name
e-mail
url
subject
comment
トップページ > 過去ログ > 記事閲覧
TCPLのこと
日時: 2008/09/30 18:20:29
名前: よっちゃん

こんにちわ。

現在当院でAVEAを使用しているのですが、TCPLって必要ですか?
PCVがあれば充分だと思うのですが。
NICUでもPCVを使ってほしいと思うのですが、なかなかDrやNsは使いやすいからと言って、今でもゼクリストを使います。

以前グラフィックモニターのセミナーに参加した経験があるのですが、TCPLだと吸気フローと吸気圧をコントロールするため、受動的に得られる情報が制限されると思うのですが。

みなさんはどう思われますか?

Page: 1 |

Re: TCPLのこと ( No.1 )
日時: 2008/09/30 22:23:41
名前: ももたろ・う

今週3、4日に函館で行われる小児呼吸器疾患学会でRTXの使いこなしというハンズオンセミナーを請け負っています。興味のあるかたはお気軽に!(登録制ですが)

どこかの掲示板でTCPLでなければ救命し得なかったであろう症例のことを記したことがあります。

通常の状態であればPCVで十分だと思いますが、重症なケースではPCVでは換気が成立せず、さらにAPRVでも換気が成立せずに、TCPLでやっと酸素化が確保できる場合はあり得ます。

>TCPLだと吸気フローと吸気圧をコントロールするため、受動的に得られる情報が制限されると思うのですが

記された内容、意味が私には理解できていないのですが、たとえ受動的に得られる情報が制限されたとしても患者さんの救命を行う場合に、それがなければ生命の維持が不可能であった場合、情報が制限されようがなんだろうが、救えるのであれば何を以てしても許されることだと思いますよ。

不要と決めつける以前に、救命の方法論、選択肢は数多く有しているほうが良いと私は考えます。世間では存在する方法を自身のところでは有していなかったから助からなかった・・・私はそんなことを経験したくありません。

先に記した、TCPLでなければ救命し得なかったと思われる症例で、もしTCPLを使えば助かったかもしれない、そんなケースを想定して、TCPLは有していても、それを使うだけの知識がなかった、使用方法を知らなかった・・・そんなことがもし起こった場合、それは倫理的に許される事でしょうか? 隠せばわからないかもしれませんが、もしそのケースが貴殿のご家族であり、人工呼吸療法の現場を目の当たりにしていたら、貴殿がその必要性や効果を把握していたら、しかしその現場でスタッフが使えなかったら・・・どう思いますか?

セクリストとTCPLは操作方法が異なりますが、その動作原理が同じであることをご存知でしたか?

>TCPLって必要ですか?

そんなお粗末な質問をする前に、もっと人工呼吸関連の勉強をして、人を助けるためには何をしなければいけないか、という部分を学ぶことをお薦めします。
Re: TCPLのこと ( No.2 )
日時: 2008/10/01 20:58:06
名前: 上田 次郎

よっちゃんさん始めまして。

ももたろ・うさんお久しぶりです。

TCPLについてとのことですが、私は新生児・小児専門の病院に勤務しています。私の経験上で失礼ですが、TCPLは必要ですよ。

ももたろ・うさんが言われたようにTCPLでなければ救命できない…そういった患者さんも存在します。
実際、気管支肺胞異形成や下顎低形成などがあると非常に細いETtubeしか使用できず、PCVでは管理しきれないことがあります。

また当院NICUではHLHSのようなPDAが開存していないと生命が維持できないような重度の先天性心疾患では吸気回路にN2を混合しFiO2を21%以下にしたり、術後PHのある患児に対しNOを投与することが多々あります。
このような場合、定常流型の呼吸器でないと安定した酸素濃度やNO濃度が得られないでしょう(PCVでも出来るかも?しれませんが・・・残念ながらPCVで試したことはありません。スイマセン)

上記の理由からTCPLは必要だと感じます。
私自信まだまだ勉強不足ですが、それを身に染みて感じる毎日です。
当院の人工呼吸器も古い機種ばかりですので、症例によっては「あの呼吸器があればな〜」と感じることもあります。しかしどんなに良い呼吸器があっても、それをuserが使いこなせなければ猫に小判、豚に真珠ってやつです。
当院のスタッフはまさにこれです。ただ少しでも患児に良い人工呼吸を提供できるように努力しているわけで・・・。スタッフにも理解してもらえるよう少しづつ働きかけています。

呼吸器の性能云々言う前に、呼吸器を使うに相応しい自分・環境を作れるように尽力するのもCEの大事な仕事の一つだと思います。
Re: TCPLのこと ( No.3 )
日時: 2008/10/01 21:20:57
名前: よっちゃん

ももたろうさん、上田次郎さん、返信ありがとうございます。

まず、先に言葉足らずだったことをお詫びします。

>記された内容、意味が私には理解できていないのですが、たとえ受動的に得られる情報が制限されたとしても患者さんの救命を行う場合に、それがなければ生命の維持が不可能であった場合、情報が制限されようがなんだろうが、救えるのであれば何を以てしても許されることだと思いますよ。

