で呼吸するその苦しさはわかりません。

もし経験してみたいのであれば、胸腹部にタオルのような(サラシ?)ものを伸展が抑制されるくらいにキツク巻いてもらい、仰臥位で鼻を完全に塞いだうえで口角から漏れが全くない状態で試してみてください。どれくらい苦しいかがわかります。

本題に戻りますが、T-ピースで呼吸仕事量が増大している状態、要するに吸気の仕事量が大きな状態で、またカタカナさんも把握されていますPEEPがない状態では、そりゃぁ呼吸状態が悪くなって当然です。T-ピースで負荷をかけすぎてしまっているのです。

>次の日には離脱再トライということで次は抜管したところスムーズに離脱できました。このとき、もしかしたらTピースの影響じゃないかと思ったのです

上記は、まさしくその通りです。大当たりといって構いません。

今回のことで、T-ピースは良いことがあまりないということをご理解いただけましたでしょうか?

Re: PEEPの謎 ( No.4 )
日時: 2008/10/06 19:49:11
名前: カタカナ

返答有難う御座いました。
やっとすっきりしました。

模擬の体験は鼻は塞いだのですが胸部,腹部,仰臥位ではなかったので是非試してみたいと思います。

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