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透析液圧について
日時: 2006/02/12 16:22
名前: りんりん

on-lineHDFを行っている方に多いのですが透析液圧がマイナス表示になります。これはどういうことでマイナスになるのでしょうか?知識不足で申し訳ないです。

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Re: 透析液圧について ( No.1 )
日時: 2006/02/13 08:42
名前: 管理人

on−line HDFでは密閉系の透析液経路から置換液を引っぱりますのでその結果、透析液圧は陰圧となりますね。その陰圧を利用して濾過(限外濾過)を行っているわけです。

一応、限外濾過の基本を分かりやすく説明します。この基本が分かっていればなぜそうなるかが理解できます。必要なければ読まないで下さい。

まず、除水とは限外濾過を掛けることですね。限外濾過とはダイアライザーの透析液側に陰圧を掛けて血液の中の水を引っぱることです。限外濾過には陽圧と陰圧がありますが、現在は陽圧制御は行われていないので陰圧制御を説明します。

除水量(濾過量)が多ければ多いほど高いTMPが必要であることは分かりますね。TMPは圧力の向きと大きさで決まります。以下の説明文の矢印(→、←)は力の向きと大きさ(ベクトル)を表すとします。

TMPを求める簡略式は、TMP=静脈圧−透析液圧です。


1.たとえば、静脈圧が+50mmHgとして除水量(濾過量)がゼロならば透析液圧は+50mmHgとなり、理論的にはTMP=0となるようにコントロールします。

                  透析膜
静脈圧(+50mmHg) →→→→→||←←←←← 透析液圧(+50mmHg)
  (陽圧)        TMP=50−(+50)=0     (陽圧)
           
理論的にTMP=0ならば血液から水は抜けません。
------------------------------------------

2.一方、目的とする除水量(濾過量)を得るために必要なTMPが100mmHgだとしたら、静脈圧の+50mmHgだけでは濾過量が足りないので透析液圧を陰圧(−50mmHg)にしてTMPが100mmHgとなるようにコントロールして血液の中の水を引っぱる力を大きくします。

                  透析膜
静脈圧(+50mmHg) →→→→→||→→→→→ 透析液圧(-50mmHg)
  (陽圧)      TMP=50−(−50)=100     (陰圧)


透析圧によって静脈圧の力と同じ方向に圧力(陰圧)を掛けて血液の中の水をたくさん抜くようにコントロールされます。
------------------------------------------

わかりやすく言うと、

※静脈圧は陽圧なので血液の中の水を押し出す力となる。

※静脈圧だけでも水が取れすぎる場合は、透析液圧を静脈圧とは逆向きの陽圧にして、押し出される水を抑えるようにコントロールする。(除水量(濾過量)がゼロ、あるいは少ない場合)

※静脈圧だけで除水量(濾過量)が足りない時はTMPを大きくしなければ血液から水を引っぱることができないので透析液圧はマイナス側へ大きくなる。

on−line HDFでは置換液として大量に引っぱった透析液量分が除水(濾過)されていることと同じことになりますので透析液圧は陰圧になります。
Re: 透析液圧について ( No.2 )
日時: 2006/02/12 19:27
名前: りんりん

管理人様、分かりやすい説明ありがとうございます。静脈圧だけでも水が取れすぎる時、透析液圧は陽圧になるとありますがこれはダイアライザの膜によるものもあるのでしょうか?現在使用されている膜はハイパフォーマンス膜が多いと思うのですが、穴の大きさにより自然に水が引けるために透析液圧が陽圧に傾くということなんでしょうか?
Re: 透析液圧について ( No.3 )
日時: 2006/02/13 17:28
名前: 管理人

膜というよりも透水性が高いか低いかという問題です。
まぁダイアライザーによって透水性が違いますから間接的にはダイアライザーの膜に依存すると言えますでしょうか...

しかし、透水性が高い1.0m2のA膜と低めの2.0m2のB膜の透水性が同じだとしたら、ダイアライザーによる差だとは言えません。

>穴の大きさにより自然に水が引けるために透析液圧が陽圧に傾くということなんでしょうか?

そうです。静脈圧だけでも抜けすぎる場合は、透析液圧を陽圧にして膜から出てくる血液中の水を抑えるということです。
血液側も透析液側も大気に解放された部分がない「密閉系」だという基本を理解する必要があります。

水が血液から抜けるか、抜けないかはあくまでも静脈圧と透析液圧の圧力差によるもので、同じ圧力差でも単位時間内にどれだけの水が抜けるかは、そのダイアライザーの透水性に依存します。

ハイパフォーマンス膜は透水性が高いので通常の血液透析では除水速度と透析液圧はほとんど相関がありませんけどね。
ただon−line HDFでは大量に濾過しますのでハイパフォーマンス膜といえども透析液圧は陰圧となるのではないでしょうか?
当院ではon-line HDFを行ったことがありませんので、どの程度の陰圧になるのかは具体的には言えませんが...

除水速度がゼロではTMPは絶対にゼロであるはずです。
ただ、静脈圧や透析液圧を測定している圧力計の静水圧差やコンソールにより透析液の循環様式が異なり誤差が生じますので、コンソールの圧表示で「静脈圧−透析液圧」がゼロとなるかというとそうでもないことが多いと思います。

しかし表示はどうであれ、除水速度がゼロでは実際に透析膜に掛かっている圧力であるTMPはゼロです。TMPがゼロではダイアライザーの透水性が高くても低くても、膜の素材が何であっても絶対に除水はされないことになります。
置換液と透析液の違いについて ( No.4 )
日時: 2006/03/22 11:52
名前: きいた

透析液と置換液どのように使い分けするのですか。、

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