確かにそのとおりだと思います。ももたろうさんや上田さんが言われたようなシビアな症例を見たことが無いもので。

>重度の先天性心疾患では吸気回路にN2を混合しFiO2を21%以下にしたり、術後PHのある患児に対しNOを投与することが多々あります。

このような症例も見たことがありませんでした。このような症例を多く経験されているのですか?素晴しい経験をされてますね。
一つ質問ですが、PCVでも、例えばベネット840なんかではベースフローはフロートリガー+1.5ℓになりますよね?これなら計算上安定した濃度で供給はできるのではないですか?
Re: TCPLのこと ( No.4 )
日時: 2008/10/02 01:11:59
名前: ももたろ・う

上田さん、ども!です。

よっちゃんさん、

>>重度の先天性心疾患では吸気回路にN2を混合しFiO2を21%以下にしたり、術後PHのある患児に対しNOを投与することが多々あります。

>一つ質問ですが、PCVでも、例えばベネット840なんかではベースフローはフロートリガー+1.5ℓになりますよね?これなら計算上安定した濃度で供給はできるのではないですか?

フロートリガーのベースフローのところがWindowsでもMacでも文字化けしていましたが、この部分はおそらく単位(L/min)
だと思いますので、そのうえで記します。

N2の場合、以前あったServo900Cの低圧ミキサーの場合には笑気を中央配管や減圧弁を介したボンベから取り込めましたので、安定した濃度で供給することは可能でした。

ヨーロッパで存在したServo300のNO供給装置付きの場合でも、二酸化窒素などの化合物生成に関する問題では決して安全とはいえませんが、濃度的には安定していたといえます。

NOを供給する場合に、PB840のようなベースフローが少ない機種では、供給濃度の誤差は大きくなります。NOの供給は配管から直接供給するのではなく、吸気側回路内に投与して混合します。この際に回路内定常流、またはベースフローが少ない場合には吸気呼気の流量変化が大きく、一定流量で吸気側回路内に送られるNOのミキシングレートは、吸気時に低下して呼気時に増加します。その増加したNOは次の吸気で高濃度となって患者さんに送られるといった非常に危険な環境になります。

それを防ぐためには定常流、またはベースフローの大きな特性の人工呼吸器が必要となります。そんな時にTCPLは非常に好都合です。定常流が多ければ多いほどNOの濃度は精度の高い安定した供給が可能となるのです。

それから別件ですが上田次郎さんが記された
>呼吸器の性能云々言う前に、呼吸器を使うに相応しい自分・環境を作れるように尽力するのもCEの大事な仕事の一つだと思います。
の部分には非常に共感いたします。

ゼクリストが使いやすいという貴殿の職場スタッフ環境に対しては別段とやかく言う気はありませんが、使いやすいという評価部分その深層には使いやすさは慣れという要素が大部分を占めていることをおわかりでしょうか。前々勤務先にはゼクリストがありました。前勤務先にはBear cubがありました。当初医師を含めそれが使いやすいといった評価は当時VIP BIRDを導入した際にあっという間に崩れ去りました。何故なのかわかりますか?

使いやすさは慣れということがわかったからなのです。使いにくいと感じる部分は慣れれば問題にならなくなる。しかし患者さんの情報収集において古い機種と新しい機種とでは雲泥の差があって、本当の使いやすさとは何なのかが皆理解できたからなのです。そして救命するために必要な機能が有していなければ使いやすいということには繋がらないことが理解できたからなのです。

VCVとPCVでどちらが使いやすいか? そんなことを以前から話してきましたが、VCVもPCVも経験してきたスタッフでは圧倒的にPCVが使いやすいと答えます。VCVを使ってきた人達でも本当のPCVのメリットを理解すればVCVは選択されません。その理由はPCVに比してVCVでは患者さんの状態がわからないというのが圧倒的に多いのです。

本当に使いやすい、それは何であるのかを理解したうえで貴殿の勤務先のスタッフに伝え、本当に患者さんのためとなる人工呼吸とは何であるのか、そのためにどんなことを把握していかなければならないのか、それを伝えていくのも貴殿の使命であると私は思います。

頑張ってください。

ももたろ・う
Re: TCPLのこと ( No.5 )
日時: 2008/10/02 19:11:23
名前: 上田 次郎

え〜っと、私が言いたかったことはももたろ・うさんが言ってくださったので・・・ちょっとだけ。

>TCPLだと吸気フローと吸気圧をコントロールするため、受動的に得られる情報が制限されると思うのですが。

よっちゃんさんが言いたかったことって、多分ですが・・・TCPLはPCVのように圧コントロールされるけど、フロー波形はVCVのようになるって言いたかったのかな?だから情報が制限されるような表現をしたのですか???

まぁ私が言いたいのはそういうことじゃなくて、患者から得られる情報って沢山あると思うのです。患者さんの呼吸の一つひとつをちゃんと見てますか?胸の動きをみたり(離れたり近くで見たり)、胸に手を触れてみたり、聴診してみたりやることは山ほどあります。

確かに呼吸器のグラフィックから得られる情報は、患者の状態を判断する際とても頼りになります。しかしそれだけで判断していません。呼吸器ばかり見ていてはダメです。患者さんをもっと見る癖をつけたら良いですよ。

得られる多くの情報を自分の中で取捨選択して、総合的に判断することがとても重要です。
患者さんの傍で色々な情報を得られるように努力してみてください。何度も何度も繰り返しているうちに自然と自分の中に経験が蓄積されていくはずです。

Page: 1 |